東京市場は買い優勢となりそうだ。欧米株式相場の反発、円高一服を受けて買い戻しが入りそう。ただ、欧州不安への懸念が拭えないうえ、JPモルガンがデリバディブに過剰投資していたことが発覚したことが相場の重しになる可能性がある。また、中国が消費者物価などの主要統計を発表するため、様子見ムードが漂いそうだ。日経平均の予想レンジは8950~9100円。
きょうは5月限オプションのSQ算出日に相当する。SQは相場の転換点となるケースが多いだけに、日経平均の終値がSQ値を上回るか否かに注目されよう。通常、SQ値を上回って引ければ翌週以降の相場は堅調となり、下回ると軟調になるというアノマリーがある。最近はSQ値を下回るケースも多いだけに注意が必要だろう。また、終値が200日移動平均(9053円)を奪回するのか、9000円の大台を割り込むのかどうかも注目されよう。悪材料山積ながら、やや明るい兆候も垣間見える。週初から急落していたソーシャルゲーム関連企業だったが、問題となっている「コンプガチャ」の廃止を一斉に発表すると、悪材料出尽し感から急反発。また、今期大幅増益見通しのトヨタ、好業績観測の日立が買われるなど、主力株の一角には底入れ感も出始めている。東証1部の安値更新銘柄数は212と高水準だが、徐々に減少する形となればリバウンド機運が高まるかもしれない。中国では、中国税関総署が10日発表した4月貿易統計で、輸入額は前年同月比+0.3%と市場予想(+10.0%)を大幅に下回り、3月(+5.3%)から縮小。輸出額も+4.9%と市場予想(+8.5%)を下回り、3月(+8.9%)から縮小したことで、景気減速懸念が強まっただけに、11日に発表される4月消費者物価、生産者物価、鉱工業生産、小売売上高などの重要指標が市場予想に対してどのような着地となるか注目されよう。
10日のNY株式相場はまちまち。ギリシャの政局混乱に対する懸念や目先のデフォルトに対する警戒が後退した。ダウ平均は前日比19.98ドル高の12855.04ドルで終了した。ダウ平均は買いが先行。政局が混乱しているギリシャで、民主左派が急進左派連合から距離を置くとのニュースを受け政権樹立の可能性が期待された。また、ユーロ加盟国がギリシャで新政権が樹立されるまで、同国に対する資金支援を継続するとの報道も相場を下支えした。ただ、軟調な決算を発表したシスコシステムズが10%超急落し、ハイテクセクターの重しとなった。NASDAQは前日比1.07ポイント安の2933.64ポイント、S&P500は同3.41ポイント高の1357.99ポイントで終了した。個別では、9日の取引終了後に軟調な2-4月期決算を発表したシスコシステムズは10.5%急落。また、日本のキンコーズ事業を売却合意したフェデックスは0.6%下落した。
前日の日経平均は後場上昇に転じる場面もみられたが、引けにかけて下げ幅を拡大した。欧米株安や円高進行、アジア株安を受けてリスク回避の売りが膨らんだ。東証1部の騰落状況は上昇814/下落696と値上がり銘柄が若干多く、規模別株価指数は大型のみ下落。「コンプガチャ」廃止による悪材料出尽し感からソーシャルゲーム関連が反発したほか、東電の破たんリスク後退で電力株に買い戻しが入った。その一方で、商品市況の下落や中国の景気減速懸念から資源関連が軟調だった。
日経平均株価は9009.65 -35.41円と続落。昨年11月安値~3月高値までの61.8%押し(8945円)あたりを下値で意識し、一時は200日線(9053円)を上回る場面もあったが、前日レンジの中値付近から下に押し戻される展開に。RSI(9日)は前日21.3%→22.3%に横ばい。9日連続の陰線で取引を終えた。あすは5日線(9147円)が200日線に接近することで、寄り付きでそれらを超えることができるかに注目したい。一方、来週前半になれば5日線の下げがより緩やかになり、4月の戻り高値から17日目にあたる5月15日前後は基調に変化が生じやすいとみられる。東証一部の騰落レシオ(25日)や東証空売り比率なども27%を超えてきており、反転が近いと推測することはできよう。ただ、足元から急速に4月のレンジに戻るような動き(例えば新値三本足が陽転する9458.74円超えの引け)でもないと、9500円以上への回復には少し時間がかかると思われる。週足均衡表の抵抗帯下限(9011円)をサポートに、週間終値ベースで基準線(9195円)まで切り返すことができれば、9300円処の節目クリアが条件とはなるものの、その可能性は高まる。現状では、1月後半の高値8900円処や、昨年12月前半の高値8700円処(昨年2月高値を起点に7月高値を通る下値支持線上)までの下値をみておきたい。仮に9000円割れがあっても、滞留時間は短いほど底値確認には望ましい。変化日は5月15日、30日、6月6日、21日となる。
トレーダーズウエブより
きょうは5月限オプションのSQ算出日に相当する。SQは相場の転換点となるケースが多いだけに、日経平均の終値がSQ値を上回るか否かに注目されよう。通常、SQ値を上回って引ければ翌週以降の相場は堅調となり、下回ると軟調になるというアノマリーがある。最近はSQ値を下回るケースも多いだけに注意が必要だろう。また、終値が200日移動平均(9053円)を奪回するのか、9000円の大台を割り込むのかどうかも注目されよう。悪材料山積ながら、やや明るい兆候も垣間見える。週初から急落していたソーシャルゲーム関連企業だったが、問題となっている「コンプガチャ」の廃止を一斉に発表すると、悪材料出尽し感から急反発。また、今期大幅増益見通しのトヨタ、好業績観測の日立が買われるなど、主力株の一角には底入れ感も出始めている。東証1部の安値更新銘柄数は212と高水準だが、徐々に減少する形となればリバウンド機運が高まるかもしれない。中国では、中国税関総署が10日発表した4月貿易統計で、輸入額は前年同月比+0.3%と市場予想(+10.0%)を大幅に下回り、3月(+5.3%)から縮小。輸出額も+4.9%と市場予想(+8.5%)を下回り、3月(+8.9%)から縮小したことで、景気減速懸念が強まっただけに、11日に発表される4月消費者物価、生産者物価、鉱工業生産、小売売上高などの重要指標が市場予想に対してどのような着地となるか注目されよう。
10日のNY株式相場はまちまち。ギリシャの政局混乱に対する懸念や目先のデフォルトに対する警戒が後退した。ダウ平均は前日比19.98ドル高の12855.04ドルで終了した。ダウ平均は買いが先行。政局が混乱しているギリシャで、民主左派が急進左派連合から距離を置くとのニュースを受け政権樹立の可能性が期待された。また、ユーロ加盟国がギリシャで新政権が樹立されるまで、同国に対する資金支援を継続するとの報道も相場を下支えした。ただ、軟調な決算を発表したシスコシステムズが10%超急落し、ハイテクセクターの重しとなった。NASDAQは前日比1.07ポイント安の2933.64ポイント、S&P500は同3.41ポイント高の1357.99ポイントで終了した。個別では、9日の取引終了後に軟調な2-4月期決算を発表したシスコシステムズは10.5%急落。また、日本のキンコーズ事業を売却合意したフェデックスは0.6%下落した。
前日の日経平均は後場上昇に転じる場面もみられたが、引けにかけて下げ幅を拡大した。欧米株安や円高進行、アジア株安を受けてリスク回避の売りが膨らんだ。東証1部の騰落状況は上昇814/下落696と値上がり銘柄が若干多く、規模別株価指数は大型のみ下落。「コンプガチャ」廃止による悪材料出尽し感からソーシャルゲーム関連が反発したほか、東電の破たんリスク後退で電力株に買い戻しが入った。その一方で、商品市況の下落や中国の景気減速懸念から資源関連が軟調だった。
日経平均株価は9009.65 -35.41円と続落。昨年11月安値~3月高値までの61.8%押し(8945円)あたりを下値で意識し、一時は200日線(9053円)を上回る場面もあったが、前日レンジの中値付近から下に押し戻される展開に。RSI(9日)は前日21.3%→22.3%に横ばい。9日連続の陰線で取引を終えた。あすは5日線(9147円)が200日線に接近することで、寄り付きでそれらを超えることができるかに注目したい。一方、来週前半になれば5日線の下げがより緩やかになり、4月の戻り高値から17日目にあたる5月15日前後は基調に変化が生じやすいとみられる。東証一部の騰落レシオ(25日)や東証空売り比率なども27%を超えてきており、反転が近いと推測することはできよう。ただ、足元から急速に4月のレンジに戻るような動き(例えば新値三本足が陽転する9458.74円超えの引け)でもないと、9500円以上への回復には少し時間がかかると思われる。週足均衡表の抵抗帯下限(9011円)をサポートに、週間終値ベースで基準線(9195円)まで切り返すことができれば、9300円処の節目クリアが条件とはなるものの、その可能性は高まる。現状では、1月後半の高値8900円処や、昨年12月前半の高値8700円処(昨年2月高値を起点に7月高値を通る下値支持線上)までの下値をみておきたい。仮に9000円割れがあっても、滞留時間は短いほど底値確認には望ましい。変化日は5月15日、30日、6月6日、21日となる。
トレーダーズウエブより