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「晴行雨筆」の日々から生まれるもの

乙女高原での訪花昆虫調査 2022年7月3日 結果

2022-07-05 07:30:42 | 最近の論文など
手際の良い植原さんがデータを送ってくださったので集計してみた。記録数は合計66で、先月の128の半分ほどだったが、これは調べなかったコースがあったからで、距離あたりに換算すると1.2匹/10mで、これは6月の1.3匹/10mとほぼ同じであった。歩く速度などもほぼ前月並みだった。


 記録された花の内訳は、やや意外だがアヤメが41.5%と半分近くを占めていた。昆虫からすれば、少ししかない大きい花よりも小さい花がたくさんある方が効率が良くて好まれるだろうという頭があったためだ。あやめについでニガナ、ノアザミと続いた。


訪花昆虫が記録された花の数

 記録された昆虫をまとめて、5月、6月と比較してみた。5,6月は甲虫が60%以上で同じような内訳だったのだが、7月になると30%ほどに減り、ハエ・アブとチョウが増えた。これにはアヤメに来たセセリチョウと、ニガナに来たヒラタアブの貢献が大きい。

訪花昆虫数の推移


 5月にはミツバツチグリなどに甲虫が多かったことを思えば、確かに花と昆虫のリンク(組合せ)も季節と共に推移しているのだなと思った。今回は林のデータがとれなかったので森林と草原の比較はできなかった。
 ヨツバヒヨドリやチダケサシ、オオバギボウシなどは蕾状態だし、他にも柵ができてから増えた植物がいくつかあるので、今後の推移を調べるのが楽しみだ。



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