TAOコンサル『市民派アートコレクターズクラブ』

「注目の現代作家と画廊散歩」
「我がルオー・サロン」
「心に響いた名画・名品」
「アート市民たち(コレクター他)」

静かな緊張感漂う山内龍雄展

2005年11月24日 | 注目の現代美術作家と画廊散歩
 11月10日より、アスクエア神田ギャラリーとギャラリータイムにて山内龍雄展が開催された。作家とは初対面であったが、開拓地での一人暮らしという先入観から想像していたのとは違う、現代的雰囲気を併せ持った人物であった。

 新作は大作が多かったが、どれも静かな緊張感を漂わせている。私は、この作家の作品に惹かれ、月刊ギャラリー2004,2に掲載された『コレテクターが選ぶ作家たち』のなかで紹介、また、このホームページの《インターネット美術館》にも作品を掲載している。

 作家は初期においては具象作品を描いていたが、90年代に入り抽象表現的に変わってきている。「ある時、見えないものが見えてしまった。もう一度見てみたいと思いながら無心にキャンバスに向かっている。」と作家も語っている。キャンバスを削りに削った果てに生まれるその抽象作品は、山内龍雄だけの独特の世界だ。

山内作品に解説はいらない。無心に描いた作品には無心に対峙するのがいい。バッハでも聞きながら・・・というのが須藤氏お奨めの鑑賞法である。多分我々は知らず知らずの内に、静かな思索の世界を漂うことになるであろう。(山下透)




最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。