暑くなってきたのでホラーでもと思って手に取ったのですが、ホラーというより青春オカルトミステリーものですかね。
マイナーな都市伝説である記憶屋(依頼すると忘れたい記憶を消してくれる)をめぐる物語となります。
主人公は、恋していた人に忘れられた痛みから、記憶屋を探しに行くことになります。記憶屋は、自分と接触した記憶も消すため、手掛かりがつかみにくいことが、この小説の面白さになります。
わずかな手がかりから、記憶屋に近付いていくのですが、自分も記憶を消されているのではないか? 記憶を消すことは悪いことではないのではないか? など葛藤が生まれるところが、個性的な物語となっています。
記憶屋は男か女か、個人か組織か、断片的な情報を組み合わせながら、記憶屋の正体にせまっていきます。
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