佐賀大学ワンゲル同期で、ブログ仲間Hの了解を得てそのブログを引用します。
そのタイトルは「tenzanbokka78」
「南に遠く」を求めて(1)
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7か月、ネットのない生活をおくりました。
はじめの頃は、いろいろと不自由を感じていました。
買い物、交通機関や宿の予約、調べ物にと、現代は生活のツールとして、ネットがあたり前の世の中になっています。
途中、インターネットの光を契約をしたのですが、工事をいつまでも待たされたので、短気をおこしてキャンセルしました。
短気は損気と後悔もしましたが、そのうちネットのない生活にも慣れました。
情報源として、新聞はよく読むようになりました。
ネットでの衝動買いもなくなり、物が増えないと家内は喜んでいました。
そんな中で、調べ物だけは困っていました。
先日、やっとネットを繋ぎ、いろんな情報が瞬時に手に入ることの便利さを今更ながらかみしめています。
ブログ復帰第1弾として、ネット中断中に調べた「南に遠く」の歌詞について、数回にわたって述べてみたいと思います。
旧制佐賀高校の寮歌については、以前のブログで何度か綴りましたが、あれは自分の中では完結していたのですが、後輩のDが旧制佐高の寮歌のCDを送ってくれて4番、5番の存在を知りました。
ところが、CDを何度聞いても歌詞が聞き取れませんでした。また、聞き取れても意味がつながりませんでした。
「コウチョ-」「キョートー」「エンリョー」等です。
自分の中にある語彙で変換しても意味が通じないのです。これはネットでずいぶん調べましたが、どうしても分かりませんでした。そもそも、「南に遠く」の歌詞をアップしているのは私と同期のTのブログだけのようです。(たぶん)
どうしても気になっていたので、意を決して、佐賀大学の図書館に行くことにしました。(平成24年11月22日のことでした。)
「旧制佐高時代の物はほとんど残っていませんね」と、図書館の受付で説明を受けたのですが、ダメもとでとふだんは閉まっている2階の書庫の鍵を借りて中を調べました。
無機質な書庫の中、郷土コーナーの書架から、佐高同窓会が出している数冊の冊子を見つけました。ひょっとしたらこの中に…。一気に期待が高まりました。
はたしてその中の1冊、「あった!」と、誰もいない部屋の中で思わずこぶしを握りしめました。(続く)
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遡ること35年前、1978年に佐賀大学に入学し、「不知火寮」に入りました。佐賀大学の前身は「旧制佐賀高等学校」で、1920年に設立され、1950年に廃止され、佐賀大学となったものです。
その伝統ある大学の不知火寮に入った時の驚きといったら・・今でも鮮明に蘇る。2人部屋で隙間風が入り、暖房がないので冬は寒くて寒くてたまらず、毛布を重ねて布団を巻きつけて眠ったものです。
深夜やっと眠りに入ったと思ったら、寮のどこからか・・・聞こえてくるのです。「起きろ、起きろ」。
何だ・・何なんだ・・と呆然としていると、先輩方々が部屋を開け、「これからファイヤーをするぞ。赤ふんどし いっちょになって集会所に集まれ」。
真冬の酷寒のなか、すっぱだかで白波の一升瓶をかかえ、ラッパ飲みをさせられ、寝ている全ての寮生を起こし、寮歌「南に遠く」を歌い、踊り・・・ああ、高校を卒業して、なんともおっとろしいところに入ったものだ。こうして振り返ると本当になつかしい。青春の貴重な体験です。
「南に遠く」は、35年前の記憶を呼び起こしながら書いてみました。「南に遠く」を愛し、当時一緒に歌ってくれたブログ仲間Hに加筆修正していただいたものです。
「南に遠く」 旧制佐賀高等学校寮歌
【巻頭言】
お-りゃ おりゃおりゃおりゃ~
仰げば星斗爛かんとして 永久の真理を囁く
頭(こうべ)を巡らせば不知火 延々として 若人の熱を語る
自然の恵み豊かなる この筑紫野の一角 天地の正気おりてたつるもの
実に我が佐大不知火寮なり
いざや歌わんかな 我らが朴訥(ぼくとつ)の歌 南に遠く
いざや踊り狂わんかな 我らが熱血の舞 南に遠く
アイン ツバイ ドライ
[1番]
南に遠く振古より
ゆえ不知火の熾りたち
明け暮れ若き血に煮ゆる
男(お)の子のこうと促がせば
健児集えるこの野辺を
人崇めたり火の国と
[2番]
ああ青春よ我にまた
胸に燃え立つ火のありて
行く手遙けき人の世の
旅の標べを求めてぞ
伝えも奇しき不知火の
名に負う寮に籠もりたり
[3番]
山抜かんとて持つ力
世を覆わんとて抱く意気
幾火となりて血は沸けど
四年飛ばずまた鳴かず
雲雨を待ちて筑紫野の
月を仰ぎて唱詠す
月を仰ぎて唱詠す