この夏休み、生徒諸君はそれぞれ楽しい思い出を作ったことでしょう。そして、子供に思い出作りをさせてやりたいと、お父さん、お母さんもきっと酷暑の中、海・山で楽しい非日常を過ごされたに違いありません。
疲れ果てた子供の寝顔に満足して…、で、気が付いてみると、あと○○日で夏休みも終わり、“あっ、宿題はどうなってる？”（笑）。
夏休みの宿題の定番は何といっても読書感想文。思いっきり遊んだ後に待っている原稿用紙ですね。受験生なら海や山とはもちろん、読書とも無縁の夏休みになりがちですが、感想文はできましたか。
少年・少女の夏は事件いっぱい！ですから、自分が体験したイメージからも感想文にしやすい作品はたくさんあります。夏の読書ということで、これまでも 『カカシの夏休み（重松清）』 や 『夏の庭（湯本香樹実）』 『峰雲へ（阿部夏丸）』 などをご紹介しました。
夏の終わりにもう一冊。『峰雲へ』 と同じで舞台は川、あの四万十川です。私も、ずっと以前から、一度行ってみたいと思い続けている場所です。
四国の山の中。「コロバシ」というシカケを沈めて、四万十川のエビ・うなぎを獲ります。鮎を獲らせたら玄人はだしの名人級。そんな小学生、篤義（あつよし）は、口数少なく、おひとよしです。
クラスで 「ごはんに塩をかけただけの弁当」 と千代子がばかにされるのを見て、自分と比べてしまい、ちょっとほっとする情けない一面を持っています。しかし、教室でその千代子が泥棒に仕立て上げあられた時には、それをとっさにかばう篤義。
この弱さとまっすぐの強さを持ったこの小学生の純粋さに大きな魅力を感じるのは、私だけではないでしょう。情景・心情描写が細やかなのも魅力です。やはり映画にもなっているそうです。
生徒諸君に夏休み最後のおすすめ作品です！
P.S. 宿題の残っている人は世界陸上見てる場合じゃない！ ま、でも陸上を見ていると “ラストスパート” の大切さも分かりますね（笑）。ガンバレ～！
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四万十川―あつよしの夏 (河出文庫―BUNGEI Collection) 笹山 久三 河出書房新社 詳細を見る |
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最近は「少年たち」が主人公という児童書が目に付くのですが、流行っているのでしょうかね。
ご紹介の本は、さわやかそうな本ですね。
勿論、息子の本棚です。
私は読んでいませんが、ＶＩＶＡさんの書評を読むと、読んでみたくなりますね。
ＶＩＶＡさん、とてもわかりやすく説明をしてくださっているし、なんと言っても、「読んでみたい！」ってブログ読者に感じさせてくれるその手腕、素晴らしいです！
うちの息子、今も勉強しないで、本を読んでいますけど、大丈夫か～？
夏の天王山、何、それ？
季節はもうすぐ秋ですね～、しみじみ・・・。
あんまり怒ると体に悪いので、なるべく怒らないようにしようと思うのですが、だめですね～。
詳しく分析したわけではありませんが、最近は比較的新しい作品が出されているのかもしれません。従って偏ることがあるのかなという気がしております。国語の専門ではない大人から見ると、どれも同じように見えることがありますね。
お子さん本当にたくさん本を読みますね。中学受験は本当に親が大変ですから、Danさんも気晴らしして下さい。きっとお子さんも夏期講習でたっぷり勉強して、息抜きに本を手にとっているんでしょう。テレビゲームに向かうよりずっといいですよ。
ただし、学校の宿題は気になりますけどね（笑）。
「よんじゅうまんがわ」と読んだのは
私です（笑）
私も四万十川には行った事がないのですが、ＶＩＶＡさん、同様ぜひ行ってみたいです。
読書感想文で苦しんで、ただあらすじだけ書いて誤魔化した遠き少年時代を思い出しました。
追伸：本のレビューを書いたので久々にTB２本送らせて下さい。この本との関連性はないのですが、以前のＶＩＶＡさんの優しい言葉に甘えて（笑）
ご存知「カラマーゾフの兄弟」と中国問題がよく分かる「大地の咆哮」です。検索したところＶＩＶＡさん、は取り上げていないようですね。
急に涼しくなりましたが、風邪などひかないようにご自愛くださいませ（私もですが（苦笑）
あっ、スットコにとっておきたかった！