ベトナム人は老いも若きも、また男女に関わらずバイクに乗っている人が多いです。しかし、高校生や高齢者はバスを利用している人も多いです。私もバイクを持っていませんので、日常の移動はバスを利用しています。今日嬉しいことがありました。ベトナムは人口が9000万人と大変多い国ですが、平均年齢は27歳だそうです。ベトナム戦争でたくさんの人がなくなったのもその原因の一つと言われています。一方、日本人の平均年齢は45歳。
今日、V大学からH大学へ向かおうとバスに乗りました。乗客はあまり多くはなかったのですが、周りを見渡すと満席で座る席はありませんでした。そこでステップの近くで立っていると、後ろから肩をたたく若い人がいます。そして座っていた自分の席を指差して「どうぞ」というしぐさをするのです。
以前V大学の学生から「ベトナムの若い人はバスに高齢者が乗ってくると、自然に席を譲ります」と聞いていました。私の記憶をたどってみると、日本でバスや電車で席を譲ってもらったことはないと思います。まだまだ50代なので日本では当然のことと思っていたのですが、ベトナムでは平均年齢が特に若いので、彼らからすると私もりっぱな「高齢者」。残念ながら「高齢者」。
席を譲ってもらって嬉しいような、一方では「高齢者」の中に入ってしまって複雑な気持ち。
私に席を譲ってくれた学生は、その後他の席が空いたら座っていましたので、やはり私のために席を立ったのです。席を譲ってくれたときは、とっさのことでお礼が言えなかったので、この学生がバスを降りるときに「Thank You」と言うとにっこり笑って降りていきました。