某月某日「富士山・二人の姫伝説」

「富士山・二人の姫伝説」


不思議な話その1。絶世の美女の木花開耶姫に男神たちはみな思い
を寄せていました。


ある時姫はちやほやされる自分を意識し、またそれに満足している
ことにむなしさを感じ、自分に嫌気がさしました。姫19歳のとき、
ひとり白馬に乗って富士山頂へ。


そして山頂に立ち剣を地に刺すと静かに天に昇っていきました。こ
うして開耶姫は富士山に祭られる神になったのだそうです。


もう一人はかぐや姫。帝の后になってくれるように請われましたが
「自分はもともと人の身ではありません」と富士山の岩窟に籠もっ
てしまいました。


困った帝は王冠を勅使に託し、かぐや姫をさがしに登らせました。
しかし、王冠を富士山中腹で受け取ったかぐや姫は、それをつけた
まま山頂に消えていったという。


「富士山縁起」「神道集」「本朝神社考」などの古書に記載されてい
る話です。



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★おわり
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