キン肉マン VS 牛丼

牛丼事件、いまだ白熱しておりますね。

多分、キン肉マンと牛丼屋だからこういう騒ぎになっているんであって、ドラえもんと和菓子屋だったらここまで盛り上がっていないでしょうな。なぜならどら焼きはおやつとして子供もおうちで普通に食べられていたけど、牛丼というのはおやつではなく食事なわけで。キン肉マンが食べていた外食の牛丼はわざわざ親に連れていってもらわなければいけないのです。自分一人の力ではどうにもならない分、子供心に憧れも強かったのでしょうから。

閑話休題。親にそういう騒ぎがネットで起きてるんだよねーと話した所「あんた子供の頃、牛丼食べたい食べたいって言ってたじゃない」と返されました。

そういえば、そうだったなあ。私が小学生の頃、夕方にキン肉マンのアニメが再放送されていたのです。んで毎日のように観ていたのですが、いつも牛丼音頭をキン肉マンが踊っていました。話と何の脈絡もなくおどっていました。あの牛丼がもう食べたくて仕方がなかったです。

当時、牛丼屋って吉野家くらいしかなかった上に、福岡に……いや少なくとも家の周りに吉野家はなかったですね。だから親にせがんで作ってもらったのですが「なんか違うなあ」と。もっと豪快でプロレスラーががっつくようなものを想像していたのです。うちの牛丼はなんというか……上品過ぎるのです。母親の世代は牛丼というのはあまり良いイメージのする食べ物ではなかったらしく、しぶしぶ作ってくれたんですよね。

でもキン肉マンの牛丼は飯の上にもっとこう……黒いものが乗っていた気がするのです。家の牛丼はすき焼きの肉を卵とじしたものでした。だから高校くらいに学校近くの吉野家で牛丼食べて「これがキン肉マンの牛丼か」と感動したのを覚えています。だけど吉野家の牛丼も別に黒い肉じゃなくて白い肉ですよね。そして生卵を乗せて食べる！　とにかく嬉しかったなあ。

アニメでは吉野家なんて名前は出てきていないけど、漫画では吉野家……いや、吉野屋だったかな。そんな風に言っていたし、当時は松屋もすき屋も知らなかったから、牛丼屋＝吉野家という思い込みがあったのです。

……ちょっと前にスーパーサイズ・ミーという映画がありましてね。それによるとマクドナルドはテレビアニメのＣＭ枠を買い漁っているそうなのです。そしてアニメの間のＣＭを子どもたちは観て、食べたいなあと思わせる。そしてある程度大人になったらその店の常連に……みたいな話がありました。アニメのキン肉マンにそういう意図があったかはわかりませんが、私はその戦略にまんまと引っかかってしまったというわけであります。食べたかったもんなあ。家で作ったのではなくお店で……ってのがいいんですよね。お新香と卵もつけちゃって。まあ別に牛丼屋がアニメのスポンサーだったわけではないんでしょうけど（アデランスの中野さんなんてキャラも出てきていたけどアデランスはスポンサーだったのだろうか？）

子供の頃にそういうすり込みを受けた身としては、キン肉マンサイドと吉野家サイドの不仲説というのは寂しいものがあります。幼少時代の思い出が壊れるというか。

ところで、どうして木梨憲武が特製どんぶりを貰っているんですか？　なんか永久フリーパスも貰っているとか。木梨がもらえてゆでたまごが貰えないってのはおかしい気がするなあ