広島で芝居を楽しむためのブログ

広島での観劇レビューや日々思うこと徒然と。芝居で生の驚き、生の迫力、生の感動を多くの人に知ってもらいたい。

公演名:(ゲキ×シネ)髑髏城の七人

2013年01月13日 | 観劇レビュー
日時・場所:
 2013年1月12日~ 11:00/バルト11
作・演出:
 中島かずき・いのうえひでのり
出演:
 小栗 旬・森山未來・早乙女太一・小池栄子・勝地 涼・
 仲 里依紗・高田聖子・粟根まこと・河野まさと・千葉哲也他
感想:
 いきなりですが総評です。
”C”です。
傑作ではないので秀作!?
秀作でもないので良作です!!
ちょっと厳しい評価ですが
エンターテイメント性は高いし
ゲキ×シネを初めてみる人達には
すんなり入り込める敷居の低さは
すごいと思います。

 客入りは初日最終上映回でシアター4で
3割で男女比7:3程度でした。
ちょっと苦戦気味かなぁと思いますが
上映劇場や回数なども増えているので
まぁ、こんなものでしょうね。(笑)
でももう少し頑張ってもらえると
広島でもゲキ×シネがブレイク中となり
再演とかプレミヤム上映などが
やってもらえるのになぁ。(笑)
ちなみに客層は演劇ファン系や劇団新感線ファン系が多い中
単なるデートで見に来ているカップルがちらほら。
客層や動員数が増えるのはうれしいのですが
偉そうにご託を並べているし
他店で買った食べ物飲み物を食い散らかし
足下に捨ててかえるなどマナー違反が多い。
とても残念で悲しいことですね。

 さて、今回のゲキ×シネは
豪華メンバーの客演起用のため
劇団新感線風味が封印されていました。
メインキャストに劇団員の配役も少なく
役作りも濃いキャラクターを封印しています。
もちろんシナリオ的にもキャラを
おとなしい感じに変更されています。
劇団員が本気で演じちゃうと
主役達を食っちゃいますからね。
そのための配慮なのだろうなぁ。
脚本、演出とも完成度は高いものの
個人的には劇団新感線では
なくなっていたと感じました。
ちょっと芝居自体が薄っぺらく感じてしまったのは
このせいでしょうね。
やっぱり舞台はアングラ系で勢いがないとね。(笑)
また、舞台上の小さな伏線や
メインではない舞台端で演じられる小芝居がないと
芝居に厚みが感じられないかも!?
まぁ、このあたりは好みの問題もありますので
一概には言えないけどね。

 さぁ、続いては皆さんお待ちの演者ですね!?
今回の一押し早乙女太一です。
登場の太刀は凄いものがあります。
さすがは舞台俳優ですね。
他のメンバーとは場数を踏んだ数が違います。
登場以来正今回は彼だけをずっと観てました。(笑)
小栗旬はそつなすこなしています。
でも見せ場での主役としての貫禄が弱い感じですね。
演技によるものか年齢のためなのか
ちょっとわかりませんでしたが次回期待ということで。
森山未來は凄いのですが
自分の中の天魔王とは違う役作りでした。
ある意味森山節満載のエキセントリックさが
好みの分かれるところですね。
仲里依紗はいいです、つたない演技がいいです。(笑)
作品的にはもうちょっと元気印娘がいいなぁ!?
小池栄子もそつなく演じています。
いつもどおりの元気ネェさんはいいけど
心に秘めた思いや一族の重責などを出しつつ
さらに少し妖艶さというかエロさが欲しいなぁ!?
さて、問題の劇団新感線の高田聖子、
粟根まこと、河野まさとなどなど。
やっぱり上手です。
見事に脇役を演じています。
しかし、いつものパワーを押さえての演技です。
主役達を食べないようにの配慮ですね、たぶん。(笑)

 そうそう、いつもは前半に語る脚本、演出ですね。
一人二役廃止や複数主役性のため変更点がいくつかあります。
これが成功なのか失敗なのかはよくわかりません。
良いところもあり悪いところもあります。
キャストに惹かれて映画館に訪れた初めての人にも
違和感なく観ることのできる作品になっています。
そのぶん説明的展開や台詞が多めになっているかな!?
また、舞台の持つ毒というか外連味が少なく
芝居の遊びの部分がなくなっているので
そちらを期待している往年のファンには・・・かな!?
小気味よく展開する脚本性やテンポはよいので
繰り返しになりますがエンターテイメント性はかなりのものです。
言い方を代えると元々の舞台を劇場にお届けするゲキ×シネが
ゲキ×シネというあたらなるお舞台の形に進化しちゃった感じですね。
映画館用やDVD用というコンテンツという形態を意識し
劇場の客層+映画館の客層+DVDの客層のマーケティングに
影響されてきているということでしょう。
まぁ、そのために舞台に掛けられるお金もアップしているので
舞台セットや衣装、キャストなどにもグレードアップはしているので
その恩恵も受けているのですけどね。

 最後に今回のゲキ×シネは
劇団新感線風味が押さえ気味で個人的にはちょっと残念でした。
ということで最初の評価となりました。
でも、初めてゲキ×シネを見る人ならCプラス!?
もう一声でBプラスでも良いと思います。


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