高槻成紀のホームページ

「晴行雨筆」の日々から生まれるもの

「ふるさと」の生態学書評

2015-04-20 22:43:37 | 最近の動き
本日4月26日の毎日新聞に「唱歌ふるさとの生態学」の書評が掲載されました。



2015年7月 4日

【この1冊】『唱歌「ふるさと」の生態学』日本の里山風景はなぜ失われたのか

著者・高槻 成紀
ヤマケイ新書、定価800円+税

 小学唱歌「故郷(ふるさと)」が世に出たのは1914年(大正3年)。それから、ちょうど1世紀後。「故郷」に盛られた歌詞から、現代日本がいかに遠い所に来てしまったかを生態学者が読み解く、興味深い1冊が出た。

 「故郷」は「兎追いしかの山 小鮒釣りしかの川」で始まるが、現代人の大部分は山でウサギを見たこともなければ、川でフナを釣った経験もない。どちらも姿を消してしまった。それを「都市開発が進んだため」などと簡単に片づけるだけでは、コトの本質を見誤る。本書はそれを丹念に分析している。

 著者は、「故郷」で歌われた風景は、日本の農村が何百年にわたって整備してきた里山のたたずまいであり、自然と調和した生活の場だったと規定。しかし、戦後の高度成長期を経て、過疎化などで調和が崩れ、ウサギの代わりにイノシシ、シカ、クマが里山に姿を現すようになった。具体的には本書を読んでもらえば、その理由がよくわかる。「もっと豊かに」「もっと便利に」と生活水準の向上を追い求めた日本人は、それを達成した代わりに、「故郷」が描いた自然を失った。

 見方を変えれば、もはや帰れないとわかっていながら、今なお多くの人々が愛唱する「故郷」という唱歌の不思議な魅力は、今後も失われることはないに違いない。東日本大震災後、被災者らによって繰り返し歌われたことは、まだ記憶に新しい。“お手軽新書”が幅を利かせている昨今、マレにみる良書。 (のり)


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最近の論文など

2015-04-04 14:31:05 | 最近の論文など
2014年

「このは」8号、骨特集

 文一総合出版という出版社があり、生物系の本を出しています。同好の人であれば「ハンドブック」シリーズの出版社といえばおわかりかと思います。そこが「このは」という雑誌を出しています。なかなか内容のある雑誌で気に入っています。
 この「このは」が骨の特集号を出すことになり、相談をもちかけられました。麻布大学には動物の骨の標本はたくさんあるので、撮影協力をし、解説文を書きました。カメラマンと編集者が来て、多少の荷物をもっていましたが、二人で運べる程度のものでした。標本室で撮影をはじめましたが、三脚にカメラをつけたのはいいんですが、白い骨だから黒いバックがよいと思いました。壁は灰色で、よくないので、暗幕をもってきていると思ったのですが、出て来たのは幅1mあまり、長さ2mくらいの黒布です。ネコの標本ならまにあいそうですが、ウシやウマもあるのでどうするのかと思っていたら、頭の部分の背後の布をおいてそこを写し、それから肩、腹、尻と動かして行きます。あとでゲラが送ってきたのをみたら、見事に合成されて真っ黒なバックに馬の骨がありました。
 その「このは」ができて送ってきましたが、なかなかの出来でした。骨についてさまざまな記事があり、これまでにない本になったと思います。骨のことを知らない人、1200円です。内容は3000円くらいはあるので、ぜひ進化の産物としての骨の魅力を味わってみてください。


 

「捕食者なき世界」ウィリアム・ソウルゼンバーグ著、野中香方子訳、高槻成紀解説
2010年に単行本として出たものがわりあいによく読まれたらしく、文庫本化されました。こういう本が一般の読者に受け入れられるというのは意外感があります。内容はけっこう難解で、私などからするともっとすっきりと書いたほうがよいのにと思うところがたくさんあります。しかしサイエンスライターの取材力はすごいもので、アルド・レオポルドの位置づけなどはとても興味深いものです。



Tsuji, Y., Y. Yasumoto and S. Takatsuki. 2014. Multi-annual variation in the diet composition and frugivory of the Japanese marten (Martes melampus) in western Tokyo, central Japan.
Acta Theriologica, 59: 479-483.

この論文は東京西部の盆堀というところのテンの食べ物を糞分析で調べたもので、ミソは異なる年代を比較したことです。テンの食性そのものを調べた論文はけっこうあり、日本でもいくつかありますが、ほとんどは1年間を調べて季節変化を出したものです。しかし、果実依存型の動物の場合、結実の年次変動があり、1年だけで決めつけるのは危険です。辻さんはニホンザルでこのことを指摘し、粘り強く経年変化を調べています。H25年度の4年生安本が分析をし、辻さんが10年ほど前に分析したものと比較しました。思ったほどの違いはありませんでしたが、それでも果実の違いはたしかにあり、90年代にはサルナシが少なかったのですが、2000年代には多くなり、おそらくそれに連動して哺乳類や鳥類への依存度が小さくなりました。

2013年
Takahashi, Kazuhiro, Akira Uehara, and Seiki Takatsuki. 2013
Plant height inside and outside of a deer-proof fence in the Otome Highland, Yamanashi, central Japan.Vegetation Science, 30: 127-131

この論文はこの春に卒業した高橋君の卒論です。乙女高原ではシカの増加によってススキが増えて、「きれいな花」が減ったといわれています。きれいな花とは大型の虫媒花で、キンバイソウ、クガイソウ、ヤナギランなどです。そこで乙女高原ファンクラブが作った柵を使ってこのことを実証することにしました。ところが、実は高橋君は植物の名前をあまり知らなかったので(ほかの学生もそうですが)、主要な植物を選んでマーキングをし、それの草丈を毎月測定してもらうことにしました。名前がわからないということもありますが、個体を識別して測定すると、データが確実だということがあります。ランダムに調べると、個体差がありますから、どうしても「違うとなったけどたまたま測定した個体による」「同じとなったけど、本当は違うのではないか」ということがあります。その点、マーキングしておけば、先月の値と今月の値は確実に違うことが自信をもっていえます。そういうわけで定期的に調べたら、ほとんどのものは柵の中で高くなりました。ただし2種だけ違いのないものがありました。ひとつはススキでイネ科は成長点が地表にあり、刈り取られても内側から新しい茎が出て来るので、刈り取りに強いので、説明ができます。もうひとつはヨツバヒヨドリで、これはシカが好まないからです。このほかにもハンゴンソウ、マルバダケブキが代表的なシカが食べない植物ですが、この柵の近くにはありませんでした。本当は群落レベルでの種組成比較などのほうが大切なのですが、手始めとしてはよいデータが出たと思います。


Vegetation Science より許可を得て掲載

Takahashi, Kazuhiro , Akira Uehara and Seiki Takatsuki
Food habits of sika deer at Otome Highland, Yamanashi, with reference to Sasa nipponica.
Mammal Study, 38: 231-234.
この論文は高橋和弘君が乙女高原のシカの食性を糞分析法で明らかにしたもので、次の2点が評価されました。これまでのシカの食性論文の多くは季節変化を4季節で表現してきましたが、この論文ではほぼ毎月の月変化を示しました。また、その結果、冬を中心としてミヤコザサに依存的な季節と、ササに依存しない季節とに2分されることを示しました。このことは乙女高原が森林伐採によって草原となり、その後も刈り取りで草原が維持されていることを反映しています。もし森林だけであれば、岩手県五葉山や栃木県日光などのように一年中ミヤコザサに依存的なはずです。この論文では糞分析に加えて、ササの採食率も測定しました。


SUZUKI, T., A. HIGUCHI, I. SAITO, S. TAKATSUKI
FOOD HABITS OF THE URAL OWL (STRIX URALENSIS) DURING THE NESTLING PERIOD IN CENTRAL JAPAN.
Journal of Raptor Research, in press
この論文は鈴木大志君の卒業論文がもとになっています。八ヶ岳にかけられた20ほどのフクロウの巣に残されたネズミの骨を分析したところ、草原性のハタネズミと森林性のアカネズミ系の骨が出て来ましたが、その比率は巣の位置と牧場との距離に比例して、牧場に近いほどハタネズミが多いという結果でした。このことは森林伐採によってネズミの生息が変わり、それがフクロウの食性に影響するということを示唆します。実際に八ヶ岳の牧場でネズミの捕獲調査をしたら、牧場ではハタネズミだけが、ミズナラ林ではおもにアカネズミが捕獲されました。日本のフクロウはユーラシア北部にヨーロッパまで分布していますが、大陸ではおもにハタネズミを食べています。日本のフクロウは密生した森林でアカネズミ食に特化したもののようです。論文の査読者とのやりとりでよい勉強をさせてもらいました。


Takatsuki, S. and M. Sato. 2013.
“Biomass index” for the steppe plants of northern Mongolia
Mammal Study, 38: 131-133
この論文はモンゴル北部の森林ステップ地帯の植物を被度と高さの積で表現したバイオマス指数と実際の地上部現存量との対応を示したもので、これを使えば被度と高さを測定すればおよそのバイオマスを推定できることを示したものです。ミソは植物の形によって指数と重量の関係が違うので、それを生育型で類型したことで、同じ生育型なら相関が強いことがわかりました。


Fragmentation of the Habitat of Wild Ungulates by Anthropogenic Barriers in Mongolia.
Takehiko Y., Badamjav Lhagvasuren, Atsushi Tsunekawa, Masato Shinoda, Seiki Takatsuki, Bayarbaatar Buuveibaatar, Buyanaa Chimeddorj
PLoS ONE 8(2): e56995. doi:10.1371/journal.pone.0056995
 この論文はモンゴルのモウコガゼルとモウコノロバにGPS発信器をつけて動きを調べたところ、鉄道の東西で捕獲して放したにもかかわらず、一頭も鉄道を越えたことがなかったことから、こういう移動性の大きい動物の保全にとって鉄道のような障壁が障害になっていることを示したものです。いまモンゴルでは露天堀りで鉱山開発が進みつつあり、鉄道建設も予定されているので、こうした配慮が必要だと提言しています。Plos Oneという新しい形式の論文ですが、査読者の名前ものるようで、有名なFesta-Bianchetが読んでくれたようです。



2012年

高槻成紀・立脇隆文. 2012. 雑食性哺乳類の食性分析のためのポイント枠法の評価:中型食肉目の事例. 哺乳類科学, 52: 167-177.
 この論文は動物の食性分析法としてのポイント枠法の有用性をアピールしたもので、実は学生実習のデータです。タヌキとハクビシンの夏と冬の胃内容物をポイント枠法で分析すると、どのくらいの時間がかかるか、カウントするにつれて食物内容が増えていくが、どのくらいで十分といえるのか、食物ごとの出現頻度と占有率はどういう関係にあるか、ポイント枠法は食物の面積を表現する方法だが、その数字と重量はどういう関係にあるかなどを調べました。その結果、時間は重量法の3分の1くらいですむこと、200カウントすればほぼ満足がいくカテゴリー暴露ができること、組成も信頼性があること、「おいしいがなかなかない食物」と「どこにでもあるがおいしくない食物」の関係が頻度と占有率のグラフから明瞭に表現できることなどがわかりました。
 この方法が普及してほしいものです。分析した胃内容物は交通事故で死んだ動物から得たもので、よい論文を書くことで私たちなりに追悼の意味をもたせました。

Kakinuma, K. and S. Takatsuki. 2012.
Applying local knowledge to rangeland management in northern Mongolia: do 'narrow plants' reflect the carrying capacity of the land?
Pastoralism: Research, Policy and Practice, 2012, 2:23
この論文はモンゴル北部のボルガン地方で、過放牧にみえる草原が実はそうでもないということを示したものです。この地方はモンゴルとしては降水量があるので、山の北部には森林があるほどです。ですから草の伸びもよいのですが、家畜になめるように食べられて芝生のようになっています。その優占種はスゲの仲間です。共同研究者の柿沼薫さんは、牧民に聞き込みをして「ここはよい草地ですか?」と質問をしたところ、よい、悪いという返事があり、よいところには「ナリン・ウブスが生えているから」というのです。ナリンは細い、ウブスは草です。このことは双子葉草本は回復力がないが、小型のイネ科やカヤアツリグサ科は再生力があることを知っているということです。柿沼さんは実験的に柵を作って一夏おいてみたところ、中では草丈が高くなりましたが、この柵を移動させることで、家畜のお腹にはいってしまたはずの植物量を推定したのです。そうしたらみかけよりずっと生産量が多いことがわかりました。私たちはモンゴルの牧民が信じている知識を、科学的に検証し、正しいものはその理由を示したいと思っています。そして多くのことにはそれなりの理由があることがわかってきました。牧民の「知恵」としては理由がわからないままに信じていて説明ができないこともありますが、長いあいだに経験的に言い伝えられてきたことが多いと思うのです。そういうことを示すことのできた論文になりました。

Jiang, Z., S. Takatsuki, M. Kitahara, and M. Sugita. 2012.
Designs to reduce the effect of body heat on temperature sensor in board house of GPS radio collar.
Mammal Study
, 37: 165-171.
この論文は野生動物保護管理事務所のジャン(姜兆文)さんがGPS発信器の機能について野生動物の動きを調べる前に予備調査をして得た知見を記述したものです。

Okutsu, K., S, Takatsuki and R. Ishiwaka. 2012.
Food composition of the harvest mouse (Micromys minutus) in a western suburb of Tokyo, Japan, with reference to frugivory and insectivory.
Mammal Study
, 37: 155-158.
この論文は奥津憲人君の卒業論文の一部で、カヤネズミの食性を量的に評価したはじめての論文となりました。東京西部に日ノ出町という町があり、そこに廃棄物処分場跡地があります。要するにゴミ捨て場です。そこに土をかぶせてスポーツグランドにしたほか、一部に動植物の回復値を作りました。ススキ群落が回復し、ノウサギやカヤネズミが戻って来ました。カヤネズミは体重が10gもないほど小さなネズミで、独特の球状の巣を作ります。そこに残された糞を顕微鏡で分析したのですが、分析する前に次のようなことを予測していました。体が小さいということは体重あたりの体表面積が広いということですから、代謝量が多く、良質な食物を食べなければならないはずです。でもススキ群落はほとんどがススキでできていて硬い繊維でてきています。カヤネズミが食べられるようなものではありません。そうするとカヤネズミとしてはススキ群落にいる昆虫とか、生育する虫媒花の花や蜜のような栄養価の高いものを選んで食べている可能性が大きいはずです。実際に調べてみると確かに昆虫の体の一部や、なんと花粉が見つかったのです。ただし、カヤネズミの生活を撹乱してはいけないので、糞は繁殖の終わった12月に採集しました。したがって夏から秋までの蓄積をみたことになります。実際には季節変化があったはずで、これは今後の課題となりました。

Minami, M., N. Oonishi, N, Higuchi, A. Okada and S. Takatsuki. 2012.
Costs of parturition and rearing in female sika deer (Cervus nippon).
Zoological Science, 29: 147-150.
この論文は金華山で長年シカの観察をしてきた南さんたちのグループがとってきたデータと合同でおこなってきた体重などの計測を総合的に解析したもので、メスが出産育児をすることの負担がいかに大きいかを示しました。金華山のメスジカは妊娠率が低いことは知られていました。<以下未完>

Kojo, N., N. Higuchi, M. Minami, N. Ohnishi, A. Okada, S. Takatsukiand H. B. Tamate. 2012. Correlation between genetic diversity and neonatal weight of sika deer (Cervus nippon) fawns.
Mammal Study, 37: 11-19.

Kobayashi, K. and S. Takatsuki.2012.
A comparison of food habits of two sympatric ruminants of Mt. Yatsugatake, central Japan: sika deer and Japanese serow
Acta Theriologica, 57: 343-349.
この論文は私の長年の懸案を解決したものです。私はシカの食性を調べて来ましたが、機会があってカモシカの食性も調べたことがあります。明らかにカモシカのほうが常緑樹の葉や果実などをよく食べているという確信があったのですが、いずれもシカがいない場所のカモシカだったので、その違いはカモシカの食性ではなく、場所の違いを反映しているだけかもしれないということを反証できないでいました。同じ東北地方で比較したこともありますが、シカは岩手、カモシカは山形でした。5年前に八ヶ岳で調査するようになり、そこにはシカもカモシカもいることがわかりました。それで小林謙斗君といっしょに糞分析をしました。予想が見事にあたり、シカはササをおもに食べていましたが、カモシカは常緑黄葉順などをよく食べていました。また糞の粒径もカモシカが小さいほうに偏っていました。このことにはシカとカモシカの進化が関係しており、消化生理学的な説明も可能です。

Tsuji, Y. and S. Takatsuki. 2012.
Interannual variation in nut abundance is related to agonistic interactions of foraging female Japanese macaques (Macaca fuscata).
International Journal of Primatology, 31,DOI 10.1007/s10764-012-9589-0
辻大和さんは大学の3年生のときから金華山のサルの食性を軸にした研究を継続しています。たいへんな努力家で、よいデータをたくさんとってくれました。中でもこの研究は力作で、サルの食性を長年継続調査するとともに、結実状態、その栄養分析、個体識別したサルの順位を総合的に調べて、豊作の年には群れ全員が良質な栄養を十分にとれることを示しました。それも重要ですが、今日昨年に起きたことの発見が重要でした。ブナが凶作でカヤが豊作の年の冬にはサルがカヤの木に集中するのですが、そのとき社会的に優位なサルがカヤの木を独占したのです。カヤの木はあまり大きくないため独り占めが可能なのです。劣位なサルは栄養が悪くなって妊娠しませんでした。つまり凶作年には全体に繁殖率が悪くなるのではなく、劣位なサルだけがつらい状況になるということです。これを示すにはたくさんのデータを何年も継続しなければならず、文字通りの力作となりました。

ジャヤワルダナ,J,・高槻成紀. 2012
スリランカのゾウの状況と孤児支援
ズー・エクスプレス, No.605 - 2012年09月14日
スリランカの友人のジャヤワルダナさんはゾウの研究をし、著作もありますが、仕事はお茶の生産です。最近はゾウを通じて自然教育をしていますが、その活動のひとつとして、ゾウに親を殺された孤児の学費の支援をしています。そのことを紹介した論文です。

高槻成紀. 2012.
シカと高山.
私たちの自然, 2012(1/2):24-27.
シカが増えて分布を拡大してかなり時間が経ちました。われわれ研究者が予測していたよりもはるかにすごい勢いで増え、今や高山帯にまで達しています。私はライチョウの保全を考える集会で自分の考えを述べましたが、それを聞いていた編集者からこの雑誌に書くように求められました。20世紀中葉のアメリカの生態学者シェルフォードのバイオームという概念で考えた場合、ニホンジカと高山植物とはミスマッチである可能性が大きく、警戒と対策が必要であることを指摘しました。

高槻成紀. 2012.
オオカミを見る目
「新しい国語1」, 東京書籍
私は2006年に「ヤシ動物と共存できるか」という岩波ジュニア新書を書きました。その本はよく読まれていま5刷で、いまどき珍しいことだろうです。中学校の国語の入試問題によく引用されるのですが、今回国語の教科書に載ることになりました。たいへん光栄なことです。編集の方の説明では、文章の構造を学ばせるのに適した文章だということでした。自分ではあまり構造を意識したつもりはなく、わかりやすく書くためにはどういう順序で書けばよいかを「本能的に」考えただけなのですが。

高槻成紀, 2012.
食物連鎖を教える
理科教室, 2012(6): 36-41.
いま初等教育の現場はたいへんです。先生に貸される課題がたいへん多く、また社会からのきびしい批判からしてはいけないことだらけです。そうした中で理科で生き物のことを教えることがいかにたいへんかは想像できます。とくに生態系について教科書で概念を説明するだけでは生徒に興味を持たせるのはむずかしいと思います。そのためにどうすればよいかを考えて書きました。

高槻成紀. 2012
おもしろいと思うことをやればいい:菊池さんから教えてもらったこと
「ねこさんに教えてもらったこと菊池多賀夫博士追悼文集」
東北大学の先輩であり、上司でもあった菊池多賀夫先生が急逝され、同志が追悼文集を作りました。私は菊池さんに大きな影響を受けました。そのことを想い出とともに書きました。

高槻成紀. 2012
小さな会誌に書かれた菊池さんの文章
「ねこさんに教えてもらったこと菊池多賀夫博士追悼文集」
私は大学院生のときに市民活動として「仙台自然に親しむ会」の運営をお手伝いしており、「ばっけ」という文集を編集していました。それはガリ版刷りという今の学生はまったく知らない手書きの方法で作ったものでした。菊池さんはこれに何編かの文章を寄せてくださいました。それを書架にみつけたので文集に採録してもらいました。名文です。

高槻成紀. 2012. 幸せな男たち
Ouroboros, 16(3)
ブータンシボリアゲハという幻の蝶が発見されたという話題について、かつての「昆虫少年」がその思いを書きました。

高槻成紀. 2012
生態学者が都市に住む
都市問題
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崎山氏のコメント 2015.5/11

2015-04-02 23:27:53 | 『唱歌「ふるさと」の生態学』
崎山言世様からコメントをもらいました。

たいへん丁寧に真摯におこたえいただき有難く思いました。この「故郷」という歌は、いろんな方面からもっともっと議論をしてもよい歌だと感じました。作者がだれかれというだけではなくて。たまたまきょう酒井惇一「ノウサギ、因幡の白兎」というページを見つけました。
いまこの歌をめぐって、足りていないのは兎狩や小鮒釣りをもっと民俗学的な観点で深く読み解く研究かもしれないと感じていますが、私には到底手が届きません。


酒井さんの記事を読みました。まあ、こういう感想をもつ方もおられるでしょう。しかし、兎を追うことをただの言葉遊びで作詞すると思っていたという感覚は私には理解できません。自分がしなくても、そういう世界があるはずだとは思わないのでしょうか。
 因幡の白ウサギは簡単です。ノウサギは飼育がむずかしいウサギですが、アナウサギは容易です。因幡の白ウサギの世界は朝鮮半島の文化そのものです。大陸で家畜化されたアナウサギが稲作文明とともに渡来したのです。アナウサギも野生のものは褐色ですが、品種改良されたものにアルビノの白いものが産まれました。これはイヌでもネコでも起きたことですし、野生状態でも稀にあります。そもそも赤ん坊が赤裸というイメージはノウサギではありません。ノウサギの赤ちゃんはすでに茶色で歩ける状態で産まれて来ます。山陰の民話などは朝鮮半島のそれを理解することなしに解釈できないものだと思います。私にも到底手が届きません。(高槻)
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唱歌の合議制について

2015-04-02 22:21:26 | 『唱歌「ふるさと」の生態学』
 私が出会った文部省唱歌やその作家についての以下のブログは、それまで出会った書籍や論文とは桁違いの情報量と緻密さで、圧倒されるものがあります。

「琴月と冷光の時代」
「言世と一昌の夢幻問答」
「文部省唱歌100年に問う」

 私は小著にも書いたように、生態学者であり、個人的に歌が好きなので、いわば職業人としての高槻と私人としての高槻を融合させて「唱歌ふるさとの生態学」を書いたつもりでいました。しかし、これらの作品群を前にすると、里山の生物についての考察には専門性とオリジナリティがあり、それにもとづく論考にいくばくかの公表意義はあるとは思うものの、唱歌についてはあまりに無知であったと認めないわけにはいきません。あとがきに、それら(歌や社会)について読者からの意見を歓迎するという意味のことを書き、実際にそういうお便りを頂戴もしましたが、それはあまりに無邪気にすぎたという気持ちがあります。
 この作品群に学んだことはたくさんありますが、ここでは合議制ということにしぼって考えたいと思います。中国で日本やアメリカの意匠がコピーされるのをみると、「ひどい」と思います。でも私は子供の頃、ただのロゴをデザインするだけで巨万の富を得たという話を聞いたとき、勤勉な農民やサラリーマンが汗水流して一年働いて得るお金の何百倍も儲けるのは「高すぎる」ので不公平だと感じたことがあります。一方、自分が野外調査をし、苦労して撮影した写真や、長い時間をかけて解析したデータをもとにして原稿を書いたとき、原稿料が安かったり、取材をしないでも書ける原稿と値段が違わなかったりすると、今度は「安すぎる」ので不公平だと思いました。そう考えればロゴのデザインもデザイナーの才能というかけがえのないものがなければ生まれないのだから、それを高いと考えてはいけないと思い、たとえばミッキーマウスなどのロゴで莫大な収入を得ているディズニーの会社は正当なのだと思うようになり、だからそれを「盗む」のはひどいことだと思うようになったというわけです。つまり、もともとは思いつきで作れる(と思っていた)作品のデザインにそれほど価値があるわけではないと思っていたということです。
 著作権という権利の歴史も紆余曲折があったはずです。わらべ歌や民謡を考えればわかるように、もともと歌というものは歌い伝えられてきたもので誰が作ったということはなかったはずです。歌をうたうことは楽しいからと、みんなに歌ってもらいたいと思って歌を作った人もたくさんいたはずです。そのうち、歌がラジオで流れるとか、レコードが発明されて、ありえないことに音がためられて(録音)、あとで再生されることという革命が起き、それによって大きなお金が動くようになり、そのために著作権が生まれ、お金を儲けるために歌を作る人が現れました。それは大産業になっていきました。音楽の才能がある人がヒット曲を作ることは賛美され、作者はヒーローとなり、裕福になりました。そうなると、贋作は非難され、裁判沙汰になり、犯罪となりました。ヒットを飛ばした作家には、人気のある歌手からオファーが来て、それがヒットしてさらに有名になるというようなことがふつうになってきました。歌そのものでなく、誰が作った歌だから、というだけでキャンペーンがはられ、ヒット曲が作られるようになりました。
 私たちはそういう時代に生きています。歌は商品であり、商品の作者は打ち出の小槌であり、著作権はきわめて貴重なものです。そうであるから、「作者不詳」と聞くと「おや?」と思います。そして、それが「アイルランド民謡」だったりすると、「じゃあしかたない」と思いますが、たかだか百年ほど前だと、「わからないはずがない」と思います。文部省唱歌の場合も作者不詳となっていることが多く、その場合はなぜだろうという疑問がわきます。私は文部省唱歌で作者不詳となっているのは、おかしいと思いました。文部省が委員会を作って人選をして、その中から誰かが原案を出したのだから、オリジナリティはその人にあるはずです。委員会で修正案が出て、原型を止めないほど変形しても、原作は尊重されるべきだと思いました。私自身、学生が書いた論文原稿をほとんど原型を止めないほど書き換えることはあります。しかしデータをとって解析をし、文章を書いた本人が筆頭著者になるべきだと考え、それと同じだと思いました。
 ですが、上記のブログを読むと、どうもそういうことではないようです。合議制ということの意味は、よい歌を作るために、全員ががんばって磨き上げる、そのためには「私が作った」というような権利主張はすべきではないという感覚があったのかもしれません。このあたりの感覚は、戦後アメリカの価値観を植えつけられた我々現代人にはわかりにくくなってしまったように思われます。当時の編纂委員たちは若くても明治の初期に生まれるか、江戸時代の人もいたと思われます。少なくとも彼らの幼少期は江戸時代の空気が残り、公の感覚が濃厚だったと思われます。いやそれは明治時代になってさらに強化されたでしょう。「新しいお国のためによい歌を作る」という思いは、私的な名誉欲、あるいは権利主張型の発想を恥ずべきものと考えた可能性があります。少なくとも合議で決めたことを、よしとする感覚であったことは確かなようです。
 そうであるとすると、私自身が子供のときに感じた不公平さというのが案外正しいのかもしれず、明治人は公の尊重に、現代人は私の尊重に偏っていたのかもしれません。そうであれば、作者不詳としたことの意味を取り違えるのは当然というか、十分にありうることで、当時の作品に関わった人たちの感覚を正しく捉える努力をしなければならないのだと反省しました。

2015.5/11

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高槻の考え 2015.5.10

2015-04-02 18:57:38 | 『唱歌「ふるさと」の生態学』
5月6日にいただいた崎山様のコメントに対する高槻の考えを書いておきます。

 高野作詞岡野作曲が通説というのは事実ですが、その通説が楽譜など物的証拠によって裏付けられているのかといえば、まったくそれがありません。ただ伝聞によってのみ形づくられた説ですから、通説であっても俗説なのです。吉丸先生はこうおっしゃっています。尋常小学唱歌は合議である以上、特定の作詞者作曲者を云々すること自体が大きな誤りである。歌詞担当委員5人のうち学校唱歌を本格的につくった経験者は自分だけであること、そしてベテランの武島羽衣さんと鳥居忱さんを委員から外した湯原校長の意図を汲み取ってほしい、とのことです。一連の証拠については『編纂日誌』と『歌詞評釈』を総合的に読み解くようにとのことです。

「通説」ではあるが事実とは違う可能性があるという意味と理解します。「定説」がさらなる検討と見直しが必要であることはよくわかりました。これから勉強と考察をしなければいけません。

「故郷」という唱歌は、旋律は秀作なのに歌詞は凡作だと私は思います。印象としてほとばしるものがありません。

歌詞の評価は私のように自然科学を研究するものからすれば、一人一人の感じ方によるもので、秀作とも凡作とも判断がつきません。私自身はすぐれた歌詞だと思うし、これまで国民に愛されたという事実がなによりも作品を語っていると思います。

それと訓育的な要素が強すぎて小学6年生に教えるにはまだ早いと当初から教育現場に異論があるからです。「志を果たしていつの日にか帰らん」。人生に志をもつことはとても大切なので、それを歌詞にするのはいい。ですが、本当に人生の教育者であるなら、その志が実現できようができまいが、帰るべき故郷はなおそこにあると書いてもらいたかったです。それだと最初からあきらめてもいいよと教えているようで矛盾が生じるのでしょうか。

唱歌は教科書と連動して教えられたということです。そうであれば、訓育的であることは唱歌の宿命であったでしょう。昭和の初期になって現れたみじめなほど「愛国的」な歌がありますが、それに比べればはるかにまともだと思います。小著にも書いたように、人は自分の生まれ育った土地に自然に愛を感じるものだと思います。大きくいえば「故郷」のテーマはそこにあると思います。
 この歌詞は志を実現しない者には帰るべき故郷がないという言っているでしょうか。「いつの日にか帰らむ」は「できたら帰りたいものだ」でもあるでしょう。「わが胸の 燃ゆる思いに くらべれば 煙はうすし 桜島山 」を「お前は馬鹿か」というのは勝手ですが、詩とはそういうものであるはずです。「そうありたい」を「そうだ」と断定する表現は普通にあります。
 これも小著に書いたことですが、ほとんどの人は夢は果たせず、故郷に錦を飾ることもなかったはずです。にもかかわらずこの歌が人気があるということは、そのように望郷の念を持ちながら、夢が果たせなかったことを、自分はダメな人間だったと否定するのではなく、自分なりに夢を抱きながら精一杯生きたという思いをこの歌詞の中に見出したからではないでしょうか。
 私は「故郷」に訓育的な匂いは十分にあるとは思いますが、成功者を讃え、非成功者を否定して苦しめる意図はなかったと思うし、結果としてもこの歌を教えられたから苦しんだということはなかったと思います。
2015.5/10
コメント (1)
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崎山言世氏のコメント15.5.6

2015-04-02 18:51:23 | 『唱歌「ふるさと」の生態学』

2015年5月6日に崎山言世様から以下のコメントをいただきました。

 高野作詞岡野作曲が通説というのは事実ですが、その通説が楽譜など物的証拠によって裏付けられているのかといえば、まったくそれがありません。ただ伝聞によってのみ形づくられた説ですから、通説であっても俗説なのです。吉丸先生はこうおっしゃっています。尋常小学唱歌は合議である以上、特定の作詞者作曲者を云々すること自体が大きな誤りである。歌詞担当委員5人のうち学校唱歌を本格的につくった経験者は自分だけであること、そしてベテランの武島羽衣さんと鳥居忱さんを委員から外した湯原校長の意図を汲み取ってほしい、とのことです。一連の証拠については『編纂日誌』と『歌詞評釈』を総合的に読み解くようにとのことです。
「故郷」という唱歌は、旋律は秀作なのに歌詞は凡作だと私は思います。印象としてほとばしるものがありません。それと訓育的な要素が強すぎて小学6年生に教えるにはまだ早いと当初から教育現場に異論があるからです。「志を果たしていつの日にか帰らん」。人生に志をもつことはとても大切なので、それを歌詞にするのはいい。ですが、本当に人生の教育者であるなら、その志が実現できようができまいが、帰るべき故郷はなおそこにあると書いてもらいたかったです。それだと最初からあきらめてもいいよと教えているようで矛盾が生じるのでしょうか。以上、十分な答えになっていないかもしれませんが、より具体的なことはすべて拙ブログ*で事実に基づくフィクションとして記していますのでご笑覧ください。

*言世と一昌の夢幻問答
http://blogs.yahoo.co.jp/kotoyo_sakiyama
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「故郷」の作家について

2015-04-02 15:25:58 | 『唱歌「ふるさと」の生態学』
 4月28日に崎山言世様から「唱歌ふるさとの生態学」について以下のようなコメントをいただきました。私は「あとがき」に書いたように、生態学ではなく歌についての感想をもらいたいと思っていたので、ありがたいことでした。

 「生態学の部分については素晴らしい見方で納得します。が、唱歌故郷という歌を「高野作詞岡野作曲」とみてしまうことが、こうした新聞記事で取り上げられ、誤謬を深めていくことを危惧します。音楽教育史の新しい知見では、尋常小学唱歌は合議で作られたため、「高野作詞岡野作曲」は否定されていて、俗説にすぎないとみられています。また、この歌が当初は現場教師の間で不評を買ったという事実をしっかり読み解かねばなりません。唱歌の歴史と文化は自然と同様に相当深いのです。」

 これについて私の考えを書く前に一般論として書評や意見についての考えを述べておきます。私は、書評・意見は評者の名前を明記したうえで、意見の違いがあろうがなかろうが、あるいはプラス(同意)にせよマイナス(異論)にせよ建設的な精神で書かれているかどうかが必要条件だと考えます。無記名や非建設的なものには答える意味も必要もなく、無視すればよいとい考えています。

 さて崎山様のご意見はもちろん記名であり、全体的には建設的であろうと感じました。
 ご指摘の最大のポイントは、作者についてのようです。最近の知見は高野作詞、岡野作曲が俗説とされているとのことですが、寡聞にして出典を存じません。ぜひご教示ください。これについて3つのことを考えます。
 1)これについての「正解」を証拠だてるにはどうすればよいのでしょうか。本人の書いた歌詞原稿や楽譜があればよいのでしょうが、ない場合にそれを否定するには別人の書いたものを提示しないといけないはずです。合議制といいますが、歌を作るというのは合議ではできないはずで、合議といえども、原案をだれかが発想し、それを修正するという手続きがとられるはずです。そういう証拠は当時の文部省は残していないでしょう。そうなると「あやしい」とはいえても、別人であることを立証できたとはいえません。磯山様は「俗説」と断定されますが、通常は「通説」とされています。それを覆すのは相当強い根拠が必要で、どのような証拠と論拠で覆されたのかは十二分に理解する必要があります。
 2)高野、岡野でないだれかが作ったとして、私の伝えたかったことが無意味になるかどうか。事実として「故郷」は国民的に人気のある歌です。それは歌詞もメロディーもすばらしいからです。そのすばらしい歌をだれかが作った。その作者が通常言われている人とは違うかもしれない。そうだとするとこれについて書くことは、2つに分かれます。ひとつは、作者不明の歌のことを書いてはいけないということ、もうひとつは、作者について言及した部分を訂正または削除すればよいということです。私は後者だと思います。高野が長野出身であること、岡野がキリスト教徒の家庭に育ったことは事実だが、彼らは本当の作者ではなかったかもしれない。作者が不明であってもすばらしい歌があって、国民に人気があるという事実は不動であろうと思います。
 私が言いたかったのは、この歌をうたう土壌が、これまでの日本社会と現代、そして将来では違うものになる可能性が大きいということで、そのこと自体は作者がだれであっても主張できることです。
 もし別人がこの歌を作っていたとすると、私は-もちろん意図的ではなく-事実でないことを書いたことになります。人には過ちはあるもので、それは潔く修正すればよいだけのことだと思います。ただ、上記のとおり、これまで信じられていることを否定するには、それ相応の証拠による立証はさけられません。私としては本当の作者を知り、その人がどういう生い立ちで、どういう故郷観をもっていたか、なぜあの時代にあのようなメロディーを思いついたかを知ることができればよいのです。もし再版の機会があればぜひそうしたいと思います。これまで信じられていた高野、岡野が否定されたとすれば、そう信じられたのはなぜか、否定された根拠な何か、これだけでも十分に知る価値のあることといえるでしょう。
 3)崎山様のコメントに「高野作詞岡野作曲とみてしまうことが、新聞に紹介されて誤謬を深めてしまうことを危惧します」とあります。くりかえしますが、これが誤謬であるかどうかは慎重に立証しなければ、さらなる「誤謬」を生みます。私は事実誤認は当然是正すべきだと考えますが、私にとって重大な問題はそのことを超えて、仮に誤謬であったとしても、「故郷」は名歌であり、その歌詞の意味を正しく理解できないほどに里山が変化することの意味を考えて欲しいということ、その延長線上には偏狭な愛国主義を超えた、自分の生まれ育った土地を愛することの意味を考えて欲しいということにあるということを確認させてもらいたく思います。
 そのうえで、私から崎山様に質問ですが、仮にこれが俗説で誤謬であるとして、いかなる問題が生じるのでしょうか。高野、岡野以外の作家がいることが立証され、それらの人の著作権の問題があるというようなことでしょうか。そうであれば大問題であり、いくら私が寡聞であったとしても、通常の情報収集でヒットしないというのは不思議な気がします。
 崎山様が指摘されたもうひとつは、「故郷」は当時の現場の教師には不評だったということです。私は想像で、あの歌を聞いた親は感動しただろうと記述しました。教師には言及しませんでしたが、当然すばらしい歌として紹介したと思っていたので、これは驚きました。これも出典と、不評であった理由をお知らせください。
 どういう意味で不評だったのか。故郷のことを思い出すことにあまり問題はないように思いますので、あるいは「志を果たしていつの日にか帰らむ」という立身出世を強要することを重苦しく感じるということはあったかもしれません。でも、あの時代に育った私の両親のことを思うと、ごく素朴に故郷の人たちに恥ずかしくない人生を送りたいと思っていたとしか考えられず、この歌を教える現場の先生に評判がよくなかったことがよくわかりません。これについても、多くの先生がそうであったとしたら重要なことなので、そうコメントされる根拠を示してもらいたいと思います。
 もうひとつありえるのは、「小学6年生に教えた歌だが、歌詞は卒業した人(大人)が追想するものだから、小学生自身は内容を実感をもって理解できない」と教師が感じたということです。しかし私は上記と同じ理由でそう感じた教師が多数派とは思えません。子供は大人が考えるよりずっと想像力があり、おとぎ話でも外国の中世の話でもそれなりに感じ取ります。
 これについて重要なのは「当時の教師」という表現です。つまり、その後は問題がなかったということでよいのでしょうか。もしそうなら、当時は不評で、その後は好評という興味深い「事実」を説明しなければなりません。何よりも重要なのは結果としてこの歌が愛された名曲であることが実証されたということです。

 最後の「唱歌の歴史と文化は・・・相当深いのです」は、私が唱歌の歴史と文化を深くないと考えていれば妥当なコメントですが、私は深いと思うからこそこの本を書いたのであり、コメントは妥当とは思えません。この一文からは、高槻よりも崎山様のほうが唱歌についてよくご存知だということを伝えたいように思えます。それはいうまでもないことのようです。「あとがき」に書いたように、音楽にしろうとの私に専門の方がご意見をくださることはむしろ期待していたことであり、感謝こそすれ、反論する理由はありません。その意味ではこの一文はやや建設的でない気がします。建設的であるのなら、高槻は唱歌の歴史と文化をこう考えているが、そのように浅いものではなく、このように深いのだと崎山様の知見を具体的に書いてもらう必要があります。

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意見リスト

2015-04-01 14:35:45 | 業績
1 高槻成紀.1992. 冬を迎えるカモシカ-東北地方のカモシカ駆除について- 生物科学,44:18-24.
2 高槻成紀・斎藤隆.1992. 『哺乳類科学』に思う. 哺乳類科学,32:55-59.
3 高槻成紀.1993. パンダは問題だ. どうぶつと動物園,1993(1):3.
4 高槻成紀.1998. シカ個体数管理の大合唱を聞きながら. 哺乳類科学,38:340-341.
5 高槻成紀.2000 WMOへ一言. Field Note, 65: 5-6.
6 高槻成紀.2000. ほこりをかぶった博物館-博物館と保全生物学の新しい動き-. ウロボロス,5(2):6-7.
7 稲葉慎・高槻成紀・上田恵介・伊澤雅子・鈴木創・堀越和夫.2002. 個体数が減少したオガサワラオオコウモリ保全のための緊急提言. 保全生態学研究,7:51-61.
8 高槻成紀.2002. ごみ埋め立て地の動植物を調べるということ. 「18年間の生き物の移り変わり~処分場事業と動植物の変遷~」:iii-V .
9 高槻成紀.2002. ヒマラヤは「大自然」だろうか. 国立科学博物館ニュース,394: 11-13.
10 高槻成紀.2004. ゾウは守るか助けるか. JICE (Japan International Cooperation Center), 47: 3-4.
11 高槻成紀. 2005. 現行のシカ対策における決定要因と「個体数」の扱いについて. 保全生態学,10:101-106.
12 高槻成紀. 2006. こだわり型の生物学ー「シカの生態誌」の執筆を支えたもの-. UP, 405, 7: 45-50.
13 高槻成紀・前山絵里. 2007. 東京のシカ生息地で起きていることー奥多摩の山の荒廃ー. 生物科学、59: 50-56.
14 高槻成紀. 2007. 骨の在り場. ウロボロス,12(2)
15 高槻成紀. 2008. パンダ貸与、野生動物は土産ではない. 朝日新聞、私の視点, 2008.5.20.
16 高槻成紀. 2009. Mammal Study船出の頃 哺乳類科学, 49: 329-330.
17 高槻成紀・齋藤隆. 2010. 日本哺乳学会を思う:台北大会を終え、「『哺乳類科学』を思う」を回顧しながら 哺乳類科学, 50:105-109.
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書評リスト

2015-04-01 14:35:24 | 業績
1 高槻成紀.1983. W. J. McShea and W. M. Healy[編] (Johns Hopkins University Press, 2002) 哺乳類科学,45:1-6.
2 高槻成紀.2001. 川口敏著「死物学の観察ノート」. 科学,71:1497-1499.
3 高槻成紀.2003. Schaller, G. E. 1998. Wildlife of the Tibetan Steppe. The University of Chicago Press. 哺乳類科学,43:157-158.
4 高槻成紀.2004. Maehr et al. (eds.) 2001. Large Mammal Restoration. Ecological and Sociological Challenges in the 21st Century. (仮訳,大型獣の復活-21世紀の生態学的・社会学的挑戦) 哺乳類科学,44:117-118.
5 高槻成紀.2004. 『Oak Forest Ecosystem, Ecology and Management for Wildlife』. 哺乳類科学,44:192-193.
6 高槻成紀 2005. ”Animal Behavior and Wildlife Conservation”, Eds. M. Festa-Bianche(1) and M. Apollonio (2003), Island Press. 仮題;「動物行動と野生動物保全」. 哺乳類科学,45:
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総説リスト

2015-04-01 14:35:03 | 業績
1 Takatsuki, S. 1984. Importance of dwarf bamboos for Sika deer in northern Japan. Wilflife Ecology in Southeast Asia (BIOTROP Special Publication, 21): 39-47.
2 Takatsuki, S. and K. Suzuki. 1984. Status and food habits of Japanese serow. Proceedings of the Biennial Symposium of Northern Wild Sheep and Goat Council, 4: 231-240.
3 高槻成紀.1985. シカにとってのシバ群落. 草地生態,22:1-4.
4 Takatsuki, S. 1987. The general status of Sika deer in Japan. Deer (British Deer Society), 7: 70-72.
5 高槻成紀・鈴木和男. 1988. カモシカの食性-シロイワヤギとの比較-. 「カモシカの生態と保護に関する基礎的研究」(昭和62年度科学研究費補助金特定研究,1,研究成果報告書):143-149.
6 高槻成紀.1989. 植物および群落に及ぼすシカの影響. 日本生態学会誌,39:67-80.
7 高槻成紀.1989. 金華山島の自然と保護-シカをめぐる生態系-. 生物科学,41:23-33.
8 高槻成紀.1989. 金華山島島嶼生態系とその保護-シカを中心に-. 関西自然保護機構会報,17:11-18.
9 高槻成紀.1989. シカとカモシカの食性の比較. 「狩猟と保護」:105-110.
10 高槻成紀.1991. シカの食糧としてのササ類. Bamboo Journal, 8: 56-63.
11 高槻成紀.1991. カモシカ. 宮城の文化財,88:2-5.
12 Takatsuki, S. 1993. On food habits of Chinese Cervids - a consideration based on the food habits of Sika deer of Japan. (eds. N Ohtaishu and H.-I. Sheng) "Deer of China, Biologu and Management": 187-195, 418pp,
13 高槻成紀.1993. ネパール中部・ランタン谷の草地群落と家畜の影響. プランタ,26:10-19.
14 高槻成紀.1994. 草食獣による植物の絶滅. 科学,64:672-674.
15 高槻成紀.1995. 動物と植物の相互関係調査地金華山島-シカを中心に-. 林業技術,641:19-25.
16 高槻成紀.1995. 林業と野生動物学. 森林科学,15:21-26.
17 橋本幸彦・高槻成紀.1997. ツキノワグマの食性:総説. 哺乳類科学,37:1-19.
18 高槻成紀.1997. 金華山島のシカと植生. みやぎの自然(1997):125-137.
19 高槻成紀.1999. 生物多様性の保全を考える-有蹄類の採食と群落の多様性を例に-. 哺乳類科学,39:65-74.
20 高槻成紀.1999. シカが自然植生に及ぼす影響-シカは害獣か-. 「ニホンジカの個体群管理-ニホンジカ保護管理ワークショップ1998の記録-」:94-101.116p,
21 高槻成紀.2000. シカがおよぼす生態的影響. 生物科学,52:29-36.
22 高槻成紀.2000. ニホンジカの保全 - 岩手県五葉山の事例をもとに - ,環境保全の現状,13. 遺伝,54:56-59.
23 高槻成紀.2000. シカ個体群の爆発と崩壊-自然現象をみる視点について-. 科学,70(12):1091-1099.
24 高槻成紀・井上泰輔・阿部修英・高堂貴.2001. 自然界の贋作. 東京大学コレクション,XII「真贋のはざま-デュシャンから遺伝子まで-」西野嘉章(編);271-290.
25 高槻成紀. 2005. シカの食性と採食行動. 哺乳類科学,45:85-90.
26 高槻成紀. 2007. 有蹄類の生態学研究とスケール. 日本生態学会関東地区会会報, 55: 5-17.
27 高槻成紀. 2008. 果実は人の為ならず. 鳥学大全, 467-473.
28 高槻成紀. 2008. 食性研究についてのひとつの整理 - ニホンジカ研究を中心に. 哺乳類科学, 48:194-197.
29 辻大和・高槻成紀. 2008. 哺乳類の食性の長期研究事例. 哺乳類科学, 48: 221-235.
30 高槻 成紀, 塚田 英晴, 辻 大和, 小池 伸介. 2008. 哺乳類の食べもの:食性研究の「次の一手」. 哺乳類科学, 48: 189-197.
31 高槻成紀. 2009. クマは本当にアンブレラ種か? 保全生態学, 14: 293-296.
32 高槻成紀. 2010. 2009年度大会自由集会記録 哺乳類の食べ物2:2つの動物の食性比較 哺乳類科学, 50:91-92.
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書籍リスト

2015-04-01 14:34:41 | 業績
私の書いた本のうち主要なものを一般向け、専門書に分けて新しいものから古いものへの順に紹介します。末尾にはリストをのせました。

<一般向け>
「ホネホネ博物館」2014
,

 麻布大学の標本をたくさん紹介できました。

『唱歌「ふるさと」の生態学』, 2014. ヤマケイ新書

 前から暖めていた唱歌「故郷」の歌詞を読み解くということをしてみました。少し背伸び気味に社会のこと、文化のこと、歌のことについても書きました。歌好きとしては楽しい体験でした。

「動物を守りたい君へ」2013, 岩波ジュニア新書

 2006年に「野生動物と共存できるか」を書きましたが、その後、少し違う視点で若い人に動物のことを考てもらいたいと思い、この本を書きました。家畜やペットについても考てもらうように書きました。

「北に生きるシカたち」復刻版 2011, 丸善書店

 1992年に書いた初版はその後増刷されないでいましたが、どうぶつ社の閉鎖にともない丸善書店から復刻出版されました。

「捕食者なき世界」2010. ウィリアム・ソウゼンバーグ、野中香方子訳(高槻解説)文藝春秋社 

 自然界の食物でつながる構造を考えたとき、生産者である植物、それを利用する草食動物、そしてそれを食べる肉食動物がいることは頭では理解されている。実際にはさらに肉食動物を食べる肉食動物もいるし、つながりは線というより編み目のように複雑だが、基本構造はそうなっている。この肉食動物がいなくなった場合にどういうことが起きるかを、実例を紹介しながら紹介し、そのおそるべき事例を解説する。高槻はこれの解説を書いた。内容はかなり難解な部分を含むし、「堅い理系」の本のわりにはよく売れたらしい。

「野生動物を見る2つの視点」2010. 南正人と共著. ちくまプリマー新書

 同僚の南さんとの共著で、南さんは金華山のシカのプライバしーに立ち入った研究事例を、高槻は同じシカでも植物との関係を紹介し、ひとつの動物でも視点が違えば異なる調べ方があり、それらを統合することでシカが立体的に理解できることを説明しました。そのほか学生との調査や展示活動のことなども紹介しました。全体を貫くのは「生き物へのレスペクト」です。

「ヒトと動物の関係学, 4. 野生と環境」, 2008. 池谷和信・林良博(編)

 高槻は「ヒトに翻弄されるアジアの野生動物 - 有蹄類を中心に」としてモンゴルのモウコガゼルやニホンジカと人間のかかわりを分担執筆しました。

「野生動物と共存できるか」2006. 岩波ジュニア新書 

 保全生態学を紹介するために、具体的な事例を紹介しながらやさしく解説しました。おかげさまでよく読まれて、2015年3月段階で7刷になりました。うれしいことに、この本の一部は中学生の国語の教科書にも採用されました。そして中学や高校の入学試験の国語の問題としてよく引用され、2007年には全国で一番よく引用された本に選ばれました。表紙はツキノワグマの線画ですが、木村しゅうじ画伯による描きおろしです。

「ヒトと動物」2002. 林 良博、近藤誠治との共著、朔北社 

 ヒトと動物との関係というとき、動物には大きく分けて、家畜、ペットそして野生動物があります。このそれぞれにさまざまな問題がありますが、高槻は野生動物について、絶滅の問題、増えすぎて問題になっている動物などをとりあげて紹介しました。

「歯から読みとるシカの一生」1998. 岩波書店 

 「自然史の窓」というシリーズの一冊で、小さな窓から大きく、深い自然を読みとこうという趣旨で作られた。私は自分が研究してきたシカの一生が1本の歯につえこまれているというおもしろい研究を紹介した。生物学のなかで「過去のもの」とされがちなナチュラルヒストリーは「自然誌」とも「博物誌」とも訳されるが、その精神は被造物を賛美することにあり、当然よく観察することなしにそれはできない。生物学が進歩しても、生物が神の創造したものではないことがわかった今でも、生物をよく観察することの重要性はかわっていない。そういう精神を記した。

「北に生きるシカたち」1992. どうぶつ社 

 この本は私の処女作で、30代を費やした岩手県五葉山での調査を、成果だけでなく、フィールトワークと何を考えて調査をしたか書いたものです。すぐに売り切れて困っていましたが、2014年に丸善書店から復刻されました。

<専門書>
「動物応用科学の展開」2011.
培風館
 麻布大学獣医学部動物応用科学科の教員が中心となって書いた一種の教科書で、高槻は「リンク学」の提唱を書きました。動物応用科学や獣医学ではおもに動物の個体レベル以下の生物現象を扱うのに対し、生態学は個体以上の現象を扱うこと、その中でも私は、生態系全体という漠としたものではなく、種間のつながりがとくに重要だと考えていることを書きました。シカが群落を変えることや、ゾウが種子散布をすること、放牧が訪花昆虫を減少させることなどは、こうした例であり、それを私は「リンク学」と呼ぶことを提唱しました。

「Sika Deer」2009. eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki, K. Kaji. Springer-Japan 

 アメリカのD. R. McCulloughさんはシカの個体群学の大家ですが、彼は日本の研究者によるニホンジカの研究のレベルの高さに感銘を受け、しかしそれらの成果が日本語で書かれていたり、欧米人が目にしない雑誌に書かれているので、もったいないということから、ぜひまとまった英語の本を出そうと考え、高槻と梶光一さんに声をかけて編集をすることになりました。原稿集めから添削、修正に3年くらいがかかったと思います。金華山のシカも紹介されることになりました。

「シカの生態誌」2006. 東京大学出版会 
 長年研究してきたニホンジカについて総括的な書物となりました。ひとつの哺乳類についてこれだけの本が書かれたのはサルを除いてはないといわれています。内容は自分の調べたシカの食べ物や植物との関係が主体ですが、共同研究者の南正人さんや大西信正さんの研究にもページを割いたほか、ニホンジカの遺伝学や日本の哺乳類の歴史や、人間社会と野生動物の問題などにも言及しました。東大出版会のNH(Natural History)シリーズのひとつとなったことを誇らしく感じています。

「哺乳類の生物学,5.生態」1998. 東京大学出版会 

「哺乳類の生物学」という5巻シリーズで私は粕谷先生と監修をしました。そしてその5巻を担当して生態学を書きました。ここでは哺乳類をとりあげながら、生態学の基本的な概念、生息地、個体群、食性、種間関係、保全などをとりあげました。日本の教科書で、哺乳類の生態学がまとまって紹介されたのはこれが最初です。

***********************
1 高槻成紀.1985.共著 「現代生物学大系,12b,生態B」
2 高槻成紀. 1986. 猟師にきいたシカの話.
3 高槻成紀.1991. 草食獣の採食生態-シカを中心に-. 朝日稔・川道武男(編)「現代の哺乳類学」:119-144.
4 高槻成紀.1991. 胃内容物からみた食性:37-48. 「カモシカ,氷河期を生きた動物」
5 高槻成紀.1992. - 「北に生きるシカたち」
6 高槻成紀.1993. 有蹄類の食性と植物による採食適応. (監修 川那部浩也,編 鷲谷いづみ・大串隆之)「動物と植物の利用しあう関係」:104-128,
7 高槻成紀.1996.共著 - (樋口広芳,編)「保全生物学」
8 高槻成紀.1996.共著 - 「森林の百科辞典」
9 Schulze, E. -D., F. A. Bazzaz, K. J. Nadelhoffer, T. Koike and S. Takatsuki.196. Biodiversity and ecosystem function of temperate deciduous broad-leaved forests. (eds. H. A. Mooney, J. H. Cushman, E. Medina, O. A. Sala and E. -D. Schulze) "Functional Roles of Biodiversity: A Global Perspective",
10 高槻成紀.1997. 東北地方のササと雪. 小島圭二・田村俊和・菊池多賀夫・境田清隆(編)「日本の自然,地域編2,東北」:70-71,
11 高槻成紀.1997. 信仰の島・金華山のシカと植生. 小島圭二・田村俊和・菊池多賀夫・境田清隆(編)「日本の自然,地域編2,東北」:107-109,
12 高槻成紀.1998. 「哺乳類の生物学,5.生態」
13 高槻成紀.1998. - 「自然史の窓,2.歯から読みとるシカの一生」
14 高槻成紀.1998.共著 (沼田真,編)「自然保護ハンドブック」
15 高槻成紀.1999. シカが育てるシバ草原. 「種子散布,助けあいの進化論,2」上田恵介(編著);65-85.
16 高槻成紀.2001.共著 動物との相互関係からみた植物群落. 生態学からみた身近な植物群落の保護大沢雅彦(監修)協会,編集.
17 高槻成紀.2002.共著 - 「五葉山」
18 高槻成紀.2002.共著 野生動物. 「ヒトと動物」;48-171.
19 高槻成紀,共著. 2003. - 「生態学事典」,
20 高槻成紀,共著. 2003. 哺乳類と生態的役割. 「森林の百科」211-224,鈴木和夫,編
21 高槻成紀. 2004. 哺乳類. 「森林保護学」:31-37、朝倉書店
22 高槻成紀,共著. 2005 哺乳類の多様性と標本から読み取ること. 「Systema Natuirae 標本は語る」(大場秀章編):145-186.
23 高槻成紀. 2006. - 野生動物と共存できるか-保全生態学入門-
24 高槻成紀. 2006. - シカの生態誌
25 高槻成紀. 2006. 植物による草食獣の採食に対する生存戦略.「プラントミメティックス~~」監修,甲斐昌一,森川弘道:590-599. プラントミメティックス-植物に学ぶ-. 甲斐昌一・森川弘道. 監修:590-599.
26 高槻成紀. 2007. 「夜の目」代わりのすぐれた道具. 自然の見方が変わる本
27 高槻成紀・山際寿一、編. 2008. 日本の哺乳類学, 2 中大型哺乳類・霊長類.
28 高槻成紀.2008. ヒトに翻弄されるアジアの野生動物 - 有蹄類を中心に. ヒトと動物の関係学, 4. 野生と環境. 池谷和信・林良博(編):111-140.
29 Ohnishi, N. M. Minami, R. Nishiya, K. Yamada, H. Nishizuka, H. Higuchi, A. Nara, M. Suzuki and S. Takatsuki. 2009. Reproduction of female sika deer in Japan, with special reference to Kinkazan Island, northern Japan. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 101-110. Springer, Tokyo.
30 Takatsuki, S. and U. K. G. K. Padmalal. 2009. Food habits of sika deer on Kinkazan Island, northern Japan with reference to local variations, size effects, and comparison with the main island. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 113-123. Springer, Tokyo.
31 Takatsuki, S. and T. Y. Ito. 2009. Plants and plant communities on Kinkazan Island, northern Japan, in relation to sika deer herbivory. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 125-143. Springer, Tokyo.
32 Ito, T. Y. , M. Shimoda, and S. Takatsuki. 2009. Productivity and foraging efficiency of the short-grass (Zoysia japonica) community for sika deer. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 145-157. Springer, Tokyo.
33 Ito, T. Y. and S. Takatsuki. 2009. Home range, habitat selection, and food habits of the sika deer using the short-grass community on Kinkazan Island, northern Japan. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 159-170. Springer, Tokyo.
34 Takatsuki, S. 2009. North-south variations in sika deer ecology as a forest-dwelling cervid. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 217-230. Springer, Tokyo.
35 Takatsuki, S. 2009. Geographical variations in food habits of sika deer: the northern grazer vs. the southern browser. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 231-237. Springer, Tokyo.
36 Takatsuki, S. 2009. What is "natural vegetation? A reconsideration of herbivory by wild ungulates. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 239-247. Springer, Tokyo.
37 Yabe, T. and S. Takatsuki. 2009. Migratory and sedentary behavior patterns of sika deer in Honshu and Kyushu, Japan. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 273-283. Springer, Tokyo.
38 Minami, M., N. Ohnishi, A. Okada, and S. Takatsuki. 2009. Reproductive ecology of sika deer on Kinkazan island, northern Japan: reproductive success of males and multi-mating of females. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 297-296. Springer, Tokyo.
39 Minami, M., N. Ohnishi, N. Higuchi, A. Okada, and S. Takatsuki. 2009. Life-time reproductive success of female sika deer on Kinkazan Island, northern Japan. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 319-326. Springer, Tokyo.
40 Takatsuki, S. 2009. A 20-year history of sika deer management in the Mt. Goyo area northern Honshu. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 365-373. Springer, Tokyo.
41 Minami, M., N. Ohnishi, and S. Takatsuki. 2009. Survival patterns of male and female sika deer on Kinkazan Island, northern Japan. Sika Deer: Biology and Management of Native and Introduced Populations, (eds. D. R. McCullough, S. Takatsuki and K. Kaji): 375-384. Springer, Tokyo.
42 高槻成紀・南 正人. 2010. 野生動物への2つの視点 - ”虫の目”と”鳥の目” ちくまプリマー新書
43 高槻成紀. 2011. 野生動物管理 培風館
44 高槻成紀. 2011. シカの生態学:「リンク学」の提唱 動物応用科学概論
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論文リスト 2010まで

2015-04-01 14:34:11 | 業績
1977
1 Takatsuki, S. 1977.
Ecological studies on effect of Sika deer (Cervus nippon) on vegetation, I. Evaluation of grazing intensity of Sika deer on vegetation on Kinkazan Island, Japan.
Ecological Review, 18(4): 233-250.

1978
2 Takatsuki, S. 1978.
Precision of fecal analysis: a feeding experiment with penned sika deer.
Journal of Mammalogical Society of Japan, 7: 167-180.

3 高槻成紀.1978.
シカと植物,(1)シカが植物に与えるさまざまな影響.
宮城の植物(5・6):37-43.

4 丸山直樹.伊藤健雄・田村勝美・宮木雅美・阿部真幸・高槻成紀・内藤俊彦.1978.
金華山島のシカへのテレメトリの適用.
哺乳動物学雑誌,7:189-198.

1980
5 Takatsuki, S. 1980.
Ecological studies on effect of Sika deer (Cervus nippon) on vegetation, II. The vegetation of Akune Island, Kagoshima Prefecture, with special reference to grazing and browsing effect of Sika deer.
Ecological Review, 19(3): 123-144.

6 Takatsuki, S. 1980.
Food habits of Sika deer on Kinkazan Island.
Science Report of Tohoku University, Series IV (Biology), 38(1): 7-31.

7 Takatsuki, S. 1980.
The effects of Sika deer (Cervus nippon) on the growth of Pleioblastus chino.
Japanese Journal of Ecology, 30: 1-8.

1980
8 高槻成紀・鹿股幸喜・鈴木和男.1981.
ニホンジカとニホンカモシカの排糞量・回数.
日本生態学会誌,31:435-439.

1982
9 Takatsuki, S. 1982.
A note on the herd size of Sika deer on Kashima Island.
Journal of Mammalogical Society of Japan, 9: 54-56.

10 Takatsuki, S. 1982.
Ecological studies on effect of Sika deer (Cervus nippon) on vegetation, III. The vegetation of Iyo-Kashima Island, southern Shikoku, with reference to grazing effect of Sika deer.
Ecological Review, 20(1): 15-29.

1983
11 Takatsuki, S. 1983.
Ecological studies on effect of Sika deer (Cervus nippon) on vegetation, IV. Shimayama Island, the Goto Island, northwestern Kyushu. Ecological Review, 20(2): 143-157.
12 Takatsuki, S. 1983.
Group size of Sika deer in relation to habitat type on Kinkazan Island.
Japanese Journal of Ecology, 33: 419-425.

13 Takatsuki, S. 1983.
The importance of Sasa nipponica as a forage for Sika deer (Cervus nippon) in Omote-Nikko.
Japanese Journal of Ecology, 33: 17-25.

14 高槻成紀.1983.
シカに採食された植物片の粉砕過程.
哺乳動物学雑誌,9:322-325.

15 高槻成紀.1983.
ジャワ島で見た短草型群落.
草地生態.21:1-5.

16 高槻成紀.1983.
岩手県五葉山のシカの外部計測,(I)
哺乳動物学雑誌,9:144-145.

17 高槻成紀.1983.
金華山島のシカによるハビタット選択.
哺乳動物学雑誌,9:183-191.

1984
18 Takatsuki, S. 1984.
Ecological studies on effect of Sika deer (Cervus nippon) on vegetation, V. Nozaki Island, the Goto Island, northwestern Kyushu. Ecological Review, 20(3): 223-235.

19 高槻成紀・川原弘・鳥巣千歳. 1984.
五島列島・野崎島のシカの糞分析.
長崎総合科学大学紀要,25:37-44.

1985
20 Takatsuki, S. 1985.
Ecological studies on effect of Sika deer (Cervus nippon) on vegetation, VI. Tomogashima Island, Wakayama Prefecture. Ecological Review, 20(4): 291-300.

1986
21 高槻成紀.1986.
1984年に大量死した日光のシカの胃内容物分析(中間報告)
栃木県立博物館報告,4:15-22.

22 Takatsuki, S. 1986.
Food habits of Sika deer on Mt. Goyo.
Ecological Research, 1: 119-128.

23 Takatsuki, S. 1986.
Winter food habits and sexual monomorphism in Japanese serow.
Proceedings of the Biennial Symposium of Northern Wild Sheep and Goat Council, 5: 396-402.

24 高槻成紀・伊藤健雄.1986.
シカのハビタットとしての五葉山の植生.
山形大学紀要(自然科学),11(3):275-306.

25 伊藤 健雄, 高槻 成紀.1986.
岩手県五葉山における二ホンジカの生息動態—特に,二ホンジカの分布域と季節移動について.
哺乳類科学, 26: .47-58

26 鈴木 和男, 高槻 成紀.1986.
金華山島における1984年春のシカの大量死.
哺乳類科学, 26:.33-37

1987
27 Takatsuki, S. 1987.
Ecological studies on effect of Sika deer (Cervus nippon) on vegetation, VII. Miyajima Island.
Ecological Review, 21(2): 111-116.

28 伊藤健雄・高槻成紀.1987.
五葉山地域におけるニホンジカの分布域と季節移動.
山形大学紀要(自然科学).11:411-430.

1988
29 Takatsuki, S. 1988.
A note on fecal and rumen contents of white-lipped deer on eastern Qinghai-Tibet plateau.
Journal of Mammalogical Society of Japan, 13: 133-137.

30 Takatsuki, S. 1988.
A note on the food habits of the Japanese serow at the western foothill of Mt. Zao, northern Japan.
Journal of Mammalogical Society of Japan, 13: 139-142.

31 Takatsuki, S. and K. Saka. 1988.
Recovery of Viburnum dilatatum after a die-off of sika deer on Kinkazan Island.
Ecological Review, 21(3): 177-181.

32 Takatsuki, S. 1988.
Rumen contents of Sika deer on Tsushima Island, western Japan.
Ecological Research, 3: 181-183.

33 Takatasuki, S. 1988. Th
e weight contributions of stomach compartments of sika deer.
Journal of Wildlife Management, 52: 313-316.

34 高槻成紀・佐藤仁志.1988.
島根半島西部のシカの冬季胃内容物分析例.
島根野生動物研究会会報,5:39-40.

1989
35 Takatsuki, S. 1989.
Edge effects created by clear-cutting on habitat use by Sika deer on Mt. Goyo, northern Honshu, Japan.
Ecological Research, 4: 287-295.

36 Takatsuki, S. 1989.
Pseudosasa owatarii as a forage for sika deer on Yakushima Island.
Bamboo Journal, 7: 39-47.

1990
37 Takatsuki, S. 1990. Changes in forage biomass following logging in a sika deer habitat near Mt. Goyo.
Ecological Review, 22(1): 1-8.

38 Takatsuki, S. 1990.
Summer dietary compositions of sika deer on Yakushima Island, southern Japan.
Ecological Research, 5: 253-260.

1991
39 Takatsuki, S., S. Miura, K. Suzuki and K. Ito-Sakamoto. 1991.
Age structure in mass mortality in the sika deer (Cervus nippon) population on Kinkazan Island, northern Japan.
Journal of Mammalogical Society of Japan, 15: 91-98.

40 高槻成紀.1991.
シカの胃から検出されたケンポナシ.
岩手植物の会会報,28:1-4.

41 高槻成紀.1991.
シカ密度既知の場所における糞粒法の適用例−ハビタット利用推定法の可能性−.
哺乳類科学,30:191-195.

42 高槻成紀.1991.
岩手県五葉山付近のミヤコザサとチマキザサの.境界に関する観察.
Bamboo Journal, 9: 9-13.

1992
43 Takatsuki, S. 1992.
A case study on the effects of a transmission-line corridor on Sika deer habitat use at the foothill of Mt. Goyo, northern Honshu, Japan. Ecological Research, 7: 141-146.

44 Takatsuki, S. and S. Nakano. 1992.
Food habits and pasture use of Sika deer at a foothill of Mt. Goyo, northern Japan.
Ecological Review, 22(3): 129-136.

45 Takatsuki, S. 1992.
Foot morphology and distribution of Sika deer in relation to snow depth.
Ecological Research, 7: 19-23.

46 南正人・大西信正・高槻成紀・濱 夏樹.1992.
金華山島におけるニホンジカの大量捕獲と保定.
哺乳類科学,32:23-30.

47 高槻成紀.1992.
富沢遺跡から出土した草食獣の糞について.
「富沢遺跡−大30次調査報告書第II分冊−旧石器時代編」:370-378.

1993
48 Takatsuki, S. and S. Ikeda. 1993.
Botanical and chemical composition of rumen contents of Sika deer on Mt. Goyo, northern Japan.
Ecological Research, 8: 57-64.

49 Watanabe, T. and S. Takatsuki. 1993.
Comparison of nitrogen and fiber concentrations in rumen and fecal contents of Sika deer.
Journal of Mammalogical Society of Japan, 18: 43-48.

50 Padmalal, U.K.G.K. and S. Takatsuki. 1993.
Comparison of the botanical composition of the rumen and fecal contents of Sika deer on Mt. Goyo.
Journal of Mammalogical Society of Japan, 18: 99-104.

51 高槻成紀.1993.
五葉山のシカのハビタット解析とその応用.
哺乳類科学,32:135-137.

1994
52 Takatsuki, S., K. Suzuki and I. Suzuki. 1994.
A mass-mortality of Sika deer on Kinkazan Island, northern Japan.
Ecological Research, 9: 215-223.

53 Padmalal, U.K.G.K. and S. Takatsuki. 1994.
Age-sex differences in the diets of Sika deer on Kinkazan Island, northern Japan.
Ecological Research, 9: 251-256.

54 Takatsuki, S. and T. Gorai. 1994.
Effects of Sika deer on the regeneration of a Fagus crenata forest on Kinkazan Island, northern Japan.
Ecological Research, 9: 115-120.

55 平吹喜彦・高槻成紀.1994.
牡鹿半島駒ケ峰に残る温帯混交林の組成と構造.
宮城教育大学紀要,29:33-47.

56 高槻成紀. 1994.
仙台周辺のササ類の分布.
Bamboo Journal, 12: 15-22.

1995
57 Takatsuki, S., Y. Kobayashi-Hori and T. Ito. 1995.
Food habits of Japanese serow (Capricornis crispus) in the western foothill of. Mt. Zao, with reference to snow cover.
Journal of Mammalogial Society of Japan, 20: 11-155.

58 Takatsuki, S. 1995. Short-grass type communities in the Langtang Valley, central Nepal - preliminary observations and considerations for future studies.
Newsletter of Himalayan Botany, 17: 1- 5.

59 Kita, I., M. Eguchi and S. Takatsuki. 1995.
Validity of retrograde corpora lutea of pregnancy as an index of past gestation in sika deer, Cervus nippon.
Journal of Veterinary and Medical Science, 57: 1029-1033.

1996
60 Hara, K. and S. Takatsuki. 1996.
Integrating GIS and remote sensing for evaluation and monitoring of sika deer habitat on Kinkazan Island, northern Japan. International Archives of Photogrammetry and Remote Sensing, 31, Part B7: 268-270.

1997
61 Hussain, F., M. Ilyas and S. Takatsuki. 1997.
Plant communities of Girabanr Hills, Swat District, northwestern Pakistan.
Ecological Review, 23(4): 247-260.

1998
62 Takatsuki, S. and Y. Hirabuki. 1998. Ef
fects of sika deer browsing on the structure and regeneration of the Abies firma forest on Kinkazan Island, northern Japan.
Journal of Sustainable Forestry, 6: 203-221.

63 Jiang Zhaowen, S. Takatsuki, Gao Zhongxin and Jin Kun. 1998.
The present status, ecology and conservation of the Mongolian gazelle, Procapra gutturosa: a review.
Mammal Study, 23: 63-78.

64 Takatsuki, S.1998. The twinning rate of sika deer, Cervus nippon, on Mt. Goyo, northern Japan. Mammal Study, 23: 103-107.

1999
65 Weerasinghe, U. R. and S. Takatsuki. 1999.
A record of acorn-eating by sika deer in western Japan.
Ecological Research, 14: 205-209.

66 Weerasinghe, U. R., P. Jayasekara and S. Takatsuki. 1999.
A record of the food retention time of the Asiatic elephant, Elephas maximus.
Mammal Study, 24: 115-119.

67 Jiang, Z. and S. Takatsuki. 1999.
Constraints on feeding type in ruminants: a case for morphology over phylogeny.
Mammal Study, 24: 79-89.

68 Homma, K., N. Akashi, T. Abe, M. Hasegawa, K. Harada, Y. Hirabuki, K. Irie, M. Kaji, H. Miguchi, N. Mizoguchi, H. Mizunaga, T. Nakashizuka, S. Natume, K. Niiyama, T. Ohkubo, S. Sawada, H. Sugita, S. Takatsuki and N. Yamanaka. 1999.
Geographical variation in the early regeneration process of Siebold's Beech (Fagus crenata BLUME) in Japan.
Plant Ecology, 140: 129-138.

69 Takatsuki, S. and Jiang Zhaowen. 1999.
Grazing effects on a grassland community and a plant defense guild in Hulunbeier, northern China.
Biosphere Conservation, 2: 59-64.

70 池田昭七・高槻成紀.1999.
ニホンジカとニホンカモシカの採食植物の栄養成分の季節変化−仙台地方の例−.
東北畜産学会会報,49:1-8.

71 原科幸爾・恒川篤史・武内和彦・高槻成紀.1999.
本州における森林の連続性と陸生哺乳類の分布.
ランドスケープ研究,17:569-572.

2000
72 Sato, Y., T. Mano and S. Takatsuki. 2000.
Applicability of the point-frame method for quantitative evaluation of bear diet.
Wildlife Society Bulletin, 28: 311-316.

73 Tamate, H. B., A. Okada, M. Minami, N. Ohnishi, H. Higuchi and S. Takatsuki. 2000.
Genetic variations revealed by microsatellite markers in a small population of the sika deer (Cervus nippon) on Kinkazan Island, northern Japan.
Zoological Science, 17: 47-53.

74 Takatsuki, S. and Y. Matsuura. 2000.
Higher mortality of smaller sika deer fawns.
Ecological Research, 15: 237-240.

75 Takatsuki, S. 2000.
Kidney fat and marrow fat indices of the sika deer population at Mt. Goyo, northern Japan.
Ecological Research, 15: 453-457.

76 Jayasekara, P. and S. Takatsuki. 2000
Seasonal food habits of a sika deer population in the warm temperate forest of the westernmost part of Honshu, Japan. Ecological Research, 15: 153-157.

77 Takatsuki, S., K. Suzuki, and H. Higashi. 2000.
Seasonal up-down movements of sika deer at Mt. Goyo, northern Japan.
Mammal Study, 25: 107-114.

78 鈴木健次郎・恒川篤史・高槻成紀・東 英生.2000.
野生動物の生態研究におけるGPSの利用可能性−金華山島のニホンジカ(Cervus nippon)を事例として−.
GIS−理論と応用,8:69-75.

2001
79 Takatsuki, S. 2001.
Assessment of nutritional condition in sika deer by color of femur and mandible marrows.
Mammal Study, 26(1): 73-76.

80 高槻成紀.2001.
シカと牧草−保全生態学的な意味について−.
保全生態学,6:45-54.

2002
81 Ueda, H., S. Takatsuki and Y. Takahashi. 2002.
Bark stripping of hinoki cypress by sika deer in relation to snow cover and food availability on Mt Takahara, central Japan. Ecological Research, 17: 545-551.

82 Jiang, ZW, S. Takatsuki, JS Li, W. Wang, JZ Ma and ZX Gao. 2002.
Feeding type and seasonal digestive strategy of Mongolian gazelles in China.
Journal of Mammalogy, 83: 91-98.

83 Jiang, ZW, S. Takatsuki, JS Li, W. Wang, ZX Gao and JZ Ma. 2002. S
easonal variations in foods and digestion of Mongolian gazelles in China.
Journal of Wildlife Management, 66: 40-47.

2003
84 Jayasekara, P., S. Takatsuki, U. R. Weerasinghe, and S. Wijesundara.
 2003. Arboreal fruit visitors in a tropical forest in Sri Lanka.
Mammal Study, 28: 161-165.

85 Hashimoto, Y., M. Kaji, H. Sawada and S. Takatsuki. 2003.
Five-year study on the autumn food habits of the Asiatic black bear in relation to nut production.
Ecological Research, 18: 485-492.

86 Padmalal U.K.G.Kalinga1, Seiki Takatsuki, and Palitha Jayasekara. 2003.
Food habits of sambar Cervus unicolor at the Horton Plains National Park, Sri Lanka with reference to exotic grass management. Ecological Research, 18: 775-782

87 Werger, M. J.A., T. Hirose, H. J. During, G. W. Heil, K. Hikosaka, T. Ito, U. G. Nachinshonhor, D. Nagamatsu, K. Shibasaki, S. Takatsuki, J. W. van Rheenen, and N. R. P. Anten .2003.
Light partitioning amongspecies and species replacement in early successional grasslands.
Journal of Vegetation Science, 13: 615-626.

88 Ueda, H., S. Takatsuki and Y. Takahashi. 2003.
Seasonal change in browsing by sika deer on hinoki cypress trees on Mount Takahara, central Japan.
Ecological Research, 18: 355-364.

89 Takatsuki, S. 2003.
Use of mires and food habits of sika deer in the Oze Area, central Japan.
Ecological Research, 18: 331-338.

2004
90 Tsuji, Y. and S. Takatsuki. 2004.
Food habits and home range use of Japanese macaques on an island inhabited by deer.
Ecological Research, 19: 381-388.

91 Campos-Arceiz, A. ,S. Takatsuki, and B. Lhagvasuren. 2004.
Food overlap between Mongolian gazelles and livestock in Omnogobi, southern Mongolia.
Ecological Research, 19: 455-460.

92 Sato, Y., T. Aoi, K. Kaji and S. Takatsuki. 2004.
Temporal changes in the population density and diet of brown bears in eastern Hokkaido, Japan.
Mammal Study, 29: 47-53.

2005
93 Inaba, M., M. Odamaki, A. Fujii, S. Takatsuki, N. Sugita, T. Fujita and H. Suzuki. 2005.
Food habits of Bonin flying foxes, Pteropus pselaphon, Layard 1829 on the Ogasawara (Bonin) Islands, Japan.
Ogasawara Research, 30: 15-23.

94 Campos-Arceiz, A. and S. Takatsuki. 2005.
Food habits of sika deer in the Shiranuka Hills, eastern Hokkaido - a northern example among the north-south variations of food habits in sika deer -.
Ecological Research, 20: 129-133.

95 Ito, T. Y., N. Miura, B. Lhagvasuren, D. Enkhbileg, S. Takatsuki, A. Tsunelawa, Z. Jiang. 2005.
Preliminary evidence of a barrier effect of a railroad on the migration of Mongolian gazelles.
Conservation Biology, 19: 945-948.

96 Ito, T. Y. and S. Takatsuki.2005.
Relationship between a high density of sika deer and productivity of the short-grass (Zoysia japonica) community: a case study on Kinkazan Island, northern Japan.
Ecological Research, 20: 573-579.

97 Ito T. Y., Miura N, Lhagvasuren B, Enkhbileg B, Takatsuki S, Tsunekawa A, Jiang Z. 2005.
Satellite tracking of Mongolian gazelles (Procapra gutturosa) and habitat shifts in their seasonal ranges.
Journal of Zoology, 269: 291-298.

98 Ueda, H.and S. Takatsuki. 2005.
Sexual dimorphism of Apodemus speciosus in wild populations.
Mammal Study, 30: .65-68.

99 Sato, Y., T. Mano and S. Takatsuki. 2005.
Stomach contents of brown bears Ursus arctos in Hokkaido, Japan.
Wildlife Biology, 11: 133-144.

100 Okada, A., H. B. Tamate, M. Minami, N. Ohnishi and S. Takatsuki.2005.
Use of microsatellite markers to assess the spatial genetic structure of a population of sika deer Cervus nippon on Kinkazan Island, Japan.
Acta Theriologica, 50: 227-240.

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論文 2011-

2015-04-01 14:34:00 | 研究
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山梨県東部のテンの食性の季節変化と占有率−順位曲線による表現の試み.
哺乳類科学, 57: 1-8.

Endo, Y. and S. Takatsuki. 2017.
Dietary comparison of three sympatric ungulates on Mt. Asama, central Japan: sika deer, Japanese serow and wild boar.
Mammal Study

高槻成紀. 2017.
テンが利用する果実の特徴 – 総説.
哺乳類科学, 57:337-347.

高槻成紀・高橋和・髙田隼人・遠藤嘉甫・安本 唯・菅谷圭太・箕輪篤志・宮岡利佐子. 2017.
草食獣と食肉目の糞組成の多様性 – 集団多様性と個別多様性の比較.
哺乳類科学, 57:315-321.
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唱歌「故郷」をめぐる議論

2015-04-01 10:34:33 | 『唱歌「ふるさと」の生態学』
唱歌「故郷」の作者について
「ふるさと」の作者について
崎山言世氏のコメント15.5.6
高槻の考え 2015.5/10
唱歌の合議制について 2015.5/11
崎山氏のコメント 2015.5/11 
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