食べものは元気のもと
オキナワのにんじん食堂から
第10回 食べるまえに歯をみがこう
(沖縄時代の文章です。)
「いただきます」
毎日、元気よくごはんを食べていますか。でも、よごれたままの手で食べてはいけません。おなかをいたくするバイキンやかぜの原因となるウイルスなどが、手から口へはいってしまうことがあります。だから、食べるまえにちゃんと手をあらえば安心です。
歯もおなじだということが、最近になってわかりました。むし歯にならないためには、食べたあとでみがくより、食べるまえのほうがいいのです。いままで学校の先生や、お父さんやお母さんが教えてくれていたことがまちがいだったのです。
むし歯は、酸というものが歯をとかすことによってできます。そして酸は、歯にくっついているバイキンが、みんなが食べるごはんを材料にしてつくります。しかし、ごはんを食べないでいることはできません。だから、歯ブラシをつかって歯をみがいて、バイキンをとりのぞくことがたいせつです。
バイキンが歯にくっついていると、ごはんを食べはじめて3分もすると、もう歯がとけていきます。そして、食事中ずっとむし歯がつくられていくのです。「ごちそうさま」をしてからあわててみがいても手おくれです。
食べるまえに歯をみがいていたらどうでしょうか。バイキンがいなければ、ごはんを食べても、あまいものを食べても酸ができることはありません。食べるまえに手をあらうのとおなじように、歯も食べるまえにみがくほうがいいというのが正しい考えかただとわかったのです。だから、朝は、顔をあらうときに歯もみがくといいでしょう。朝ごはんのときには歯にはバイキンがいません。
口の中がきれいになると、食べるものもおいしく感じられます。そして、いたいむし歯にもならなくてすむからうれしいですね。