『愛と追憶の日々』(83)(1984.4.3.みゆき座)
早くに夫を亡くしたオーロラ(シャーリー・マクレーン)は、娘のエマと、時にはけんかをしながらも、互いに支えあって生きてきた。ところが、成人したエマ(デブラ・ウィンガー)は、母の反対をよそに、大学教師のフラップ(ジェフ・ダニエルズ)と結婚して故郷を離れる。
やがて、エマは銀行員(ジョン・リスゴー)と、フラップは生徒と、それぞれ不倫をし、オーロラは隣に越してきた元宇宙飛行士のギャレット(ジャック・ニコルソン)と結ばれる。だが、ある日エマが病に侵される。
監督・脚本はテレビ出身のジェームズ・L・ブルックス、原作は『ラスト・ショー』(71)のラリー・マクマートリー、撮影はポーランド出身のアンジェイ・バートコウィアク。
一組の母娘の30年にわたる愛憎を描き、アカデミー作品賞、監督賞、脚色賞(ブルックス)、主演女優賞(マクレーン)助演男優賞(ニコルソン)を受賞。
マクレーンとウィンガーもさることながら、ニコルソン、ダニエルズ、リスゴーら、男たちも好演を見せる。というか、彼らを加えたアンサンブルの見事さが、実はこの映画の真骨頂だとも言える。原題の「Terms of Endearment」は「愛情の条件」という意味。
【今の一言】この時期は、例えば、ジョン・アービング原作の『ガープの世界』(82)と『ホテル・ニューハンプシャー』(84)や、この映画のような、一風変わった家族の歴史を描く映画がはやっていた。
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