広島で芝居を楽しむためのブログ

広島での観劇レビューや日々思うこと徒然と。芝居で生の驚き、生の迫力、生の感動を多くの人に知ってもらいたい。

公演名:(ゲキ×シネ)蜉蝣峠

2010年02月15日 | 観劇レビュー
日時・場所:
 2010年2月13日~ 12:00/バルト11
作・演出:
 宮藤官九郎・いのうえひでのり
出演:
 古田新太・堤真一・高岡早紀・勝地涼・木村了
 梶原 善・粟根まこと・高田聖子・橋本じゅん他
感想:
 総評は”B”です。
う~ん、面白いです。
脚本が官九郎ということで物語はダウナー系ですから
個人的にはBマイナーでもよいのですが
舞台としてはこの評価が妥当だと思います。
脚本はミステリチックに前半はゆっくりと進み
後半では次々に伏線が爆発していきます。
展開、演出とも絶妙のバランスです。
さらに過去の表現方法は見事としか言いようがありません。
言葉での説明は難しいので劇場にぜひ足を運んでください。
また、役者陣がすごいですねぇ。
物語をグッと引き締めています。
やっぱり主役の古田新太、すごい存在感です。
今回は殺陣や立ち回りもびしばしとこなします。
う~ん、かっこいい、堤真一。
男も惚れちゃうその姿、
古田に負けず劣らず殺陣や立ち回りを見せてくれます。
萌えませんがやっぱりきれいな高岡早紀。
演技は可もなく不可もなく。
やっぱり萌えるのは高田聖子。
今回は身体をはった演技でクラクラです。
歯切れのよい好青年!?を熱演勝地涼。
何とも微妙で難しい役なのにサラッと演じてます。
いつもどおり、期待どおりの梶原善、橋本じゅん、栗根まこと。
いい舞台ってのはいい脇役が必須です。
舞台セットは右から左から2階建て家屋が飛び出し
中央舞台は大回転してしまいます。(笑)
まさにゲキ×シネの収入を計算に入れた金のかけ方
アンド劇場用撮影カメラを十分意識した配置ですね。
う~ん、毎回ゲキ×シネ自体も確実に進化して
新しい舞台の見せ方が完成に近づきつつありますね。
そうそう今回の衣装ですがいつもの劇団新感線とは違い
ちゃんとした!?きれいな着物がたくさん登場します。
さすがは歌舞伎と名乗るだけはあります。
断言しますがこれだけでも一見の価値はありです。
ちなみにこの舞台、上映時間は3時間超15分休憩込です。
しかし、その長さを全く感じさせなのは
この作品の完成度の高さの現れでしょう。
今回初日初回上映を見に行ったのですが
最前列及び左右両翼の客席は空きでした
中央の座席列はほぼ満席で正直驚きました。
ちなみに前回のゲキ×シネ五右衛門ロックは
バルト11の観客動員数が全国2位という快挙だそうで
担当者など鼻息が荒かったのが印象的でした。
客層は劇団新感線ファンが演劇ビギナーの知り合いを
連れてきた人ような感じの人が多かったですね。
通常の舞台と違い低価格かつ上映回数などを選べ
今回のキャストとくればある意味必然かもしれませんね。
最後に間違いなく多くの人が楽しめる作品です。
下手な映画よりも面白い自信はあるのですが
後は舞台という”見立て”の世界を拒否反応なく
観ることができる人が世の中どれだけいるのか!?
そして、観ることができるようになる人がどれだけいるのか!?
というゲキ×シネ史上最大の命題に突き当たったところで
本日は終了することにします。(笑)


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