トレース文章

某ライトノベルにパクリ疑惑が出ているとか。

なんでも文体や表現が、他社の人気作品にそっくりだとか。ちょっと読んでみたけど、たしかに似ています。

ただねー。文章ってのは漫画と違って、絶対パクリだって断定するのは難しい気もするんですよね。一言一句同じなら当然ダメだけどさ。

比喩や形容ってのはよっぽど斬新で無い限りは、ついつい使っちゃいますからね。まあ、今回はかなり黒に近いグレーだと思うけどさ。

結構前にも、割と有名な歴史小説家が、思い切り有名な歴史小説家からパクったみたいな騒動がありましたよね。それで回収騒ぎになっちゃった。これもそんなふうになっちゃうのかな。

まあ、それはともかくとして、前から気になっていた問題があるのですよ。漫画のトレース問題についてなのです。

漫画をトレースするっていうのは、既存作品の上に紙を敷いてなぞっていく……みたいなやり方ですかね。模写とはちょっと違うみたいなのでそれを前提としておきます。

私が全く絵心がないからかもしれないですけど、トレースするのもそれなりに才能が必要なんでしょうねえ。手近にあった漫画本の上に紙を敷いて、鉛筆でなぞってみたけど、どうもうまくいかない。

線の太さが悪いのか、微妙なずれや歪みが必ずできてしまう。トレース検証サイトをみたりしても、けしからんと思いよりも、よくこんなに上手に写せるなと感心してしまいます。

トレースとは若干、話が変わりますが、戦後すぐの漫画はみーんな手塚治虫そっくりじゃないですか。トキワ荘の連中も大抵は手塚治虫チックな絵柄。

たぶん、子供の頃に手塚治虫の絵を必死で模写していたからでしょうね。まあ、時期がたったらオリジナルの絵柄を確立させましたから。

漫画はわかりやすいけど、文章におけるトレースってのは、絶対アウトとわからない限りはムズムズしちゃうんだよなあ。