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「晴行雨筆」の日々から生まれるもの

記録の仕方

2019-05-27 08:51:02 | 報告

 

1)共通の地図を持参する。

  • ルートを歩いてシカの足跡、糞、食痕がないか観察する。
  • シカの糞が複数ある場所で、記録用紙に記入する。調査地番号を連番とし、その番号を地図に書いた上で、鉛筆などでそこをさした状態の写真を撮影する。これは後で集計し、分布図を作成するのに使う。記録内容は別紙参照。
  • そのような場所がたくさんある場合は、同程度であることを記録し、場所の地図を撮影するだけでよい。
  • 影響がそれ以上の場所があれば、改めて記録を取る。

調査後、地図と記録用紙をスキャンして責任者に送る。できない場合はコピーを郵送する。

  • これを集計し、高尾山周辺におけるシカの影響の程度のマップを描く。

 

 

  

ツリバナの食痕     ミヤコザサの食痕  ミズキの樹皮はぎ

 

シカの糞

 

 

 

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高尾山に迫るシカ – 侵入初期での現状把握の試み -

2019-05-27 08:38:11 | 報告

2019年5月27日

高尾山に迫るシカ – 侵入初期での現状把握の試み -

高槻成紀・石井誠治

 

要約

 奥多摩から拡大しつつあるシカが裏高尾まで侵入した。シカの影響が大きく、歴史的遺産であり観光地でもある高尾山の森林への影響が懸念される。シカ対策が後手に回らないうちに緊急調査を行う必要があると考え、FIT(森林インストラクター東京)の協力を得て、2019年5月に高尾山一帯を調査し、以下の結果を得た。現時点ではシカの影響はほとんどなく、ササには痕跡がなかったが、アオキは53カ所のうち17カ所(32%)で弱いながら痕跡があった。また足跡が2カ所、糞が1カ所で確認された。シカが生息することが確認されたこと、現時点で影響が弱いことの記録が取れたことの意義は大きい。今後シカの影響を注視する必要がある。

 

はじめに

全国各地でシカ(ニホンジカ)が増加して、農林業被害だけでなく、自然植生にも強い影響が出るようになった。東京都においても、奥多摩に少数いたと思われるシカが1990年代から徐々に増加し、分布を拡大している。奥多摩では森林の植物が減少し、マツカゼソウ、オオバノイノモトソウ、マルバダケブキなどシカが食べない草本類が目立つようになっている。シカは拡大傾向があり、御嶽山では名物のレンゲショウマへの被害を懸念して群落を柵で囲うなどの対策が立てられている。檜原村への影響も進み、三頭山でもササが減少するなどの影響が出ている。

 裏高尾の小下沢(こげさわ)にて10年間ほどセンサーカメラで野生動物を撮影している「高尾の森を作る会」の記録によれば、2015年くらいからシカの撮影数が急激に増加しているという。また2018年の早春にはほとんど気付かなかったアオキへの食痕が2019年の早春に突然急増した。

 このような状況を考えるとシカは高尾山の足元まで迫っていることが懸念される。著者の一人高槻はこれまでシカの研究をしてきたが、その経験によると、シカの影響が出始めた段階では、シカの姿を見ることはほとんどなく、糞などの痕跡を発見することもほとんどないため、一般の登山者は全く気付かない。しかし経験者が注意深く観察すれば、植物の葉にシカの食痕が発見される。特にササやアオキなどの常緑植物があると、冬の植物が乏しい時期にはシカが食べる確率が高くなるので、これらに着目すると気づくことができる。

 高尾山の森林は歴史的にも自然破壊を免れたことがわかっており、また人気のある観光地でもあり、多数の来訪者がその自然を楽しんでいる。その意味では高尾山の森林は観光資源であるといえる。したがって、高尾山にシカが入った場合、深刻な影響が懸念される。

これまでの各地で起きたことを考えると、シカが新天地に侵入するときは、まず少数のオスが見られる。これはシカが生長し、成熟年齢に達しつつある頃になると、メスは母親のもとにとどまるが、オスは母親の元を離れるからである。そして、その後のメスが定着する。この段階になるとシカ密度が高くなり、子供が定着する。植物への影響も強くなって、木本類の枝折りが目立つようになり、アオキなどが減少したりするようになる、次の段階ではその影響が明らかになり、一部の植物が減少し、有毒植物やとげ植物が目立つようになる。さらに高密度になると、樹皮はぎが目立ち、ササがあれば減少し、低木類が盆栽状になり、シカの足跡や糞などがよく見られるようになる。こういう状況になると雨が降った場合に表土が流出し、ひどい場合は土砂崩れが起きるようになる。現にシカが多い奥多摩では大規模な土砂崩れが起きたし、丹沢山地でも至る所で大小の土砂崩れが起きている。

 このように、シカ侵入の初期段階では、一般の登山者が気づく段階では対策が極めて困難なため、楽観視されがちであり、そのため対策が後手に回ることが多い。しかし、高尾山の場合は森林の重要度と、裏高尾でシカが急増しているという状況を考えれば、対策が後手に回ることのないよう、緊急に対策をとる必要がある。

 このような状況を鑑み、シカ調査経験の長い高槻が調査マニュアルを作成し、高尾山と周辺で森林について調査経験の豊富なFIT(森林インストラクター東京)の会長を長く務めた石井がメンバーの協力を得て2019年5月に緊急な調査を実施した。

 

方法

 調査マニュアルを作成し、記録してもらった。

 

シカ影響調査の内容

シカの影響は初期段階では普通の人が気づかないほど弱く、一部の枝先が食べられる程度であることが多い。密度が高くなると、徐々にはっきりわかるようになり、ササがあれば食痕が見られるようになり、低木が盆栽状になり、食痕も見つけやすくなる。更に進むと、多くの植物が少なくなって、シカの食べない有毒植物などが目立つようになり、更に高密度になるとシダや有毒植物が残る程度になる。

 高尾山周辺ではまだシカが侵入しつつある段階で低密度なので、影響も見つけにくいが、それだけにこの段階で記録しておくことが後で重要になる。

 そこで記録の仕方を提示し、それに沿って一貫した記録を取ることにした。こちら

そのマニュアルにしたがって、図1ルートを歩き、記録をとった。調査は2019年5月に行なった。

結果

 上記のルートを歩き、合計53地点で記録をとった。

  • シカの痕跡

シカの糞は高尾山の北側で1カ所、足跡は2カ所で確認された(図2)。このような直接的なシカ情報は現状では限定的であった。

図2a シカの糞、足跡を発見した地点

図2b シカの糞(左)と足跡(右)

 

  • ササへの食痕

ササ(主にアズマネザサ)への食痕は認められなかった。

3) アオキへの食痕

アオキには食痕があった。食痕があった場所は高尾山の北(中央高速近く)、高尾山の西側、南西側と薄く、広く見られた。食痕記録は「僅かにある」が13例、「いくつかある」が4例で、合計で全体の32.1%であった。ただし「たくさんある」はなかった。

図3 調査ルート(黄色の線)とアオキに対するシカの食痕の有無

青は食痕なし、赤は食痕あり。

 

図3b アオキに対するシカの食痕

 

 その他ハナイカダ、イタドリなどにも食痕が認められた(図4)。

 

図4a ハナイカダ(左.地点33)とイタドリ(右、地点39)の食痕

 

考察

 越冬期にササやアオキなど常緑植物へのシカの採食圧が強くなることを利用して、食痕の発見に努めた結果、ササには食痕が認められず、アオキは53地点中17箇所(37.1%)で観察された。ただし、その程度は弱かった。シカの直接的な痕跡としては足跡と糞が記録されたが、全体からすればごく少なかった。

 今回、シカの影響がほとんどない段階でデータが取れたことは非常に重要である。多くの事例では、影響が強くなってから調査が行われるため、それ以前の状況がわからない。しかし、今回はそのデータが取られたことから、今後、高尾山でシカの影響が強くなった場合に、その規模と速度を読み取れることができる。

 今回の記録からは現時点では高尾山一帯へのシカの影響は弱いと言えるが、シカが生息していることは確実である。特に高尾山頂から1.5kmほどの場所で糞が観察されたことは懸念される。現状ではシカによる植物への影響は目立たず、一般の人は気づかないレベルである。しかし、これまでの多くの事例で知られるように、影響が見られるようになると一気に強いものになり、対策は手遅れになりがちである。高尾山の森林の価値を考えれば、手遅れにならないように、すぐに対策に着手すべきである。

 同時に十分な体制を整えて現状把握の基礎調査も進める必要がある。今回の予備調査は高尾山一帯をよく知り、植物にも馴染みのあるメンバーによって行われ、貴重な記録が取れた。マニュアルにはほぼ適切であり、特に記録を取る地点を地図上で確認して撮影する方法は記録集計する上で有効であった。またメモを取るだけでなく、痕跡を全て撮影し、その場所を特定することも有効であった。

 この記録の仕方は調査の前に実習を行うことで確実性を確認した。今後は同じ方法で、さらに広範な人材の協力を得て詳細な記録を取ることを推奨する。シカの影響は刻々と変化し、現在の高尾山一帯では文字通り前線の変化の大きい段階にある。そのことを考えれば、こうした調査の重要性と緊急性は非常に大きいと言える。

 

謝辞

調査は以下のFITのメンバーの協力を得て行なった。

佐々木哲夫、箭内忠義、山口 茂、浜畑祐子、横井行男、平野裕也、小早川幸江、長谷川守、遠藤孝一、高氏 均、宮入芳雄、谷井ちか子、臼井治子、中川原昭久

 これらの皆様に御礼申し上げます。

 

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丹沢のタヌキの糞

2019-05-25 18:20:38 | 研究
2019年5月18日に丹沢の鍋割山に行きました。目的はシカの糞を採集してもらって分析したのですが、現地を見ていなかったので、シカの影響を自分の目で確認することです。険しくて休み休み登りましたが、標高1000メートルくらいのところでタヌキのタメ糞を見つけました。
 

タヌキのため糞

見ると、明らかにちょっと違うものがあります。シカの毛と思われるものが見えるものや、何かの骨が見えるものもあります。


色々な糞がある

 そうなると拾わないではいられません。常備しているポリ袋と割り箸を取り出して拾うことにしました。


糞を拾う

 5個を持ち帰って水洗したところ、確かにシカの毛が入ったものがあり、ネズミと思われる細かい毛がたくさん入ったものもありました。骨はどうやらカエルのもののようで、ネズミやヒミズなどとは違うものでした。一番頻度が高かったのは甲虫で一部にはオサムシとわかるものがありました。


丹沢のタヌキの糞からの検出物

果実や種子はほとんどなく、冬から春にかけての糞は動物中心のようでした。東京西部では冬でも果実が多く、早春の一時期は果実と哺乳類・鳥類が出ますが、春になればまた果実が多くなります。そう思うと、丹沢湖では、もしかしたらシカが低木を食べてしまってタヌキが食べる果実が乏しくなっているということもあるのかなと思いました。調べたのが5個ですからなんとも言えませんが、ちょっと興味をそそられました。
コメント (1)
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講演 モンゴル牧民の知恵に学ぶ 2019.5.4

2019-05-06 20:13:02 | 講演
2019年5月4日に公園でモンゴル祭りが行われ、そこにある図書館でモンゴルカレッジ2019が行われました。4つの話題が提供され、私は「モンゴル牧民の知恵に学ぶ」と題して講演をしました。

 私は2002年以来、毎年モンゴルを訪問しています。初めはモウコガゼルの季節移動を調べることからはじめ、タヒ(モウコノウマ)などを調べ、今は家畜の放牧のことを調べています。最近はアイラグ(馬乳酒)のことも調べています。そうした調査の中で、私たちの常識では気づかないことに気づくことがあり、それがモンゴル牧民の伝統に基づくものであることを知って「なるほど」と思うことがありました。そうしたことを3つお話しします。





 よく「モンゴルの草原は土地生産性が低い。もっと効率を上げるべきだ」と言われます。その一つとして、土地に定着して家畜に濃厚飼料などを与えたり、耕作地を作って施肥したりしたほうがいいという「アドバイス」です。私たちはモンゴルの伝統的な放牧である遊牧(季節ごとにゲルを移動させ、草原を広く薄く利用すること)の意味を知りたいと考え、実験をしました。ヒツジとヤギを伝統的な遊牧とゲルの近くに固定する放牧をしてもらい、それぞれ10頭の体重を毎月測定してもらいました。下の写真が固定放牧をしてもらったゲルです。



その結果が次のグラフです。





 ヒツジもヤギも初めのうちは両群で違いはありませんでしたが、秋から冬にかけて固定群では痩せが大きくなり、翌年の春、夏になっても移動群には追いつけませんでした。
 このことの意味は、一見非効率に見える遊牧は、草原を過度に利用することなく、かつ家畜を健康に育てることができるということです。一時的に「効率を上げ」ても、草原が荒廃したら持続的に長い間利用することはできなくなります。そのことがこの実験でわかりました。この内容は以下に公表しました。こちら



 次に調べたのは、「ブルガン県はアイラグ(馬乳酒)の名産地として有名ですが、それはなぜか」ということです。つまりブルガンのアイラグはなぜ美味しいかということです。ただ、これはなかなかむずかしいことで、ブルガンの各地からアイラグを持ってきてもらって品評会をしたのですが、「おいしい」というのは評価が難しく、大抵の人は「うちのアイラグが一番だ」というのです。それで、この答えは私たちのような自然科学者にはむずかしすぎると思われました。
 ただし、私たちができることとして、実際にアイラグを生み出すウマが何を食べているかを明らかにすることがあります。調べる前に文献を調べましたが、驚いたことに、牧畜の国モンゴルなのに、家畜の食べ物を定量的に調べた論文はありませんでした。
 これを調べるにはいくつかの方法がありますが、一番確かなのは糞分析です。新しい糞を拾って顕微鏡で調べると、表皮細胞の特徴から代表的な植物を量的に評価することができるのです。ブルガン県のモゴドというところで、モゴド谷とオルホン川の近くで、ウマ、ウシ、ヒツジ・ヤギの3種の糞組成を比較しました。



 こういう景観の場所です。


 上がモゴド谷で、南北に長い谷の中央に時々水が流れる貧弱な川があります。下がオルホン川沿いで、川の近くには沖積地があります。



地形の模式図は次の通りです。



 その結果は次のようになりました。



 はっきり分かるのはウマではどちらの場所でもスゲ(Carex)が多いということです。スゲは湿地に生えます。



 ウマは自由に動き回るので、好きなスゲを食べに湿地に行きます。



 これに対して、ウシの糞ではイネ科が多く、その主体はノゲガヤ(Stipa)で、斜面に生えています。地形図のSのところで、ゲルはここに設置されます。ウシは夕方、ゲルにいる子牛にミルクを与えるため戻ってくるので、あまり遠くに行きません。そのため、斜面のノゲガヤのある場所で過ごすことが多いようです。糞の組成はそのことを反映していると思われます。



 ヒツジ・ヤギは基本的にウシと似ていました。ウシ、ヒツジ、ヤギは皆ウシ科に属し、シカなどと同様、「反芻獣」と呼ばれます。4つの胃を持っており、第1胃と第2胃の中に微生物がいて発酵します。こなれていない植物は食道を逆流させて再び咀嚼し、また飲み込みます。これが反芻です。こうして通常は分解しにくいイネ科の葉を利用することができます。そのようにウシとヒツジ・ヤギは消化生理が共通なので糞組成が似ていることも納得できます。ヒツジ・ヤギもスゲを好みますが、牧童が誘導して丘などに連れて行くので、あまりスゲは食べません。牧童は草原を過度に利用しないようにしているのかもしれません。



 こうして家畜ごとの食べ物がわかりました。ウマがスゲをよく食べることはわかりましたが、だからブルガンのアイラグがおいしいかどうかはわかりません。今、ブルガン以外の場所のウマの食べ物を調べつつあります。

 第3に調べたのは、では家畜が草原を利用し、その利用が過度になったら当然、植物が減ります。植物量が少ないのは当然草原が荒廃していることですから、草原の維持という点で問題だと思われます。私たちはこのことを牧民に聞きましたが、その答えは「家畜はナリンウブス(長い草)を好む。ナリンウブスはよく伸びるから大丈夫だ」という意外なものでした。そこで、このことをブルガン・ソムで調べました。こういう景観です。



 ゲルの近くでは家畜の滞在が多いので植物は貧弱になり、ゲルから遠ざかると草が多くなり、マツムシソウやヤナギランなどの花が咲き乱れています。1m四方の調査区をたくさんとって植物を調べました。



 植物の種類も、量も、高さもゲルの近くは貧弱で、遠くほど豊かだということが示されました。その内訳をもう少し丁寧に調べてみました。



 双子葉草本はゲルの近くで少なくなりましたが、イネ科は違いがなく、スゲはむしろ多いという結果でした。そこで、一工夫をして実験をしました。スゲが生えているところに柵を作って柵の内外の比較をすることで、生産量と、家畜による「持ち去り量」を調べました。



 そうすると、ゲルの近くでは生産量はゲルの遠くと違いがなく、持ち去り量はむしろ多いということがわかりました。この成果は以下に公表しました。こちら

その秘密は成長点の位置の違いにあります。



 スゲはこういう形をしており、柵内では草丈が高いですが、柵外では家畜に食べられて低くなっています。



 双子葉植物は成長点が茎の先端にあって成長するに伴い成長点も高くなっていきますが、スゲでは地表近くの節に成長点があり、内側から新しい葉が次々と湧いて出てきます。




 これを切るとどちらも背が低くなりますが・・・・




 しばらくすると、双子葉植物は枯れていましますが、スゲは問題なく回復します。つまり一見した植物量(現存量という)は少なくても、生産したものは家畜のお腹の中に入っているのです。



 一見、貧弱に見える草原も、シロザなどの雑草の場合は荒廃しているということになりますが、スゲであれば決して荒廃はしておらず、次々に湧き出しており、家畜を養う力(牧養力)は大きいのです。それには水分が十分にあるという環境条件が必要ですが、家畜が糞をすることで肥料を供給していることも影響しているものと思われます。



 こうしたことを通じてわかったのは、土地生産性が低いとか、現存量が少ない草原は荒廃しているはずだという私たちの「常識」は湿潤地域のものであり、それらは乾燥草原には当てはまらないということです。モンゴル牧民はそのことを生態学的な知識によって理解しているのかどうかはわかりませんが、伝統として体得しているのだと思います。そう思えば、浅知恵で「アドバイス」するのは大きなお世話と言わざるを得ません。それどころか、私は自然と人間の関係を工業生産物のように効率を上げることだけで評価してきた私たちの価値観(この「私たち」というのはおそらく西洋的というのが正しい)を、モンゴル牧民の知恵に学ぶことによって見直すべきだと思います。学ぶべきは私たちです。













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