<2022年9月>
9月になると果実・種子がさらに多くなり、特にムクノキが非常に増えた(図9-1)。エノキも高頻度で検出されたが、量は減った。1例であるがカキノキの種子が検出された。その2つの種子はいずれも歯形が残っていた。ミズキの種子も検出された。昆虫は8月の19.4%から5.0%と大幅に減少した。
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図9-1. 2022年9月の検出物。
小林がカキノキの前に設置しているセンサーカメラに9月18日の夜にタヌキが現れた。このタヌキは後ろ足立ちになって背を伸ばしてカキの実を取ろうとした。何度か失敗した後、ついに枝を捉え、カキの実をくわえて一度地面に置いてからくわえ直してその場をさった(図9-2)。
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図9-2. カキの実(黄色い矢印)を狙って後ろ足立ちになり、一度地面に置いてからくわえ直してこの場をさった(2022.9.18 小林撮影)。
<2022年10月8日>
9月にも果実・種子が増えていたが、10月になるとさらに増えて果実が44.6%、種子が31.5%で合わせて76.1%に達した。内訳はムクノキが最も多く、カキノキがこれに次、エノキはさほど多くなかったが、出現頻度は高かった。1例だが哺乳類の毛がまとまって出た。種は特定できないが、タヌキの幼獣の可能性がある。昆虫は1.4%と非常に少なくなった。人工物は8月以降検出さえrておらず、タヌキの食物状況はよくなったと思われる。
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図10-1. 2022年10月の検出物。
<2022年11月4-6日>
11月も果実が豊富であることを反映してフン組成でも果実が31.0%、種子が35.7%を占めた。最も多かったのはムクノキでエノキがこれに次いだ。2例だけ果実が少ないサンプルがあった。一つはカエルの骨とザリガニが検出されたものであり、沼に行って採食したものと察せられる。もう一例はフンのほとんどがひも(紐)で占められていたもので、靴の縛り紐と思われた。ひもに2種類あり、いずれも5 cmよりも短い長さに分断されていた。
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図11-1. 2022年11月の検出物。
<2022年12月>
果実がさらに増え、ほとんどがムクノキとエノキのような状態になりました。
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調査地のムクノキの果実 22.11.29
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ムクノキの下に集まるタヌキ 22.12.4
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ムクノキの果実、種子がいっぱいのタヌキの糞 22.12.8
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2022年12月の検出物
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