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じわじわと忍び寄る食糧危機に備えて

2022年10月13日 | インポート


 スーパーに買い物にゆくと、「また価格が上がってる」と暗い気持ちになる毎日だ。

 昨日今日に始まった値上げ傾向ではない。食料インフレが始まって、すでに5年くらいは経過している。

 最初は、野菜類、生鮮食品だった。あらゆる野菜が、2017年あたりを境にして、急激に上がった。毎年少しずつ違うが、これまで、ありふれた大衆野菜といわれた馬鈴薯・タマネギなどが信じられないような価格で売られるようになった。

 肉類や卵は、変化が少ないので、そちらにシフトし、野菜を食べなくなった。



 今年に入ってからは、これまで値上がり幅が少なかった主食の小麦や、その製品であるパンなどが、驚くほどの値上がりを見せている。

 丸亀製麺やはなまるうどんまで、値上げを繰り返すようになった。

 これまで、数十年の間、懐具合の寂しい大衆の味方だったファミレスや松屋・すき家・吉野家といったフードチェーン店で、軒並み大きな値上げが始まっている。コメダやマクドナルドも例外ではない。



 ガソリンも、旅館代も、食事も、生活雑貨も、あらゆるものが値上がりし、驚くほどカネの価値が小さくなっている。カネが入っても、あっというまに消えてゆくのだ。

 だから、ほとんどの人が、これまでの散財を抑制し、休日に遠方にドライブに出かけていたものが近郊に変わり、さらに、車で出るのをやめて、近所の喫茶店で茶を濁したりというライフスタイルの急激な変化が起きている。



 飲食供給業は、コロナによる打撃が著しく、どこも閉店や倒産の危機に怯え、生活水準を下げるしかない状態が続いている。

 実際に、コロナ禍以降、閉店してしまった飲食店は数え切れないほどだ。

 「値上げ=生活に必要な出金を抑える」というのが、今、もっとも関心を持たれているトレンドだ。



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 世界に目を向けると、状況は日本国内どころの騒ぎではない。戦争が続いている欧州東部ウクライナだけでなく、この戦争の影響を受けて食料調達が困難になっている人々の数は、世界人口の1割以上である。



 【国連報告書】世界の飢餓人口 年4600万人増え8億2800万人 2021年2022年7月8日

 https://www.jacom.or.jp/nousei/news/2022/07/220708-60216.php



 現在の世界人口は約78億人、うち8億人超が飢餓に苦しんでいるわけだ。

 多くの国は、日本ほど自然環境に恵まれていないので、簡単に食料の生産ができない。それを蝗害とコロナ禍が直撃した。



 日本が他国に比べて恵まれていることは、①豊富な降水量 ②温暖な気候 ③山岳地帯が8割を占めるため、自然環境が良いこと。などが挙げられるが、歴史的にも、深刻な食糧危機が起きたとき、いわゆる「救荒作物」があり、野山の自然による恵みが豊富なことから、大陸平原地帯ほど、凄まじい事態にはなりにくかった。



 それでも、江戸時代の寒冷期=マウンダー極小期に伴うミニ小氷期には、多数の冷害凶作飢饉が発生し、津軽など東北では数十万人の餓死者が出て、人肉しか食べるものがないという極限の飢餓にまで追い込まれている。

 http://www.edojidai.info/kurashi/tennmei-daikikinn.html

 一方で、賢明な君主のいた米沢藩では、藩による民衆救済が功を奏して餓死者が皆無だったともいわれる。このとき、それほど遠くない秋山郷は、飢餓によって全滅している。



 現在、日本は異常気象の真っ最中で、温暖化といいながら実は寒冷化しているが、これは、江戸時代と同じマウンダー小氷期のサイクルが再び襲ってきていて、2030年から、本格的な小氷期に入るといわれている。

 https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00059/062500060/#:~:text=2030%E5%B9%B4%E9%A0%83%E3%81%8B%E3%82%89%E5%9C%B0%E7%90%83%E3%81%AF,%E3%81%A7%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%82%92%E6%89%93%E3%81%A3%E3%81%9F%E3%80%82



 今年の夏、異常に降雨が多かった理由は、この小氷期の前駆活動によるものといわれている。

 この先、毎年、このような不順な天候が続くことで、農産物の収穫は地球規模で激減すると指摘されている。



 「本当に食べるものがない!」

 という時代が、目の前まで来ている。アイドルなんかに浮かれている場合ではない。来年、どうやって食べて命をつなぐかが、喫緊の課題になろうとしている。

 我々が、望みをつなぐのは、「救荒作物」による自給生活体制である。



 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%95%91%E8%8D%92%E6%A4%8D%E7%89%A9



 救荒植物を可食部別に挙げると、以下のように分類することができる。



全草 - ノビル、タネツケバナ、イスランドゴケ、キクノリ、スギノリ、アマモ

茎 - イタドリ、ウワバミソウ、チョウセンゴミシ、ソテツ(デンプン:完全な毒抜きが必要)

葉 - ナズナ、ヒユ、ヤブカンゾウ、ヤマアザミ、アカザ、イラクサ、オランダミミナグサ、アザミ、エゴマ、レモンエゴマ、カラムシ、ミヤマイラクサおよびアカソ(煮て棘の蟻酸、アセチルコリン、ヒスタミンなど毒を分解してから食す)、クワ、コウゾ(ヨモギ餅のように餅に混ぜ楮餅として食べられる)、モミジイチゴ、イチゴ

若草 - オオバコ、クサギ、タラノキ、アキギリ、マツムシソウ、ウコギ、リョウブ、マコモ、シャクチリソバ、マコモ(マコモダケ)

根 - オケラ、アシタバ、クズ(デンプン)、ヒガンバナ(デンプン)、アマドコロ(デンプン)、ナルコユリ(デンプン)、ウバユリ(デンプン)

茎、葉 - タビラコ、ダイコンソウ、ダイコン、ハマダイコン、カブ、スカンポ(イタドリ、オオイタドリ、スイバ)、タデ、アレチギシギシ(シュウ酸があるので食べすぎないよう注意)、シオデ、ツルナ、スベリヒユ、サトイモ、サツマイモ、クワ、ツクシおよびスギナ、ノブドウ類、ハハコグサ・タンポポ・ヨメナ・ノゲシ・ヨモギ・フキおよびツワブキをはじめとするキク科(※ただし有毒なナルトサワギク、棘が固く鋭いアメリカオニアザミを除く)、リョウブ、ズイナ、ツユクサ、チドメグサ、ユキノシタ、オオバコ、オカヒジキ/アグレッティ、モミジガサ、ニリンソウ(※トリカブトと誤食注意)、サゴヤシ(澱粉が採れる。また幹に棲むヤシオオオサゾウムシの幼虫も食される)、ヤマイモのむかご、地衣類:イワタケ、バンダイキノリ、エイランタイ、カブトゴケ、カラタチゴケ、ゴボウ(葉も食べられる)イノコヅチ、ヤエムグラ、ジュンサイ、バイカモ

地下茎、塊根その他地下部 - キクイモ、テンナンショウ(毒性を持つ種もあり)、オニドコロ(毒抜きが必要)、チョロギ、アマナ、コヒルガオ、ミツバツチグリ、アカウレ、ノビル、ユリ類、クワイ、クズ、カタクリ、アザミ

果実 - クサボケ、カリン、ツクバネ、イヌビワ、ジュズダマ、カラスウリ、ウグイスカグラ、イワナシ、サルナシ、マタタビ、クワ、コウゾ、ヒメコウゾ、ツルコウゾ、カジノキ、モミジイチゴ、ナガバモミジイチゴ 、ヤマモモ、ホルトノキ、ヤマボウシ、サルナシ、イワナシ、ケンポナシ、コケモモ、ツルコケモモ、イワツツジ(クランベリーの類縁種)、スグリ(ベリー)類、ハマナス、バラをはじめとするアーモンド以外のバラ科全般(ただしウメは生食できない)、ハスカップ、ネズミモチおよびトウネズミモチ、アカモノ、ハリガネカズラ、グミ (植物)、ナツハゼ、ウスノキ、クロマメノキ、シャシャンポ エビヅル、ヤマブドウ、ノブドウ(一般に毒はないが美味ではないので果実酒のみ。虫えい果は適さない)

種子 - トチノキ、カシワ、クヌギ、コナラ、ブナ、カヤ、ハゼノキ、カラスムギ(栽培化した穀物がエンバク)、スズメガヤ(栽培化した穀物がテフ_(穀物))、エノコログサ(栽培化した穀物がアワ)、ハトムギ、イチイ(※ただし赤い果皮のみ、種子は有毒なので噛んだり誤飲してはならない)、ミノゴメ(この場合は転送先のカズノコグサではなくムツオレグサ)、ヒマワリ、カボチャ、マツ、ヒシ、ハス、タケ、アマモ、マコモ、イチョウ、アオギリ、タコノキ、アマモ、ツルマメ(ダイズの原種)、ヤハズエンドウ(カラスノエンドウ)、スズメノエンドウ(種子だけでなく地上部は食べられる)、ヤブマメ(地上の豆果だけでなく地下にできる閉鎖花由来の豆果もアイヌによって食べられてきた)、オナモミ(蒼耳子という解熱鎮痛・鼻炎・動脈硬化の漢方薬にもなるがカルボキシアトラクティロシドという有毒成分もあるため多用は避ける、特に家畜には発芽した種子は禁忌)

花 - ユウスゲ、ニッコウキスゲ

葉柄 - ハマシシウド

その他海草・海藻・全山菜類

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 引用以上



 実は、私は中津川市に移住して、100坪ほどの山林を自力で開いて畑をつくり、過去20年間、毎年いろいろな試行錯誤をして、食糧供給が途絶えたとき、生き延びる方策を考えてきた。



 上に、いっぱい食用植物が羅列されているが、本当に役に立つのは、本当にごく一部であり、最低限命をつなぐため、少なくとも一日一食、200グラムを食べられる澱粉食物はわずかしかない。

 それは一言でいえば「芋」である。



 それも、最高の芋は、馬鈴薯と甘藷である。これは、実に美味いし、飽きない。

 もう一つ里芋も美味だが、これは連作障害がひどくて、同じ土地では7年に一度しか作れない。

 馬鈴薯も連作障害があって、連作すると、実がゴルフボールのように矮小化し、生産量も著しく少なくなる。

 また、石灰を多用すると、そうか病という「あばた芋」になってしまう。だから、馬鈴薯の栽培は、そんなに甘くない。うまくできるのは、最初の二年程度しかない。



 https://minorasu.basf.co.jp/80015

 基本的に、馬鈴薯は、同じ畑での連作は無理で、三年程度の輪作にしないとうまく収穫できない。輪作は、麦やトウモロコシでローテーションを組むが、同じナス科ではううまくいかない。



 甘藷は連作障害が起きず、逆に、輪作すると他の作物のための残存肥料が「ツルボケ」障害を引き起こして芋が育たないので、甘藷専用畑を作り、基本的に肥料を少なくし、草木灰のようなカリ肥料をたくさん与える。石灰は入れてはいけない。

 甘藷の本当の敵は、イノシシや鹿、ネズミとコガネ虫、ヨトウムシなどだ。

 http://yasai-sodatu.net/article/101664100.html



 しかし、基本的に高温と日射量に依存する作物なので、比較的寒冷でも育つ馬鈴薯に比べて不利であり、これからは収穫が減ってゆく可能性がある。

 寒くても育つ作物といえば、馬鈴薯と蕎麦、それに蕪や小松菜、ほうれん草、キャベツなどである。これらは、むしろ寒いほど虫の被害に遭いにくく育てやすい。



 キクイモも救荒作物としては驚くほど容易に育って収量も多いが、私は、キクイモを食べると激しい下痢になり、結局、使えなかった。むしろ、タケノコの方がマシだ。

 みんなの盲点として、「クズ」がある。繁殖力がキクイモなみに強くて同じように困った植物だが、これは、食料が消えた最後の最後に、百合根とならんで命をつなぐ切り札である。

 https://blog.goo.ne.jp/lemac/e/3c1068d621e5d05dd22813cf32eb6a8d



 救荒作物を食べ尽くして、何も見当たらないとき、クズの生えている場所を思い出し、根を採取する。百合根も同じだ。

 ただし、百合根は彼岸花や水仙などの球根と間違えやすく、こちらは猛毒である。

 分からないときは、すりおろして水にさらして澱粉を採取し、数十回も水を取り替えれば食べられる可能性がある。



 来年になれば、ホンモノの食糧危機がやってくる。そして同時に、歴史上希有の巨大震災と、場合によっては第三次世界大戦にも巻き込まれる可能性が強い。

 人類にとって、超苛酷な試練のときがやってくる。



 こんなときにやることは、普段から「この人と一緒に生きていこう」と思う信頼のできる仲間を作ること。

 そして、今のうちに、過疎の山村の土地を確保して、畑を開墾することだ。

 現在の山村畑は、獣害とともにあるので、猿、イノシシ、鹿、カモシカ、クマ、ネズミ、アライグマ、ハクビシン、狸の食害に耐える畑を作ることは容易ではない。



 畑を確保しただけではダメで、必ず、ワイヤーメッシュと獣害ネットで周囲を覆い、動物対策をしなければ、食料生産も徒労に帰すだろう。

 何よりも、「三人寄れば文殊の知恵」の仲間を確保することだ。