パゾリーニ+ワン(1980.10.6.)
『アラビアン・ナイト』(74)『ソドムの市』(75)
どちらもピエル・パオロ・パゾリーニの監督作だが、ひどく理解に苦しむものだった。
『アラビアン・ナイト』の方は、伝説に題材を求めているのでまだましだが、『ソドムの市』は特にひどかった。まさか、男色シーンや食糞のシーンを、ああもしつこく映すとは…。
もはや我々凡人の及ばぬところに、パゾリーニは達していたということなのだろうか。まさに、○○と天才は紙一重といった感じか。彼が性行為相手の少年に惨殺されたといううわさも、あながちうそではないのかもしれないと思わされた。
【今の一言】少年に惨殺されたというのは、どうやらねつ造だったらしい。また、パゾリーニは、こうした過激な形で、ファシズムやブルジョワに対する憎しみを描いたのかもしれないと、今では思うものの、再評価する気にはどうしてもなれない。
『バルスーズ』(74)
犯罪に明け暮れる2人の青年(ジェラール・ドパルデュー、パトリック・ドベール)の無軌道な性を描く。パゾリーニの映画に辟易した後だけに、この映画など、まだかわいげがあるという感じがした。監督はベルトラン・ブリエ。タイトルには睾丸の意味があるらしい
2人が旅するフランスの片田舎の風景が何ともわびしく映る。列車内でドパルデューたちに乳をもまれるブリジット・フォッセーには驚いた(おお、ポーレット!)。後半は、ジャンヌ・モローが出てきてさすがに締まった。
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