大変、評判になった一冊ですが、いまだに良く売れており、受験生に役立つ情報が入っておりますので、この時期に紹介しようと思っておりました。
本書のおかげで、“海馬” という言葉が、かなり知れ渡ったのではないでしょうか。英語では、【hippocampus】 というのですが、hippo はカバの略称ですが、hippo-は “馬の” という意味の接頭語です。hippocampus は馬のキャンパス。キャンパスは校庭、広場ですから、英語では “馬の校庭” となる海馬は、記憶をつかさどる脳の部位です。
池谷氏は、1970年生まれ、まだ30代の新進気鋭の“脳”学者です。糸井重里氏はコピーライター、ご存知ですよね。ネットでも、 ほぼ日刊イトイ新聞 が有名です。
科学がこれだけ進歩している現代でさえ、人間の脳のしくみに関してはまだまだ解明されていないことばかりですが、今、注目を浴びている研究が 『海馬』 についてのものであり、池谷氏はその第一人者。
今、理系大学の最先端の研究で、科学者が注目しているものの多くが、“脳” と “心” に関するものなんです。心といっても、文系でなく、理系です。 科学の話はたいてい、難しいのですが、本書は対談形式で非常に分かりやすく書かれています。全くのしろうとでも大丈夫でした。
これまで世間一般に言われる、『年をとると記憶力が落ちる』や『長時間使うと脳は疲れる』など脳に関する常識は、まったくの誤解であると述べています。 受験生が読んでも役立つ情報がたくさんあります。
暗記方法や睡眠について教えてくれていますし、やる気を出す方法や、なんと、頭を良くする食べ物もあるそうです。 池谷氏は、小学校2年生でやる、九九を覚えていないそうですが、独自の計算方式を脳に関連して説明したりしてくれます。
以前ご紹介した、『脳の中の人生(茂木健一郎)』 も読みやすいのですが、どちらかといえばエッセー風でした。こちらはより読者が、易しく“勉強できて役立つ” ことに主眼をおいた感じでしょうか。
目次を紹介しておきます。
第1章:脳の導火線
第2章:海馬は増える
第3章:脳に効く薬
第4章:やりすぎが天才をつくる
各章のおわりに、まとめがあるのも大変良いと思います。
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『海馬-脳は疲れない』池谷裕二、糸井重里
新潮社:344P:620円
あれ、今気付いたのですが、私が購入したのは、単行本で、朝日出版社というところからそっくりのデザインで出ていました(1785円)。文庫は新潮社のようです。こんなことあるんですね。
海馬/脳は疲れない ほぼ日ブックス 朝日出版社 詳細を見る |
海馬―脳は疲れない 新潮社 詳細を見る |
こういう難しそうな話は、対談になっているとわかりやすいことがありますよね。脳についてなんて、あまり考えたことがなかったけど、面白そうですね。
先日コメント欄でご紹介した、イギリスの児童文学・絵本作家の大御所エニド・ブライトンの作品を記事にしました。和書、洋書両方を載せています。
ええ、またおじゃまさせていただきます。いつもコメントありがとうございます。
自分の中の海馬君にガーンバレって、応援したい気持ちです。
最近、何でもメモしないとという気分です。覚えておくことにめっきり自身がなくなりました。
VIVAさん、更新が間遠ですが、お忙しいのでしょうね。身体を壊さないように気をつけてください。
こうしてせっかくお知り合いになった方が時々でものぞいていただける間に、何とか再開したいと思っておるところです。本当に、暖かいお言葉恐縮です。
今、家族は豊田に帰省しておりますが、私は春期講習の最中です。新学期がスタートしてしばらくしたら落ち着くを思いますので、そうしたらまたおじゃまさせて下さい。