古くからの友人はなかなかのやり手である。自営業であるが仕事を「趣味みたいなのも」と、さらりと言い、休みは一年の内ひと月足らずであるが、休みの日はかなり豪快に遊ぶらしい。学生時代にはそんな風になるなんて少しも思っていなかったが、今考えてみると学生時代には彼の事を少しも理解していなかっただけであった。
それは、僕自身が夢見がちな少年だったので(笑)あまり他者に関心がなかっただけであるけれど、20数年経って、ようやく彼の本質に触れる事が出来たように思う。
さて、「それも恋なんだろうな」がテーマでしたね。ここからが本題です。
その友人はもちろん既婚者であり子供もありマイホームもあり、周りから見れば少し裕福な家庭である。
その友人が今回のスキーツアーで「写メを撮ろう。」と言いだし、写真を撮った。今までには考えられなかった行動である。
不思議に思ったが、「証拠として残さなければね。」というので、「ああ奥さんに?」と聞くと「違うよ」という。
僕が「…それはどう言う事」と尋ねると、もう一人の友人は察していたのか隣で笑っている。そして彼は「彼女がいるんだよね。」と。
「?」と思考が止まってしまったが、どうやら奥さんへの理解を求めるものではなく「彼女への理解」の為であった。
もやもやしてしまったので、さし障りない程度に質問してみるとどうやら現在2重生活を送っており、それを奥さんも黙認してるという。
もちろんそこまでには幾度となく修羅場をくぐりぬけてきたようであるが、そこはあまり触れずに話題を軽い方へ流した。
彼は基本的に優しい人で、マスクも良いのでもてる。社会に出てから彼女が幾人か変わった事も知っていた。
少年だった頃の僕は女子ときちんと向き合って話す事が出来ないくらい本当に不器用で、ころころと彼女を変える彼を羨望の眼差して見てはいたが、どうしてころころ変えられるのかが不思議でならなかったし、二股をかける事も感情的に許せないところがあった。
でも、不思議なもので僕自身も彼女が出来て、振られて、を繰り返すうち《最初の彼女にはうぶだからと言って振られた(笑)。》に不思議と振られなくなり、なんだか二股をかける機会に出会う事となった。しかし、心が痛み2週間も持たずお断りしてしまった。でも、その時友人の気持ちを少しだけ理解できたのです。僕自身も、気丈であれば二股生活を続けられたと思うけれど、根っからのへたれであるので出来なかったのだと思う。
浮気はいけない事。なのかもしれない。でも、好きになってしまったらしょうがない事もある。
僕は「まぁ。本気にならないように距離感は保った方が後々楽なんじゃない。」と、少し上から目線で助言すると彼は
「いや。いつも本気だよ。」という。嗚呼かっこいい。これだから女性がほっとかないんだね。
彼が本気なのだから彼女も本気である。既婚者と知った上で彼女は自身のマンションに彼が帰ってくるのを待っている。
待たせる事が出来る男だったのである。
未来がどうなる事よりも「今この瞬間の煌めき」が彼らの明日への原動力となっている事は間違いない。しかし、その行動によって被害を被っている人達が少なからず存在する事も確かであるが、そこに正しさを求めること自体が野暮であるように思う。
倫理観や道徳観や宗教観から見れば浮気はいけない事である。しかし、それは必ず守られなければいけないという強制的なものでもない。すべては個人の心にゆだねられている。
人を好きになることで毎日が楽しいのなら人を好きになった方がよいであろうし、家族と共に過ごす事が幸福ならば家族と共に過ごす事が幸福なのであろう。一度きりの人生である。なるべく後悔しないように生きぬきたいと誰もが願っているはずである。
しかし、女性からしてみればこうやって理屈をこねてぐずぐずしている男より、自身の行動に迷いのない男の方が魅力的である。
それが少しだけ分かったような気がした。だから僕は彼の恋愛に対して、
「すごいね。さすが男前!」と称賛した。彼は「そうだろ!」と爽やかに微笑んでいる。
そしてあの頃と同じように心の中で「うらやましい」と思った時。人の性格というものは変われるようで、なかなか変われないものだなと気づいて、俯いて苦笑いをしてしまった。
それは、僕自身が夢見がちな少年だったので(笑)あまり他者に関心がなかっただけであるけれど、20数年経って、ようやく彼の本質に触れる事が出来たように思う。
さて、「それも恋なんだろうな」がテーマでしたね。ここからが本題です。
その友人はもちろん既婚者であり子供もありマイホームもあり、周りから見れば少し裕福な家庭である。
その友人が今回のスキーツアーで「写メを撮ろう。」と言いだし、写真を撮った。今までには考えられなかった行動である。
不思議に思ったが、「証拠として残さなければね。」というので、「ああ奥さんに?」と聞くと「違うよ」という。
僕が「…それはどう言う事」と尋ねると、もう一人の友人は察していたのか隣で笑っている。そして彼は「彼女がいるんだよね。」と。
「?」と思考が止まってしまったが、どうやら奥さんへの理解を求めるものではなく「彼女への理解」の為であった。
もやもやしてしまったので、さし障りない程度に質問してみるとどうやら現在2重生活を送っており、それを奥さんも黙認してるという。
もちろんそこまでには幾度となく修羅場をくぐりぬけてきたようであるが、そこはあまり触れずに話題を軽い方へ流した。
彼は基本的に優しい人で、マスクも良いのでもてる。社会に出てから彼女が幾人か変わった事も知っていた。
少年だった頃の僕は女子ときちんと向き合って話す事が出来ないくらい本当に不器用で、ころころと彼女を変える彼を羨望の眼差して見てはいたが、どうしてころころ変えられるのかが不思議でならなかったし、二股をかける事も感情的に許せないところがあった。
でも、不思議なもので僕自身も彼女が出来て、振られて、を繰り返すうち《最初の彼女にはうぶだからと言って振られた(笑)。》に不思議と振られなくなり、なんだか二股をかける機会に出会う事となった。しかし、心が痛み2週間も持たずお断りしてしまった。でも、その時友人の気持ちを少しだけ理解できたのです。僕自身も、気丈であれば二股生活を続けられたと思うけれど、根っからのへたれであるので出来なかったのだと思う。
浮気はいけない事。なのかもしれない。でも、好きになってしまったらしょうがない事もある。
僕は「まぁ。本気にならないように距離感は保った方が後々楽なんじゃない。」と、少し上から目線で助言すると彼は
「いや。いつも本気だよ。」という。嗚呼かっこいい。これだから女性がほっとかないんだね。
彼が本気なのだから彼女も本気である。既婚者と知った上で彼女は自身のマンションに彼が帰ってくるのを待っている。
待たせる事が出来る男だったのである。
未来がどうなる事よりも「今この瞬間の煌めき」が彼らの明日への原動力となっている事は間違いない。しかし、その行動によって被害を被っている人達が少なからず存在する事も確かであるが、そこに正しさを求めること自体が野暮であるように思う。
倫理観や道徳観や宗教観から見れば浮気はいけない事である。しかし、それは必ず守られなければいけないという強制的なものでもない。すべては個人の心にゆだねられている。
人を好きになることで毎日が楽しいのなら人を好きになった方がよいであろうし、家族と共に過ごす事が幸福ならば家族と共に過ごす事が幸福なのであろう。一度きりの人生である。なるべく後悔しないように生きぬきたいと誰もが願っているはずである。
しかし、女性からしてみればこうやって理屈をこねてぐずぐずしている男より、自身の行動に迷いのない男の方が魅力的である。
それが少しだけ分かったような気がした。だから僕は彼の恋愛に対して、
「すごいね。さすが男前!」と称賛した。彼は「そうだろ!」と爽やかに微笑んでいる。
そしてあの頃と同じように心の中で「うらやましい」と思った時。人の性格というものは変われるようで、なかなか変われないものだなと気づいて、俯いて苦笑いをしてしまった。