社会断想

諸々の社会現象にもの申す
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躾け格差・教育格差から経済格差 どこから始まる?

2015年04月08日 17時25分52秒 | 社会断層


しつけ格差・教育格差から経済格差まで

最近、友人のFacebookを読むと以下のようなことが記されていた。
「スタバで丸テーブルの二人席に一人で座っていたら、いきなり若い学生風の男が目の前に座った。あまりに突然なので、何ですかという顔で見たら目を伏せた。
こんな場合、席あいていますか?とか座ってもいいですか?などと、とにかく一言かけるのが礼儀だと思う。その男、コーヒーを飲み終えるとまたもや無言、会釈もなく去っていった。・・・大丈夫だろーか?」
その友人に賛意を示す次のような厳しく皮肉なコメントがついていた。
「最低限の常識を持っていないようだから彼の社会人人生は厳しいものになるだろうね」「社会人になってからの教育ではなく、これまでの躾けなので治りませんね」

私はこれらを読みながら「躾け格差」という言葉を思いついた。
「格差」と言えば フランスの経済学者ピケティ教授の経済格差理論が世間で囂しいが、この理論を云々するのがこの文の目的ではない。
経済格差が生じた、或いは将来生じるであろう要因の一つ、それも大きい要因と考えられているのが教育格差だと世間は認識している。
何が何でも東大、一流大学と世間の親たちが狂奔するのもこの認識からくるものである。 その東大だが入学者の世帯の8割の年収は 約1千万円だという調査がある。
粗っぽく云えば、親の稼ぎが1千万円以上なければ子供を塾にもやれない、受験戦争に勝ち抜く費用が出せないということである。
極端な話、貧乏人の子弟はいくら頭が良かろうと、努力家であろうと東大には行けないと云うことになる。もちろん東大が全てではないが、学力以前に家庭経済格差故に断念せざるを得ないと云うことは社会にとって、国家にとって大問題である。
何かうまい解決策はないか?
従来からの奨学金制度はその解決策の一つであろうが、どうやら十分とはいえないようだ。返済を要する貸与型奨学金の場合、返済の滞りもかなりのものらしい。最近の例では返済に困って破産申請がされたとのニュースもあった。
要は金である。就学率100%の日本が教育に投じる国家予算はなんとDGPで見ると先進国では最下位に近いそうだ。
折から金持ちからもっと税金を取ろうという、つまり富裕税が取りだたされている。
金持ちが金持ちになった由来のなかに合法的には節税、脱法的には脱税と上手に税金を少なくしてきた知恵と努力があるだろう。そんな金持ち連中から「税金を取ろう、取ろうとする」から、富裕者の「取られまい、取られまい」とする 抵抗があるのだ。
逆に与えてはどうだ。何を?名誉を。
各地に「教育財団」を設立、富裕者から基金を出資してもらう。出資者には理事とか何らかの名誉肩書きを与える。同じ金を出すのなら、「取られる」より「名誉位をもらう」方が出しやすいのではなかろうかと貧乏人の私は妄想するのだが。
明治時代には多額納税者が貴族院議員になったと云う例もあることだし。
金の使い方:
全国各地に財団を設立(地域富裕者から基金を集める)
地域教育格差をなくする施策・・・地方に少ない塾等を運営
若い人材が地域に定着する産業を振興する

  大学を6年制に、特に理工系は
  若い大学教員を海外留学させる、帰国後一定期間以上地方大学に勤務させる
  海外留学生・外国留学生数を増やす
  給付型奨学金を拡充
外国人教師を増やす
非常勤講師の待遇改善

冒頭の躾け格差も結局教育格差に由来すのではなかろうか?


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