高槻成紀のホームページ

「晴行雨筆」の日々から生まれるもの

ヒキガエル

2022-04-01 21:26:45 | 標本

検出された骨がヒキガエルのものである可能性があると考え、小林に連絡を取ったところ、白幡沼にはヒキガエルはいて、時々グランドでローラーに轢かれて死んでいたりするということだった(図1)。


図1. ヒキガエルの死体(2021.2/24 小林撮影)

そして新しいしたいを確保したということだったので、送ってもらった。そのヒキガエルは鼻先から大腿の付け根までが102 mm、体重71 gの大きさだった。


図2. ヒキガエルの背面と腹面

この死体から骨格標本を作った(図5)。


図3. ヒキガエルの骨格標本

 その前肢の橈骨(とうこつ)を見ると、間違いなく検出されたもの(図4b)と同じものだった(図4b)。ただしこの中空構造は前肢だけでなく後肢の脛骨にもあった。


図 4a. 3月のサンプルから検出された骨

図4b. ヒキガエル標本の前肢の骨格

 これは古いヨーロッパのイラストにもあった(図5)。

図5. カエルの骨格図. 


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