怪獣が出てくるベトナム戦争映画
1973年、太平洋の孤島スカル・アイランド(髑髏島)を、軍人、学者、カメラマンからなる調査隊が訪れる。そんな彼らの前に島の守護神キングコングが現れる。
1933年製作の第1作以来、キングコング映画としては通算8作目となる本作は、コングが都会に連れていかれて大暴れ…という従来のパターンを破り、孤島でのサバイバルとバトルの様子を中心に描く。とにかくコングや巨大トカゲなどのリアルな動きに驚かされる。
また、監督のジョーダン・ヴォート・ロバーツが、「モンスターが出てくるベトナム戦争映画」と語る通り、コッポラの『地獄の黙示録』(79)を想起させる設定やシーンが数多くあるほか、『ルーム』(15)で注目されたブリー・ラーソンが、歴代のヒロインたちとは違う、アクティブなヒロイン像を構築するなど、新たな試みが随所に見られる。
だが、製作がうわさされるハリウッド版の『ゴジラ対キングコング』への布石を打つためか、ラストが中途半端になってしまったのが残念だ。
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