「あったらいいな、こんな大衆食堂!」
あったらいいな、こんな大衆食堂!…と、
自分が入りたくなるような、自分が大好きになれるような食堂…をめざして、
「にんじん食堂」は1999年11月19日、壺屋で開店しました。
「あったらいいな、こんな大衆食堂」
[その1]赤ちゃんからオバアまで気がるにくつろげる「おちゃめな食堂」
とくに昼食すぎの時間は「ゆんたくタイム」として、ゆっくりおしゃべり(ゆんたく)ができます。手づくりのお菓子にサンピン茶はいかが。子ども文庫もあります。
[その2]ほんとにびっくり 安くて安心
手をかけてつくった「食べていただきたい」料理を日替わりで提供するシステムですから、むだが出ないために、びっくりする安さです。料金は外にも表示されていて明朗会計。
[その3]好みの分量を選べます
定食は500円と600円の予定です。「大盛り」だけでなく「少なめ」も選べます。大盛りは、ごはんだけでなく、おかずも多め。少なめの方は、もちろん料金も安くなります。
[その4]とにかく早く出るのでイライラしません
「あさばん」(昼食)は注文したら、すぐ出てきて待たずに食べられます。そのぶん、ゆっくり食べて食後もくつろいでください。
[その5]もちろん、おいしい!
沖縄料理も一般の家庭料理も、きちんとつくってあります。また登場するメニューは沖縄の食堂や料理店よりも豊富です。「シニマーサン」な(ほんとうにおいしい)食堂をめざします。
[その6]おいしかったら家でもつくれます
すべてのメニューは情報公開です。かくし味もふくめて、レシピは紹介しますから、気にいった料理は自分でもつくることができます。
[その7]夕方は食べながらかるく…いっぱい
夕暮れタイムは食事をしながら健康的に飲みましょう。みんなでやるなら三合がおとくです。クースはちょっと高いけれど、ほんとのほんとの古酒です(*泡盛の一合は180ミリリットルですが、三合は600ミリリットルです)。
[その8]健康長寿の一汁三菜一飯定食
沖縄の大衆食堂のメニューはたいがい「一汁一菜」方式になっています。「ゴーヤーチャンプルー」と注文すれば、ゴーヤーチャンプルーとライスと汁が出てきます。健康のために、一菜ではなく三菜の新式定食にしました。ごはん、汁のほかに、おかずが三品つくわけです。当然、食材の種類もたくさんになりますから、栄養素のバランスもよくなります(なるほど、だから健康長寿だはず)。
[その他]お客さまの声を大切にします。希望のメニューもとりいれます。車いすの方もお食事ができます。もちろんトイレも利用できます。もよおし、できごと、文化情報。いろんな役だつおもしろい情報をカンタンに掲示したり、資料を置きます。
食べものは元気のもと
オキナワのにんじん食堂から
最終回 みんなで食べよう
(沖縄時代の文章です。)
「いただきます」
毎日、元気よく食べるまえのあいさつをしていますか。そして食べおわったら「ごちそうさま」をわすれないでね。
でも、ひとりぼっちでごはんを食べるときもあるでしょう。ひとりで、だまって食べると、せっかくのごちそうもおいしくありません。そんなときでも「いただきます」と「ごちそうさま」のあいさつをすると、元気がでてくるからふしぎです。
人間は食べものから栄養をわけてもらっています。また、食べものを「おいしく」感じると幸せな気もちが満ちてきます。さらに家の人たちや友だちといっしょに食べると、とても楽しくなりますね。そして楽しいひとときをいっしょにすごすと、人と人はもっともっとなかがよくなるのです。
だから、食べることをたいせつにかんがえたいものです。食べものをだいじにあつかいたいものです。そのために、食べるまえには「いただきます」を言い、食べおわったら「ごちそうさま」を言い、感謝の気もちをあらわしましょう。
みんなで食べると、いいことがあります。おかずをわけあえば、いろいろなものが食べられます。食堂でも、なかのよい人たちは別べつな料理を注文して、わけあって食べることがあります。とくをした気分です。そしていろいろ食べられるから、栄養素のバランスもよくなるでしょう。みんなで食べると、ごはんはほんとうにおいしいのです。
食べることは人と人をつなげます。オキナワでは人間のことを「にんじん」と言います。「にんじん食堂」は、人と人が楽しく食事をして、なかよくなっていく……そんな食堂をめざしています。
「ありがとうございました」
食べものは元気のもと
オキナワのにんじん食堂から
第10回 食べるまえに歯をみがこう
(沖縄時代の文章です。)
「いただきます」
毎日、元気よくごはんを食べていますか。でも、よごれたままの手で食べてはいけません。おなかをいたくするバイキンやかぜの原因となるウイルスなどが、手から口へはいってしまうことがあります。だから、食べるまえにちゃんと手をあらえば安心です。
歯もおなじだということが、最近になってわかりました。むし歯にならないためには、食べたあとでみがくより、食べるまえのほうがいいのです。いままで学校の先生や、お父さんやお母さんが教えてくれていたことがまちがいだったのです。
むし歯は、酸というものが歯をとかすことによってできます。そして酸は、歯にくっついているバイキンが、みんなが食べるごはんを材料にしてつくります。しかし、ごはんを食べないでいることはできません。だから、歯ブラシをつかって歯をみがいて、バイキンをとりのぞくことがたいせつです。
バイキンが歯にくっついていると、ごはんを食べはじめて3分もすると、もう歯がとけていきます。そして、食事中ずっとむし歯がつくられていくのです。「ごちそうさま」をしてからあわててみがいても手おくれです。
食べるまえに歯をみがいていたらどうでしょうか。バイキンがいなければ、ごはんを食べても、あまいものを食べても酸ができることはありません。食べるまえに手をあらうのとおなじように、歯も食べるまえにみがくほうがいいというのが正しい考えかただとわかったのです。だから、朝は、顔をあらうときに歯もみがくといいでしょう。朝ごはんのときには歯にはバイキンがいません。
口の中がきれいになると、食べるものもおいしく感じられます。そして、いたいむし歯にもならなくてすむからうれしいですね。
食べものは元気のもと
オキナワのにんじん食堂から
第9回 ちがうから、たのしい
(沖縄時代の文章です。)
「みそしるはありませんか?」
お客さんがお店にはいってきたら、元気よく「いらっしゃいませ」とあいさつをして、つめたいお茶をはこびます。そしてメニューをわたして、注文をききます。でも、メニューを見ないで「みそしる」を注文するお客さんもいます。
毎朝、ごはんのときに、みそしるをのんでいる人は少なくありません。とうふ、あぶらあげ、わかめ、ねぎ、あさり、なめこ(きのこ)をはじめ、いろいろなものがはいります。全国の地方によっても、さまざまなかわったみそしるがあります。
では、オキナワのみそしるとは?
食堂にも「みそしる」というメニューがあるところがあります。このみそしるは、ちいさな「おわん」にはいったふつうのみそしるとはちがいます。おおきなどんぶりやラーメンどんぶりにはいっています。そしてなかみもぶた肉、とうふ、やさい、たまごなどがたくさんはいった、りっぱなおかずなのです。そして「みそしる」を注文するとごはんもついてきます。
だから、オキナワの食堂で注文するときのおもしろい話があります。なにも知らない旅行に来た人が、メニューを見てたのみます。「ゴーヤーチャンプルーに、みそしるに、ごはんをください」
注文の品がでてくるとびっくり。ゴーヤーチャンプルー(にがうりいため)にもちいさなみそしるとごはんがついていますから、①ゴーヤーチャンプルー、②おおきなみそしる、③ちいさなみそしる、④ごはん3杯がテーブルに並んでしまうからです。
でも、こんなちがいがたのしいですね。食べものも人も、それぞれちがうから、いろいろなであい、めぐりあいがたのしめます。