『ちはやふる－結び－』

　『～上の句』『～下の句』（16）に続いて、高校生たちが競技かるたに熱中する様子を描いたシリーズ第３弾。



　主人公の千早の高校三年間を描いたと考えれば、“三部作”にした意図も分からなくはないのだが、結局は三つとも全国大会までの紆余曲折を描くことを繰り返しているだけなので新味はない。

　安定感、予定調和という意味ではこれでいいのかもしれないが、『～上の句』にあったパワーや新鮮味が失われ、何だかテレビの連続ドラマを見ているような感覚に陥る。

　広瀬すず、野村周平、新田真剣佑をはじめ、出演者たちがもはや高校生には見えないところもちょっと厳しいなあ。

『ちはやふる－上の句－』について書いたコラムは↓
https://tvfan.kyodo.co.jp/feature-interview/column/week-movie-c/1041619

ルイス・ギルバートを巡る４曲

　ルイス・ギルバートが亡くなった。97歳というから大往生だ。実は彼の監督作は主題歌がいいものが多い。



　初期の「007」シリーズの監督といえば、まずテレンス・ヤングとガイ・ハミルトンの名が挙がる。『007は二度死ぬ』（67）『007／私を愛したスパイ』（77）『007／ムーンレイカー』（79）を監督したギルバートはさしずめ“第三の男”といったところか。

『007は二度死ぬ』（作詞レスリー・ブリッカス、作曲ジョン・バリー、歌ナンシー・シナトラ）
https://www.youtube.com/watch?v=PDitUVMMzE0

『007／私を愛したスパイ』（作詞キャロル・ベイヤー・セイガー、作曲マービン・ハムリッシュ、歌カーリー・サイモン）
https://www.youtube.com/watch?v=Wy-c8aAntWA

　ギルバートの代表作は、マイケル・ケイン主演の女たらしの物語で、ハル・デビッド作詞、バート・バカラック作曲の主題歌が耳に残る『アルフィー』（66）かな。
https://www.youtube.com/watch?v=rKt4IWKy1mU

　中学時代、アニセー・アルビナのヌードに心ときめいた『フレンズ～ポールとミシェル』（71）と『続フレンズ ポールとミシェル』（74）なんてラブストーリーもあった。こちらの主題歌はエルトン・ジョンだった。
https://www.youtube.com/watch?v=J6JqpClZgtk

４曲とも名曲だ。