広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

甲府駅周辺散策

2022-11-21 23:11:24 | 旅行記
JR東日本パスの旅。列車乗り継ぎの1時間20分で甲府駅周辺を探索。甲府市役所から富士山を眺めた続き。
市役所を出て、駅から来た道と反対、市役所の裏・東側へ。
「風林火山」は信玄公祭りののぼり旗
商店街や歓楽街の一帯で、「紅梅通り」とともに「コミュニティー道路」の表示もあった。歩行者優先を意図した、一方通行の狭い道。
秋田市の仲小路とよく似た状況で、仲小路も昭和の改修時にはコミュニティ道路と呼ばれていた。ここも仲小路同様、歩道と車道の段差も縁石もない(車止めは一部設置)ため、路上駐車を誘発し、安全とは言えないのではと、やはり思ってしまう。

上の写真向かい側の、ボコボコしたビルは「ココリ」。2010年にできた、マンション、県立宝石美術専門学校、商業施設からなる、複合再開発ビル。
商業施設は振るわず、出たり入ったりを経て、この時点では閉鎖状態。2023年3月からは、近くにある地元百貨店「岡島百貨店」が移転する予定とのこと。

ココリの東隣はアーケード商店街「オリオン・スクエア(2020年まではオリオン通り)」。
アーケードの通りと交わる
紅梅通りをストリートビューで見た時も、市役所から歩いて来た時も、気になるモノがあった。上の写真にも写っている。
謎の球体
金属の骨組みに、青い帯が巻かれただけで、何も書かれていないが、何か痕跡はある。オリオン・スクエア東隣の角地のビルのてっぺんに設置されている。
調べたところ、かつて「地球堂」という宝飾店が入っていた、「地球堂ビル」。球体は、ネオンサインが点灯(金属枠も青白く点灯)する、「シチズン」の広告塔だったとのこと。

ここで、オリオンスクエアへ入って北へ向かってしまったのだが、このまま東へ進めば、すぐに岡島百貨店(の裏口)があった。
オリオン・スクエア
地方都市のご多分に漏れず、シャッターが下りた店が少なくない。
アーケードでココリの反対側へ抜けて、駅方向へ。県道6号の東を並行する、県道31号を北へ。
山梨県庁はこちら面が正面のようだ。元々は甲府城の堀。
1930年竣工の山梨県庁別館。6号側には同じ造りの議会議事堂も
その斜め向かいが舞鶴城公園。道路は石垣に沿った上り坂になる。
振り返って
公園内を全部回る時間はないし、疲れそうなので、ちょっとだけ拝見。

甲府城時代の建物は現存せず、復元されたもの。天守台は残っているが、天守はそもそも存在したのかさえ見解が分かれるらしい。

県道へ戻って、そのまま線路方向へ進むと、トラス橋のオーバーパスに出てしまった。戻らないといけないかと思いきや、ヨドバシカメラの裏と線路の間に階段があって、駅正面へ出られた。
城跡は、線路向こうにもまたがっていて(というか線路によって分断され)、門が復元されるなどしている。


ヨドバシカメラは、新しそうで大きなヨドバシカメラだと思っていたが、違った。
「ヨドバシ甲府」という複合商業施設で、山梨交通系列の「山交百貨店」として1989年にできた建物。2019年の閉店後改装して、2021年にヨドバシ甲府としてオープン。ヨドバシカメラのほか、石井スポーツが入り、飲食店街の構想もある。

市内の路線バスは山梨交通独占。
一般に、地方都市で、公営でなく民間事業者が幅を利かせる街では、駅とは別の場所に、商業施設と一体化した大規模なバスターミナルが存在することが多い。弘前市とか山形市とか。秋田市は、小さな長崎屋バスターミナルがあるが、元々は市営バスがあったので駅前がメイン。
甲府市は、民間独占なのに、珍しく駅前がバスターミナル。駅前に山交百貨店があったこともあるのだろう。

国際興業グループなので、車両はほぼいすゞ製。その中で珍しいのが、
EVバス
2021年10月に2台導入された、中国の「アルファバス」製。

20年以上前に製造が終わった、大型バス・キュービックや中型バス・ジャーニーKも、何台も見かけた。北東北ではほとんど見なくなっており、山梨交通のほうが多い。
EVバスとキュービック
↑写真のキュービック・C702号車はLVでなく、短いLTで、1991年製、国際興業の中古とのこと。行き先表示が方向幕のままだが、車体はきれいでまだまだ走れそう。

駅とヨドバシの間に、山梨交通ビルという小さいビルがあった。かつて運行していた路面電車の駅の跡という石碑があって、その横に、
いすゞのバス?!
…をデザインした、自動販売機。
左のほうが幅が狭く見える気がするけど、たぶん左右同型
左が縦2灯の路線車だから、少し前のモデルのエルガまたはエルガミオ、右が貸切・高速車だからガーラ。側面もデザインされ、ヘッドライトやワイパーの配置も、忠実に描かれる。
2021年6月のストリートビューでは設置されていない。だったら、エルガ/エルガミオは、とっくに1灯×2のツリ目ヘッドライトにモデルチェンジされている時期の設置。台数がまだ少ないから、あえて旧モデルを描いたのだろうか。
タイヤは実際より前寄り

1時間強でどれだけ回れるかと思ったが、テキパキ動けたようで、駅まで戻っても、まだ1時間経っていない。
駅ビル「セレオ甲府」をのぞいてみようと、フロアガイドを見ると、
「富士山が見えます!」
↑ 下にうっすら見えるロゴは、セレオになる前・2015年3月までの旧称「ECLAN」=エクランらしい。
屋上を開放しているという。ただし、天候により閉鎖することもあり、16時で終わってしまうそうなので、市役所のほうが時間は長い。

駅ビルの屋上に出られるなんて、珍しい。6階の上の屋上へ。
もちろん高い柵が設置
多少ベンチが置かれるものの、あとは何にもない、典型的なビルの屋上。南側だけで、北側は塔屋なのか出っ張った建物があって展望できない。
富士山は…頭を雲ならぬ、
ヨドバシの上に出し
屋上は東西に長いので、エレベーターと反対・西側へ行けば、位置関係が変わって、ヨドバシの横に見える。

甲府からは、富士山の頭しか見えないのは事実ではあるが、それでも見えるのは限られた土地の特権であり、誇りだろう。市役所や屋上を開放してくれたのは、きっと、そういう思いによるもの。
駅前も見下ろせる
甲府市全体としては分からないが、市街地に限れば、駅・役所・商店街・公園がコンパクトにまとまって、それによる活気がある街だと感じた。
定番だけど、いつかまたじっくりと訪れたい。

発車まで30分を切ったので、余裕を持ってそろそろ入場。続く

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4 コメント

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Unknown (おっぽ)
2022-11-22 15:51:11
甲府市は「人口の割に街が発展している」という意味で、立川市を彷彿とさせる。
東京周辺の地方都市(水戸市とか高崎市)などは、だいたいこんな感じ。
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20万都市 (taic02)
2022-11-23 17:54:22
甲府市の人口は20万人に満たないのですね。
東海道本線沿線は、同じような規模の街が延々と続く印象ですが、甲府は周辺自治体と比べれば人口が飛び抜けて多い存在でしょうから、集中して発展したのでしょうか。
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昔の大館感 (FMEN)
2022-11-26 19:56:06
バスが秋北に近いのと、市街地の雰囲気が大館に近いような。
あとは盛岡もこんなんだったはずです。
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国際興業カラー (taic02)
2022-11-26 22:42:44
秋北バス、岩手県交通、十和田観光電鉄と、ぱっと見区別困難。
大館は、中心駅と市街地・市役所が離れているという立地面では、甲府と逆ですけれどね。
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