紙屋さんブログ

土佐の自然を愛する親父です。

良い老舗過ぎて「ぶっ壊し」の難しい、人事硬直型会社の見本の一つ

2014年07月20日 16時38分35秒 | 日記
 四国は梅雨明けでした、2日遅れだったそうです・・・湿度も有って暑いです。ど真ん中の日曜日は三連休のツアー客,特に「単車」のツーリングが多かったです・・・朝10時頃から家の前を数十台の単車のお兄さん達が上がって行きました、途切れなかったですよ。写真は昼の庭の切り花ひまわりです・・・土が良いので、高く高く伸びています。

 板紙メーカーの「琵琶製紙」(滋賀県長浜市・猪ノ口泰寿社長)は7月20日付けで生産を停止し、廃業します。 同社は1968年(昭和43年)設立で、当初から中芯原紙や紙管原紙の製造を行い、マシン(3号機)を新設した昭和45年頃は常時月産800トン以上の生産量があったのですが、近年は500トン程度に低下していたのです。生産数量の減少に加え、昨年来のエネルギーコストアップで採算をさらに悪化させ、このままでは製品価格に転嫁しても、なお赤字から脱却できないため、今回、廃業を決断した・・・。琵琶湖の東長浜に位置していますが,飲料水に供給する琵琶湖に廃水を流すため相当な排水処理設備を持っているはず・・・大津市の大津板紙も海外から見学に来る程度の処理能力「排水で魚を飼っている水槽」が有る程です。もし此の設備が使えるなら板紙でなくて,少量生産の機能紙「特殊紙」の生産工場にはうってつけかも・・・デリバリーも絶好の位置だし,誰か買いませんか。

 7月と云えば老舗「大日本印刷」も構造改革元年です。成長は鈍足!決算は赤字にならない、かと云って、利益は上がらない・・・良い老舗過ぎて「ぶっ壊し」の難しい会社、人事硬直型の会社の見本の一つです。 「大日本印刷」の改革・・・7月1日付で「全国規模の組織再編」を実施する。製造・販売子会社でのそれぞれの部門を各継承会社に統合させて全国組織として再構築する。国内全体を視野に入れた営業体制を構築し、また生産体制についても、さらなる人材の有効活用と生産地の最適化を図る。時間と場所の制約を受けない全国均一レベルのサービス提供や、生産・情報流通の新たな体制構築を目指す。
 「営業部門」
 DNP北海道、DNP東北、DNP中部、DNP西日本の4社の営業部門を「大日本印刷」に継承。(2013年3月期の売上高は、4社合計で1,317億7,900万円)
 「製造部門」
「商業印刷」は、大日本印刷、DNP北海道、DNP東北、DNP中部、DNP西日本の製造部門を「DNPグラフィカ」が継承。
「商業印刷の企画・制作」は、DNP北海道、DNP東北、DNP中部、DNP西日本の4社から「DNPメディアクリエイト」へ継承。
「ビジネスフォーム関連」は、大日本印刷、DNP北海道、DNP東北、DNP西日本の製造部門を「DNPデータテクノ」が継承。
 なお、分割される製造販売4社および各部門を継承するDNPグラフィカ、DNPメディアクリエイト、DNPデータテクノは、いずれも大日本印刷の100%子会社。

 金沢市です・・・1300年の歴史を持つ「二俣和紙」の新たな使い道を示すためにネクタイを製作したそうです。和紙の表と裏の原料を変え、仕上げに「コンニャク糊」を塗布。素材の柔らかさを保ったまま強度を上げる工夫がされている。(コンニャク紙は大戦中の「気球原紙」や、貴重書籍の表紙の装丁にも使われます)二俣和紙は17世紀後半、「越前島の子紙」と並び最上級の紙とされ、当時の加賀藩は幕府に提出する公文書に採用していました。