広島で芝居を楽しむためのブログ

広島での観劇レビューや日々思うこと徒然と。芝居で生の驚き、生の迫力、生の感動を多くの人に知ってもらいたい。

公演名:サーフィンUSB

2011年12月20日 | 観劇レビュー
日時:
 2010年8月31日(火)19:00
場所:
 アステールプラザ大ホール
脚本・演出:
 上田誠
出演:
 石田剛太・酒井善史・角田貴志・諏訪雅・土佐和成、
中川晴樹・永野宗典・西村直子・本多力・山脇唯
感想:
 ヨーロッパ企画のジンクス
”あたりはずれ”の法則は見事に当たりました。(笑)
ということで総評です。
総評は”Cマイナー”です。
面白くないわけではありませんが
盛り上がりに欠ける舞台なんですね、これが。
しかし、これがヨーロッパ企画なんだと
今回はじめて気づいてしまいました。
最初から物語の展開とか演出を狙ってないんです。
あくまでも日常の一部を切り取った感じ
そう、キャラというか会話で
楽しんでいこう!というスタンスなんです。
ですから映画化になった作品などは
そこから生まれた良作だったんです。
ですからのほほんと気持ちで観劇に訪れれば
もう少し評価も上がると思います。
さて、客層はライトな人たち。
舞台はあんまり見ないけど
芝居にしてはチケット代も安いので
デートで来ちゃおう的なカップル多し、
コアな舞台ファンや有閑マダム、
紳士淑女のアベックはほぼ壊滅状態
さらにさらにミーハー連中も皆無でした。
客入りは2階席は開放してない!?
1階席も8割ぐらいかなぁということで
採算ベース的にはぎりぎりでしょう。
まぁ、大ホールっていうのがちょっと無理あるかなぁ!?
舞台セットは作りこんであり
結構お金がかかってる感じでした。
そうそうストーリーは
近未来の東京を舞台に地球温暖化で海面上昇、
貧富の差拡大のヴァーチャルリアルティの横行、
そしてサーフィンUSBの登場です。
もちろん社会風刺や反抗といった感もなく
のほほんとした日常がサザエさん的に描かれます!?
演出も奇をてらったところはなく
オーソドックスで物語以外は
小さい子からお年寄りまで安心設計です。
残るは役者かぁ~。
脚本もあて書きなので新境地もなく
それぞれがお得意のキャラクターです。
ある意味安定はしているので
初めての方はそれなりに
2度目の方は期待をこめて
観られるのはこの劇団の持ち味であり
強さなのかもしれませんね。
登場人物が多いのですが
ほぼ全員にほぼ均等にセリフがあり
ほのぼの系でキャラのすみわけがしっかりしており
大きな見せ場はないけど
ちゃんと誰もが芝居のセンターに一度はくる感じです。
いいことではあるのですが
そのため芝居が全体的にぼんやりとなってしまい
今回のような評価につながったような気がします。

公演名:NYLON100℃ 35th SESSION「2番目、或いは3番目」

2011年12月19日 | 観劇レビュー
日時:
 2010年7月28日(水) 19:00開演
場所:
 アステールプラザ 大ホール
脚本・演出:
 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:
 犬山イヌコ・みのすけ・三宅弘城・峯村リエ・大倉孝二・
 松永玲子・村岡希美・藤田秀世・長田奈麻・喜安浩平・
 小出恵介・谷村美月・緒川たまき・マギー
感想:
 客入りは1階席ほぼ満席。
2階席はまばらという感じでした。
客層はやっぱり女性が多かったですが
夏だというのに服装にライト感やファンシー感は
まったくない年齢層のかたがたで。(笑)
ナイロン目当てで来る人ですから当たり前か。
まぁ、総評ですね。
総評は”Cマイナー”です。
ほんとうにぎりぎりの”可”です。
退屈だったりつまらなかったりは
全くないのですが無意味に長いんです。
まぁ舞台に意味を求めることこそ
本当は意味がないことはわかります。
でも、何の説明もなく始まり
そして何の説明もなく終わってしまうので
どうも消化不良感が残ってしまいます。
不条理なら不条理でいいのですが
不条理なのに条理があり
条理なのに不条理がある感じがして
なんとも居心地が悪いんです。
だからといって説明的台詞が好きかと言われれば
あんまり好きじゃないんですけど。
まぁ、揺れる乙女心って感じでしょうか。
展開及び演出は完璧で
舞台中に小ネタ満載でちっちゃな笑いが
たくさんちりばめられています。
これが脚本及び演出のうまさで
あれよあれよという間にストーリーは進んでいきます。
舞台セットも作りこまれていて
廃墟のアーケード街がいい雰囲気をかもしだしています。
時々流れる謎の音楽もうまく物語にはまり
ミステリアスな世界観を醸成していきます。
芝居としての完成度は高いと思いますが
万人に薦められる舞台ではないのが
ある意味ナイロンの持ち味なので
これはこれでありなのかもしれませんね。

公演名:ナイロン100℃ 37thSESSION“ノーアート・ノーライフ”

2011年12月16日 | 観劇レビュー
日時・場所:
 2011年12月13日(火) 19:00
作・演出:
 ケラリーノ・サンドロヴィッチ
出演:
 みのすけ/三宅弘城/大倉孝二/廣川三憲
 吉増裕士/喜安浩平/温水洋一/山崎一
感想:
 面白かったです。
最後、大千秋楽ということで壇上にケラさんも
登場し挨拶までしてくれましたし
本年最後の観劇としては言うことなしでした。
突然ですが、総評です。
限りなくBマイナーに近いCプラスです。
ケラさん本人も言われておられましたが
この作品はナイロンには珍しく
幅広い層に楽しめる作品だと思います。
言い換えるならば敷居が高くない舞台で
大変面白くみんなに進められる芝居でした。
では、何で点数がちょっと厳しいのか!?
問題点があるとすればひとつ。
話の意味がわからない!?
ナンセンスとか不条理って意味ではありません。
ある意味わかりやすく単純明快なストーリーです。
もちろんサイコでもホラーでもないので怖くないです。(笑)
でもね、
年齢的なものなのか!?
趣向的なものなのか!?
時代的なものなのか!?
全く見えてこないんです。
良い意味でも悪い意味でも舞台を見て感じるアレが。
最後ケラさんが挨拶の際に言われた
当時の自分が何を思って書いたのか
ちょっとわからないって言われたことかもしれません。
間違いなく当時はあった何かが
文章化され、舞台として消費され、時代が流れ、鮮烈な記憶がない場合
時代に取り残されてしまうことがあるんです。
10年ぶりの再演をするにあたり
当時の資料などを読んでも探しても
それが見つからず完全再現までは至らなかった。
そんな感じでしょうか!?
演出家、作家、監督、役者、
そして、舞台に携わる人々のロジックではない部分が
舞台にはあるのですから。
それが醍醐味であり、恐ろしさでもあるのです。
 さて、舞台はパリにある日本人ばかり集まる安酒場です。
ワンシチュエーションで物語りは進んでいきます。
セットにもなかなか力が入り作りこまれた印象でした。
ストーリーは前述どおり単純明快でスムーズな展開です。
演出も150分という長丁場なのに飽きさせることない
適度な笑いと間延びのないテンポはすごいです。
それを全く感じさせないのがもっとすごいですけどね。(笑)
ちなみに客層ですが
完全に演劇ファンでケラファン&ナイロンファンです。
迷い込んだ感じのカップルもナイスシルバーエイジも
ざます系のおば様方もほとんど見ることもなく
女性の割合が特に多かったような気がします。
2階席はたぶん閉鎖で
1階席も7割ぐらいの入りだったのが
ちょっと残念でしたね。
それでは恒例の演者ですね。
みのすけと吉増裕士は説明不要割愛します。(笑)
だってナイロンって言ったら
みなさんこのふたりでしょ!?
温水洋一と山崎一は存在だけで
舞台の雰囲気を作り上げるのはさすがです。
大倉孝二はイカれた役より
普通人を演じているほうがやっぱり好きです。
普通だけどちょっと違うという役どころがベストだと思うのですが
みなさんいかがでしょうか!?
三宅弘城のお得意の言葉遊び全開で
かっ飛ばすイカれた役は最高ですね。(笑)
廣川三憲のいぶし銀役者は舞台には必須ですね。
良識派と見せかけた胡散臭さは天下一品です。
喜安浩平のぷりぷりのお尻は最高ですね。
さらにそれを強調するかのようなピチピチパンツなど
胡散臭さが素敵でクラクラですね、もちろん役ですよ。
 最後に。
一番印象に残ったのは最初と最後に使われた
なんとも言えないアンニュイなフランスソングです。
あれは一体なんなのだろう!?
気になる方は劇場へ。
って広島公演が大千秋楽だったので・・・。
ということは10年後にあるという再演まで
今しばらくお待ちください。

ビフォワー演劇グルメ”ベッカライアイン篇”

2011年12月15日 | アフター観劇orビフォワー観劇のススメ
 みなさん仕事帰りに舞台に行く際
ちょっとお腹がすきませんか!?
アフター演劇でがっつりに行こうが行くまいが
すいたお腹を満たすには何か食べないといけません。
そんなときにお勧めのお店があります。
会場が広島市交流館やアステールプラザなら
会場前にちょっとよってみよう!!
その名もベッカライアイン、ドイツパンのお店です。
ドイツパンといっても
アンパンにフランスパン、デニッシュに食パンなど
いろいろなパンがたくさん・・・!?
ごめんなさい、ありません。
開店時にはありますが上演時間前ぐらいだと
下手をすると閉まっていることすらあります。(笑)
なぜなら売り切り閉店のお店ですからね。
昨日品数は少なかったですが開店しており
目当てのプレッツェルを買うことができました。
確実性はありませんがコンビニでパンを購入するならば
ちらっと寄ってみても損はありませんよ。
場所はアステール、交流館を平和公園へ北上
ネッツ広島の角を左折した左側ビルの一階です。
 最後に。
開演時間前にプレッツェルをかじっている男がいたら
たぶんそいつはかなりの確立で電脳太郎です!?

”ノーアート・ノーライフ”を観てきたよ

2011年12月14日 | 日常あるいは平凡な日々
 ご無沙汰しております。
最近また仕事が忙しくなり
ブログ更新もままならない状況になってきました。
トルコ旅行紀は続けますので
気長にお待ちください!?
さて、昨日はなんとかノーアート・ノーライフ観てきました。
もちろん前売りは買っていませんので
当日券のため会社を抜け出し並びました!?
ごめんなさい、うそです、正確には並んでいません。
当日券を買おうかと販売窓口前で女性に声を掛けられ!?
その人からチケット入手しました。(笑)
人呼んで謎の12列29席の女性です!?
友達が来られなくなったそうで困っておられたので
これも芝居ファン助けとチケット購入を決断いたしました。
ごめんなさい、うそです。
なかなかの美人さんのうえ座列も12列と好位置です。
芝居好きの男性として断る理由もありませんし、
ケラさんがせっかく来てくれたのですから
チケットが無駄になっては申し訳ないので
まぁ、いいかなぁってぐらいの安直な考えです。
いや、むしろ何も考えてなかったかなぁ!?
座席に行くまで知りませんでしたが
ちょうど通路切れ目の角席で
大変見やすい場所だったので芝居も満喫
順風満帆に観劇後仕事に戻れましたから
めでたしめでたしの一日でした。
それにしてもあの女性はあんないい席を譲って
ちゃんと観劇できたのでしょうか!?
もしかして自分はもっと後方の席で観劇したのではないかと
今日になって気になり、ちょっと心配しております。
なかなか面白い舞台だったのでなおさらだなぁ。
レビューについてはそのうちに書きます、いや、書くはずです。