打倒!破廉恥学園

旋風寺武流PLが意味もなくただ、だらだらと掻き散らかすブログです。

アニメ版は観ている方が恥ずかしかった

2013-04-26 02:31:16 | Weblog
あの「行け!稲中卓球部」が、「世界卓球2013パリ」とコラボするんだってさ。

……え、稲中のファンですけど、やめた方がいいんじゃないかな。そういうのに向いた作品じゃないでしょーに。アイスホッケーの世界大会に「行け!!南国アイスホッケー部」をコラボするよーなもんですよ。

それにしてもなー。やっぱアニメ版の稲中を思い出すなー。あれ、本当に酷かったもん。テンポが最悪だったし。変な効果音や赤面もののエフェクト使ってさ。ギャグ漫画ってギャグの間を読者が自分で最高の状態で合わせるから面白く感じるんであって、映像化しちゃうと間が変わっちゃうから面白みが薄れちゃうんだよね。

……稲中が二十周年か。私が初めて読んだのは小学6年生だったかな。クラスメイトが「こんな面白い漫画があるんだぜー」って教えてくれたの。本当、面白かった。でも親には見せられない漫画だなとも思ったね。過激すぎた。

「私は決してブスじゃないわ!」→「いーえ、トップレベルでちゅ」で腹抱えて笑ったな。前野と井沢のポーズが最高だったんだ、これが。セリフを書き連ねてもそれほど面白みはないかもしれないけど、当時は稲中がやればなんでも面白い!って空気でしたね。「不安か!? 不安か!? ……保安官?」でも吹き出しちゃってたし。

多分、稲中で一番笑ったのは、じいさんたちが卓球部から備品を盗んでいった話。井沢か前野のどちらかが「俺が将来、ジジイを四人入れたら一人のタフガイができる機械を作ってやる」って言った後に「それはどこだ、誰がどこの部分になるんだっ!?」ってじいさんたちが泣いた所です。ジジイ四人でタフガイ一人ってだけでも面白いのに、さらに誰がどこの部分になるんだって心配するじいさんたち。この一捻りしたギャグはすごい斬新でした。このギャグの一捻りは後のギャグ漫画にすごい影響を与えたと思いますね。

稲中のすごいな、と思う部分はブスをリアルに描いた所な気がします。それまでギャグ漫画のブスって、赤塚不二夫の漫画に出てくるよーなブスばかりで、ピカソが描いたようなひんまがった顔がほとんどでしたもん。でも稲中のブスは実際に一度は街で見たことあるよーなブスなんですよね。「いるわー」って感じの。

あと、稲中に影響を受けた作品がめちゃくちゃ出て来ましたね。ジャンプでも「K.Oマサトメ」っていかにもな作品が連載されていたし。「アフロ田中」シリーズも大きな影響を受けていますよね。

人間関係のリアルさも良かったな。前野と井沢はいつも一緒にいるけど、実は井沢は木之下との付き合いの方が長いって所に、変なリアリティを感じましたね。高校くらいになると前野と井沢は離れちゃうかもしれないけど、井沢と木之下は何かとつるみそうな気がします。根拠はないけど、そんな気がするんだよなあ。

そんな稲中でも最終回付近はやっぱり寂しかったな。「あー、もう終わるな」って匂いがプンプンしていました。作者が達観していくのがわかるんですよ。それが作品から透けて見えるんですな。作者って稲中終了時でまだ二十代半ばって所かな。それであれだけの成功を収めちゃったら、人生について思い悩む部分もあるだろうよ。

ここ最近の古谷実の作品は暗い感じが多くて、どうも好きになれない。ガムテープで口をふさがれてる女ばっかり描いてるイメージがある。たまに雑誌を読むとそんなシーンばかりだからでしょうね。偏見だな。

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