鉄道改善案

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京葉線のラッシュ時快速、通勤快速廃止を許してはならない

2023年12月27日 | 関東 JR

混雑平準化は理由になっていない

2024年3月のダイヤ改正で京葉線の朝夕ラッシュ時における快速、通勤快速が運行されなくなると発表された(通勤快速は種別自体が廃止される)。これは非常に大きな問題であり、千葉県、千葉市、市原市、茂原市などの千葉県の自治体がこぞって抗議する重大事態に発展している。京葉線沿線さらには蘇我以南から京葉線直通列車に乗っている住民にとっては大変な惨事であり、到底許容できるものではない。JR東日本は「空いている通勤快速と混んでいる各停の混雑の平準化のため」と言うが、それなら通勤快速を海浜幕張や南船橋にも停めれば良いだけであり、なぜいきなり廃止しなければならないのか、意味不明である。要するに「混雑平準化」は全く理由になっておらず、そのことからも、おそらく、真の理由は、全線各駅停車にすることでダイヤ作成および列車運用を簡易化したい、すなわち、ただ楽をしたいだけということなのであろう。これを解決するためには、千葉県の関係自治体が一致団結して、JR東日本に対して訴訟を起こすしかないであろう。

京葉線は緩急混在路線

そもそも京葉線は緩急混在路線※である。総武快速線、宇都宮・高崎線、東海道線のように、その路線自体が急行線としての性質を持っているものではない。したがって、快速と各駅停車をバランスよく走らせ、適切な駅で緩急接続させるのが本来あるべき姿である。それをラッシュ時において完全放棄するのは、利便性を完全に無視した大愚策であり、鉄道会社としての資質を問われる問題である。

※JR東日本管内の緩急混在路線は、他に、埼京線、中央快速線、横浜線、南武線が挙げられる。

JR東日本は大手私鉄からダイヤ作成経験者を出向で呼び、緩急接続ダイヤのノウハウを学ぶべき

そもそもJR東日本は緩急接続ダイヤの作成が苦手な会社であるように見える。その理由は、複々線が路線別ばかりで緩急接続ダイヤを組むノウハウが欠如していることであろう。それどこか、緩急接続ダイヤの重要性もわかっていない可能性すらある。こんな状況では東京通勤圏の鉄道輸送を担う事業者として非常に問題だ。ここは緩急接続を得意とする大手私鉄からダイヤ作成経験者を出向で呼び、緩急接続ダイヤのノウハウを一から学ぶべきである。

ダイヤ案(朝夕ラッシュ時)

さて、批判ばかりでは非生産的なので、筆者が考える京葉線の朝ラッシュ時、夕ラッシュ時のダイヤ案を以下に示す。(日中ダイヤ案は「京葉線改善案」を参照。)

【朝ラッシュ時上り】

最混雑時1時間に以下の列車(計24本)を走らせる。

・京葉線 通勤特快 蘇我以遠発-蘇我-海浜幕張-南船橋-新木場-八丁堀-東京 4本

・京葉線 通勤快速 蘇我~海浜幕張の各駅-南船橋-新浦安-舞浜-新木場-八丁堀-東京 4本

・武蔵野線 通勤快速 武蔵野線各駅-西船橋-新浦安-舞浜-新木場-八丁堀-東京 4本

・京葉線 各駅停車 蘇我発 東京行き 4本

・武蔵野線 各駅停車 武蔵野線発 東京行き 4本

・武蔵野線 各駅停車 海浜幕張発 府中本町行き 4本

列車によって混雑の差は生じるであろうが、全列車各駅停車などという鈍足ダイヤよりもはるかに良いものである。

※15分サイクル。灰字は通過時刻。

 

【夕ラッシュ時下り】(羽田空港アクセス列車などについては「京葉線改善案」を参照。)

1時間に以下の列車(東京駅発は計15本)を走らせる。

・京葉線 通勤特快 東京-八丁堀-新木場-南船橋-海浜幕張-蘇我-上総一ノ宮or君津など 3本

・京葉線 通勤快速 東京-八丁堀-新木場-舞浜-新浦安-南船橋-海浜幕張~蘇我の各駅 3本

・京葉線 区間快速 東京-八丁堀-新木場-舞浜-新浦安~海浜幕張の各駅 3本

・武蔵野線 各駅停車 東京発 府中本町方面 6本

・京葉線 各駅停車 西船橋発 蘇我行き 3本

・埼京線 (埼京・りんかい線)~舞浜 6本(※ディズニーランドからの帰宅需要に応える上り列車の送り込みのため)

・特別快速 羽田空港発千葉行き2本、羽田空港発新三郷行き1本

・特急 さざなみ1本、わかしお1本、成田エクスプレス(羽田空港~成田空港)1本

※20分サイクル。灰色字は通過時刻。