『クロコダイル・ダンディー2』(88)(1991.4.13.)
最近は、オリジナルを超えてしまう“続きもの”もなくはないが、その多くはオリジナルの良さをわざわざ崩してしまうようなものが多い。この映画も残念ながら後者の方に入る。
前作の良さは、いまどき珍しい、心温まる“キャプラタッチ”を復活させたばかりでなく、洗練されたアメリカ映画にはない粗削りなところが、逆に新鮮な魅力を放ったのだ。
ところが、変にメジャーになり過ぎて、話を大きくしてしまい、本来の人間喜劇を忘れて、中途半端なアクション映画になってしまった。これは、製作側がグレードアップを勘違いしたと言ってもいいだろう。
派手にすることが続編の成功につながるとは限らないのだ。ミック・ダンディというキャラクターは、ランボーよりも、むしろ寅さんのような描き方の方が合っていると思うのだが…。
そんなこの映画の救いは、極力無駄な殺人を見せなかったことと、チャールズ・ダットンが演じたキャラクターのおかしさにあった。ミックと彼のズッコケたやり取りを、もっと見せてほしかった気がする。
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