社会断想

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ハラールで大失敗

2014年11月10日 15時08分00秒 | 社会断層

今モスリム(イスラム教徒)諸国が急成長の兆しを見せているようだ。

東南アジアからアフリカまでイスラム諸国の人口は17億ぐらいといわれている。

この人口と成長途上のマーケットを見逃す手はないとばかり成熟各国は目の色を変えているようだ。

ただイスラム各国の市場に参入するには慎重にならざる規制がある。

それはハラール規制である。イスラム教の宗教禁忌に触れる食品等およびその原料を厳格に規制しなければならないことである。

最近のニュースで取り上げられることが多くなったので20数年前の我が家の大失敗を思い出した。

その当時あるきっかけで我が家でマレーシアの女子留学生をお世話することがあった。

彼女が友人数人を連れて我が家に遊びに来た。

丁度お昼時になったのでわが愚妻は大馬力でサンドウィッチを作り、山盛りのそれを彼女たちのテーブルに供した。

ところが彼女たちは悲しげな顔をしてうつむいたまま一向に食べようとしない。

愚妻が「どうぞ、遠慮しないで」と声をかけても俯いたままである。

変だなーと私も覗いてみた。ハット気がついた。山盛りのサンドウィッチの中にハムが挟まれたいわゆるハムサンドが当然ながら混じっていた。

ハム=豚肉である。豚はハラール規制の主たるものであることは私も愚妻も知ってはいたが、外国人→洋食→サンドウィッチの安易な連想からくる大失敗だったのだ。

当時ハラールなる言葉は一般的ではなかったし、私も知らなかったが。

慌てた我が家ではすぐ近所の寿司屋に寿司5~6人前を出前してもらい急場をしのいだ。

寿司がハラールにふれるかどうかも確かめもせずだったが、幸い彼女たちは寿司は喜んで食べてくれた。どうやら祖国マレーシアで食したことがあるようだった。

ハラールに関するニュースに触れるたびにこのことを思い出し愚妻とともに苦笑いするのである。


 

 


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