降って来るもの

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聴心記.ⅩLⅦ

2017-12-22 06:08:01 | 聴心記

                   XLⅦ「一年で一番」

 

一年で一番短い昼間が始まる前の

一年で一番夜が長い一日の

二番目に長い夜のそろそろ終わりに向かおうとする

何とも微妙な時間割に紛れ込んで

 如何でもいいという人や

 それがどうした!という人には

何の意味もないだろう文章を

暗がりに小さな明かりの穴を開けて綴っている

 

書いている此の僕でさえ

意図してその時間の価値や意味を

詳細に記述しようと思っている訳ではないのだが・・

 ふと

一年で一番短い昼の事を思って

その続きにある

一年で一番長い夜を経験する前夜の

漣のように幽かに揺れる感慨が生じたので

その日脚の長短の事を面白可笑しく

言葉に移植してみたのだが・・

 

だから

それが如何した?と詰問されれば

 一たまりもない

                   「思惑を抱いて」

 

僕は膨大な数と量の書き物を残してきたから

愚作も駄作も

取るに足らない

 或いは

殆どがその範疇に分類されるかも知れない凡作や

その他の雑文に評価されそうな類も・・

 けれど

若しかしたらその中に

幾篇かの佳作や偶には秀作に値するのも

混じったり埋もれているかも知れないと自讃して

 是は

独り善がりで我儘な僕の望みだけれど

アナタと生活を共にできるような

アナタと昼夜を同居できるような

アナタの胸に届く傑作が含まれているとしたら

 其の玉石混淆から

アナタの一行や一篇が見つかったとしたら

ボクは半世紀に亘って倦みもせず

日捲りを更新してきた甲斐が有ったというもの

 

云わばその分厚さが

そのページの枚数が

何万字にも折り重なる言葉の重さと味が

 此の僕の

再生し続ける昨今の記念碑

 

戌年の水無月を目途にして

一つの集大成を為したいと

思惑を温めている

 

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