むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『かもめ達のホテル』喜多嶋隆(角川文庫)

2019年12月22日 | 読書

さらっと読める大人のライトノベル。

ネットにも載っていない隠れ家のようなホテル。

そこを一人で切り盛りする女性オーナー美咲が主人公です。

ひっそりと待つ人、隠れる人、がやってきては、何かを得て帰っていくのがストーリーの柱です。

テーマは、心の中のブラックボックス。誰もが心の中に持っている無意識の作用です。

主人公の成長は無い代わりに、わき役たちの成長・変化が物語のカギになっています。

こういう話は書くのが難しいと言われています。

本作も、主人公がやや詮索好きに感じて、こんなに詮索されると落ち着かないのではないかなぁと言う疑問が湧きました。

まあ、隠れてやってくる人も、何かを他人に気づいてもらいたいのかもしれないし、聞き役を求めてやってくるのかもしれません。

その辺が微妙な感じでしたが、ちょっとした小旅行をした感じで読めました。

 
コメント (2)
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