5月3日 土曜日に 音心塾 第1回の研究発表&ライブ&コンサートを行いました。
昨年の6月1日に立ちあげた、個性を育てる、アート感覚の創生、人前で自分の世界や意見を素敵に素直に発表する発言力を身につける。そして、もともと持っている自分の力や才能に気づいてもらうために立ち上げたアート塾です。
現在 2名 隔週土曜日に行っています。
① ピアノとフルートのための キラ星(clarity 東 万由菜・岡園綾華)
最初は、万由菜ちゃんのピアノソロの予定でしたが、同級生の綾華ちゃんがフルートで参加したいということになり、ピアノとフルートのアンサンブルに急きょ変更。お互いの楽器の良さが際立つように2人で工夫しました。この曲はもともと速い曲なのでフルートは大変だったようですが、頑張りさんの綾華ちゃんがとっても頑張りました。曲の最後は、万由菜ちゃんが、即興に初挑戦。不協和音の楽しさ、フリーフレーズの楽しさが経験できたと思います。2人にとって、素敵な思い出の一日になったと思います。
*最初の一歩。やってできない事はない・やらずにできるわけがない。
② フルート独奏 アヴェ マリア (岡園 綾華・風 空)
中学では吹奏楽部でフルート担当の綾華ちゃん。いつも合奏で、クラッシックも演奏した事がなく、今回が初めてのクラッシックだったそうです。フルートソロはどうでしたか?伴奏と息を合わせるのが難しかったようだけど、合図の出し方、呼吸の仕方でとても楽しくなるでしょう。ピアノはいつもソロばかりなので、反対に楽器と合わせると、とてもワクワクします。
③ 映像部門 研究発表(写真)
昨年、11月に映像部門ができました。きっかけは、私の映像ライブを観て下さった清四郎君のお母様が「是非、息子にその感性を」というお話で誕生した部門です。私は、仕事で写真を撮ったり映像を撮ったり編集していたので、長年身についた経験を教えています。光線とか構図、画角は当然ですが、被写体を見つける「目」。心に焼きつく物を見つける「目」。感動する心や、人に感動を与える方法を考えるように教えています。今のデジカメはカメラの中で何でもできるので、アナログ的な事も折り入れ、4角の枠の中に自分の世界が現れるよう、いろいろな場所に撮影に行きました。まだ、慣れてないようですが、今まで撮った写真の中から選んだ写真を編集し、プロジェクターで上映しました。
また、撮った写真にテーマをつける「コピーライト力」、自分の考えを人前で発表するプレゼンテーション力も取り入れました。少年らしい風景を切り取るので、これから楽しみです。
なお、清四郎君は塾に来始めの頃より、随分発言力が着きましたが、もっと「自信」という力も身に付けよう。
④ 〃 自由研究(マインクラフト) 清四郎君。
「自分でしたい事をしたい」という清四郎君が選んだ発表です。ネットゲームの中の世界をプロジェクターを通して大人に伝えていました。「ゲームばかり!」と言う大人に対して、ゲーム世代の主張でした。いろんな世界があるね。現実の世界。パソコンの中の世界。どちらにも夢があるよね。どちらにも、失敗があるよね。これからいろんな出来事があるけれど、S君のマインクラフトを追及していこうね。
⑤ 空間アートのプレゼン 清四郎君。
最初、アルミホイルで人の手を造ってきました。その後、アルミホイルを小さく丸めて飛ばすことを思いつきました。アルミボールの重さ、空気抵抗など、次から次に、いろんなアートを考えました。何せ、初めての空間アート。立体的に!とか、アルミホイルという素材の特性を考えて、光を取り入れることを思いついたね。また、アルミホイルは軽くて持ち運びには最適だけれど、持ち運びできない!という課題も出たね。だから、当日の9時から造り始めました。私は清四郎君の頭の中の計画が見えずに、ちょっと心配したけれど、素晴らしい作品が部屋を覆いました。何もない所に、何でもない物を使って、とんでもない物を造る楽しさが判ったようです。楽しかったね。また創ろう!
⑥ 朗読 にゃおにゃおの6日間 (東 万由菜)
これは、えびの駅に捨てられていた猫と私の6日間を書いた物語です。「のどかな風景が広がる町」では、まだ「ペット」という認識が薄いという現状があります。昔のように猫は外飼い。日向で寝転んで、夕刻になるとご飯を食べに来て、ネズミを獲って・・・というような。えびのに来て、捨て猫が多いと感じたのは、こういう事なのでしょう。家で飼っているような飼っていないような。。毎年春になって子猫が産まれると、山や道路に捨てる。そうやってまた増える。自分の家の猫じゃない という気持ちがあるから避妊手術もしない。「にゃおにゃおの6日間」は、そんな曖昧さの中で起こった出来事でした。
そのお話を、万由菜ちゃんが淡々と呼んでくれました。こういうかわいそうな出来事を、淡々と読むことの難しさ。大人がする読み聞かせはよくあるけれど、子どもがする読み聞かせには、また別の説得力を感じました。イントネーション、発音、文節の区切り方。役作りなど、勉強になったとお思います。
⑦ 朗読 プラテーロとわたし 東 陽子
・プラテーロ ・お告げの祈り ・馬小屋
「プラテーロとわたし」は、スペインで産まれた詩人の作品です。この作品を知ったのは、2年ぐらい前。新聞の書籍紹介で「世界で最も美しい物語」という帯コピーに惹かれて買いました。物書きとしては、色があり立体感があり、風や温度がある現実を、白と黒の文字で伝えるという大仕事があります。それを「世界で最も美しい」と言わせるような書物であるなら、それは是非読んでおかねばと思いました。
作品は、プラテーロというロバと主人公の毎日を坦々と書き連ねたような短編ですが、そこから見えてくる世界はとても繊細で、ガラスのようなきらめきや透明感、儚さ・・・。作者の芸術性がびっしりと詰まっています。そんな作品を、万由菜ちゃんのお母さんに読んで頂きました。
小説のようで、実は「詩」であるというこの作品。読むにはとても難しかったと思います。
「にゃおにゃおの6日間」に対して、大人が読む読み聞かせ。もちろん表現力には大きな差がありますが、「詩」を読む時には、自分の世界をあまり押し込まずに、あくまでも作品 作者の世界を伝承する事に重きをおきました。それは、聴く人たちの心に、余裕のポケットを作っておかないと、想像する、味わう事ができなくなるからです。
今回は、私のピアノとコラボレーションしてみました。物語の始まり、間、終わりに、即興でポロンポロンと入れました。
また、読み聞かせを始める前に、作者の略歴を判り易くまとめるという「文章力」。これからもがんばりましょう。
⑧ ソロ 「お母さん」 東 万由菜 伴奏 風 空
トトロの中の歌を、万由菜ちゃんに歌ってもらいました。えびのジュニアミュージカルでも歌は歌っていますが、ソロの出番がないので挑戦。歌唱力 音感もあるので心配はしていませんが、もっと感情を込めた歌い方ができるような表現力、言葉と音程がきちんとシンクロした安定感のある歌い方を勉強しましょう。今度は、アヴェ マリアを歌ってみましょう。
⑨ 朗読(西田 清四郎)、コーラス(東 陽子、西田 清四郎) 弾き語りソロ・伴奏 東 万由菜
「大切な物」
万由菜ちゃんが、弾き語りに初挑戦。しかも、清四郎君も朗読に初挑戦。
「大切な物」の歌詞を、最初に清四郎君が朗読し、その後万由菜ちゃんの伴奏に合わせて合唱、万由菜ちゃんのソロ弾き語りのパートを作り、演奏しました。
歌を歌う時には、ただ歌うだけではなく、歌詞を知り、意味を探ることが大切です。歌詞の意味を知ると、歌に魂が吹きこまれるような気がします。
私は・・・客席で聴いていましたが、みんな この日に来るまで大人も子供もいろいろな事があり、いろいろな事を背負っていて、そのことを考えると涙が止まりませんでした。
どうか、強く たくましく 美しく成長してください。
⑩pm 4:00 ワークショップ
「手のひらを太陽に!」 パーカッション作曲
これは、私の準備不足や、音楽ワークショップの経験不足。あと一人 音楽助手がいたらもっと・・・という言い訳を反省材料として、いかに人を未知の世界に弾きこむか 私の課題としました。
⑪ 6:00 風 空 ピアノコンサート
バッハ プレリュード
カンタータ
シューマン 子どもの情景より
異国から、鬼ごっこ、おねだり、満足、重大な出来事、眠る子ども、詩人の歌
ショパン ワルツ
エチュード
ノクターン
ドビュッシー 子どもの領分より
グラドス アド パルナスム博士
コンサートに来て下さった 山下K君、Kちゃん。Kさん、飯野中学の先生、お友達、田の神カフェのご夫婦、Sちゃん、Nちゃん、Tママ ありがとうございました。
また、当日 朝から夜までお手伝いをして助けて下さった東パパ、西田パパ、ありがとうございました。
大事なお子さまの 未来の芽 大切に育てます。
これからも音心塾は、「個性」「表現力」「プレゼンテーション力」そして「芸術魂」を育み続けます。
ブログを見て下さった方は、子どもたちの成長を温かく見守って下さい。
長文になりましたが、報告書でした。