むぎわら日記

日記兼用ブログです。
野山や街かどで見つけたもの、読書記録、模型のことなどを載せております。

『眉山』さだまさし(幻冬舎文庫)

2018年01月26日 | 読書

シンガーソングライターのさだまさしが書いた小説です。

歌の方はあまり好きではないのですが、小説を読んだのは「解夏」につづき2冊目です。

小説家以外の人が書いた小説を読まないという人もいますけど、さだまさしは、そこらへんの小説家より文章が巧いです。

語彙の豊富さ、ユーモア、場面構成も非凡なものを持っていて、心に残るフレーズやエピソードもあり、読む価値がある小説を書きます。

阿波踊りの行列がすぎる祭りの喧噪の中で、涙を流させようとするあたりがにくいです。

難点は良い人しか出てこない小説というのは、いかにも作り話っぽく感じてしまうところでしょうか。

小説の中くらいそんな世界があっても良いじゃないかと思える人にはお勧めです。

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護摩堂山のほこら

2018年01月26日 | トマソン&街角芸術

護摩堂山の9合目あたりに小さな祠がありますが、冬は雪だまりができて近づくことが出来ません。

縄が張られていて、そこから拝むことが出来ます。

護摩堂山には、もう一つ、あまり人が行かない祠があります。

人がいかない三角点の方へ足を向けると苔むした祠が現れます。

こちらは少し大きくて、いかにも古そうな趣があります。

反対側を見ると、切り立った岩が露出していて、石切り場だったことが解ります。

前述の小さな祠も、この古い祠も、石切り場に設けられた安全を祈る場だったのでしょう。

そして、石切り場の役割が終わって数百年経っても、いまだ祭られているのは、山に対する畏怖の念から来ているのではないでしょうか。

里の人々の魂が宿る里山につけてしまった傷をいつまでも癒し続けるために石づくりの社を崇拝し続けるのでしょう。

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