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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

車両センターへのバス・二ツ屋福島線

2011-11-08 23:55:37 | 秋田の地理
秋田市の楢山・牛島辺り、金照寺山と一つ森公園の間にある、JR東日本の車両基地が「秋田車両センター(旧称・南秋田運転所)」。秋田新幹線「こまち」用の車両も所属している。
例年、秋に一般公開が行われ、昨年初めて訪れた
だけど、今年はやる気配がないと思っていたら、新幹線の新型車両「E6系」の車両見学会を11月12・13日に開催するとのこと。両日先着1000名(受付開始は12日が10時30分、13日が9時30分)。
JR東日本秋田支社のサイトには10月21日付で告知がアップされ、新聞では今日付けの紙面に(広告でなく)記事が載った。
車両センターの公開は行わないで、代わりに見学会をするようだ。

E6系が一般に公開されるのは、今回が初めてで、車内の見学もできる。
秋田のほかに、大宮駅でも開催(ただしこちらは事前申込みが必要)される。

僕は行くつもりはない。
並んで待つのはイヤだし、どうせ営業運転が始まれば乗れるのだから。


今回取り上げたいのは、車両センターへのアクセス。
「駐車場がないので、公共交通機関(あるいはバス)で訪れるように」と告知されている。
しかし、どの路線に乗って、どこで降りればいいのかは(JRの公式サイトにも)出ていない。
そして、仮に路線やバス停が分かったとしても、中央交通のホームページで得られる情報が不完全なのだ。(その理由については後述)

そこで、バスで車両センターを訪れる方の役に立つかもと思い、知る限りの情報をまとめてみます。
【追記】2015年の公開では、秋田駅東口発着の無料シャトルバスが運行されました。2016年以降も運行される可能性があるので、公式情報で確認してください。
※誤りがあるかもしれませんので、利用に当たっては自己責任でお願いします。時刻等は念のため、各自でご確認ください。
車両センター周辺のバス路線網
●歩いてもいいのなら
まず、本数の少ないバスを待つのが面倒だ、多少歩いてもいいという方には、昨年、僕が実行した、「牛島東五丁目」バス停で下車して1.2キロほど歩くのがいいかもしれない。
牛島東五丁目は、秋田駅西口発牛島経由の大部分の路線、すなわち大住、御野場(卸センター入口経由は除く)、仁井田方面の路線が通るので、5~20分に1本は運行されている。【12日追記】運賃は、秋田駅~二丁目橋から250円、北都銀行前から190円、有楽町~楢山広小路(かな?)から180円、以降のバス停から160円。
東五丁目で降りてバス停前の交差点を東へ曲がり、とんがり屋根のスーパー「マルダイ」、秋田市南部公民館、市立牛島小学校前を経て突き当りの信号機を右折。すると前に「荒巻跨線橋」が見えてくる。その手前を左前方(きりたんぽ工場がある)へ進めば、車両センターの正門。
道にアップダウンはなく歩きやすい。極度の方向音痴の方や悪天候でなければ、大丈夫だと思う。一部、歩道がなかったり狭い部分、見通しが悪い場所もあるので、ご注意を。

また、運悪く、数少ない国道13号線を通る「卸センター入口・南高校経由御野場団地行き(系統番号540)」に乗ってしまっても、「牛島市営住宅前」で降りれば、すぐそばが牛島東五丁目。【12日追記】運賃は秋田駅~二丁目橋から250円。
それから、JR羽越本線の「羽後牛島」駅で下車しても、500メートルほどで牛島東五丁目へたどり着く(道は分かりづらい)。


さらに、秋田駅東口発の「広面御所野線」(日赤病院経由)で、病院の手前「荒巻入口」辺りのバス停で降りて、1.5キロくらい歩いても、車両センターへ来られるはずだが、アップダウンがあって歩道が狭い跨線橋を通らないといけないので、あまりおすすめできない。

●降りるバス停は?
【2015年10月26日追記】この項のバスは、2015年10月から土日は全便運休となり、センター公開へのアクセスとしては使えなくなりました。

やっぱり近くまでバスで行きたいという方はこちら。
降車バス停は、「牛島東七丁目」。荒巻跨線橋のすぐ手前にあるので、センター正門までは徒歩1分とかからない。
で、秋田中央交通のサイトで、牛島東七丁目までの時刻を調べると、「牛島経由日赤病院線(560または561)」しか結果に表示さない。土日は1日4本しか運行されておらず、今回の受付開始に適当なダイヤはない。【12日追記】運賃は、秋田駅~二丁目橋から300円。
しかし、実は「二ツ屋福島線(570)」(僕は「福島二ツ屋線」と言ってしまう。市営バスではそういう名じゃなかったっけ?)という路線も、牛島東七丁目を通る。本数は土日は5本に減らされてしまったが、秋田駅発8時40分→牛島東七丁目8時59分(たぶん)というダイヤがある。これは使えるかもしれない。
ただし、下記の通り運行形態が特殊なため、行きで降りたバス停と帰りに乗るバス停が同じバス停なので、乗り間違えに注意を。
 (再掲)二ツ屋福島線の行き先表示
行き先表示や検索システムのバス停リストでは、東七丁目より手前の「二ツ屋中丁」があたかも終点のようになっているが、実際には、その先まで運行する。【12日追記】運賃は不明。
【2012年4月1日追記】行き先表示が更新され「福島下丁」行きと表示されるようになった。


それにしても、JR東日本秋田支社の「公共交通機関でおいでください」は無責任。果たしてバスダイヤの現状を理解して言っているのだろうか。降車バス停とバスダイヤ程度は親切に教えてほしい。
盛岡支社の「青森車両センター祭り」では、新青森駅から無料のアクセスバスを運行するんですってよ!(http://www.jr-morioka.com/news/detail/570.html)
そして、中央交通も、正確で分かりやすい情報提供に努めるべきだ。

※入場はしませんでしたが、ちらりと見学会を“見学に”行きました


●二ツ屋福島線のしくみ
以下、バス路線についての考察ですので、車両センター公開とは関係ありません。
では、なぜ、サイトの時刻検索に二ツ屋福島線が反映されないのか。
まあ、中央交通らしく相変わらずといえばそれまでなのだが、この路線の運行形態が起因していると考えられる。

環状線は別として、普通のバス路線は、起点を出たバスが終点に着いたら(往路)、そこから折り返して起点へ戻る(復路)もの。つまり往路の終点=復路の起点。
しかし、二ツ屋福島線は、往路の終点と復路の起点が一致しない。しかも、往路の末端と復路の最初が重複していて、明確な折り返し点がない(というか折り返さない?)運行形態を取っている。
これは、牛島東五丁目バス停から二ツ屋上丁・中丁・福島下丁・東七丁目・牛島小学校前・南部公民館前を経て再び東五丁目へ戻る約2.6キロにおいて、部分的な一方向の環状運行をしているため。

往路は、秋田駅→牛島東五丁目→二ツ屋中丁→南部公民館前
復路は、二ツ屋中丁→南部公民館前→牛島東五丁目→秋田駅

のようだ。環状区間の一部、二ツ屋中丁から南部公民館前まで1.8キロほどで、往路と復路が重複していることになる。
往路の車内放送では「南部公民館前行きです」とアナウンスされること、冊子の時刻表では復路の始発点として「二ツ屋中丁」の時刻が掲載されていること、二ツ屋中丁から先の各バス停には秋田駅行きの時刻が掲示されていることから、そう判断できる。
ただし上記の通り、10月から新しくなった行き先表示は「二ツ屋中丁」だし、検索サイトの挙動とも矛盾している。
※「二ツ屋上丁」からは秋田駅行きに乗れないじゃないかと思われるかもしれないが、同バス停は大住・仁井田方面からの路線も通っており、道路の向かい側のバス停から、それらの秋田駅行きを利用できる。

中央交通のバスでは、折り返し時に整理券番号がリセットされて、復路の始発では「1」に戻るのが原則だが、二ツ屋福島線では、往路からの番号が引き続いて使われる。
しかし、車内の運賃表示器は、南部公民館前を過ぎた時点で、往路分の番号(1番から5番?)の運賃額が消えて空白になるという、ちょっと珍しい表示になる。したがって、環状線のように全区間通しで乗車することはできないことになる。

行き先表示は、二ツ屋中丁の時点で復路の「秋田駅西口」に変えるのだと考えられる。
それから、時間帯によっては、往路のみまたは復路のみのダイヤもあるようだが、その場合はおそらく南部公民館までまたは二ツ屋中丁から運行するのだろう。


同様の運行形態を取る路線としては、同じく秋田市の「泉ハイタウン線(泉秋操線)」や弘南バスの弘前市の「茂森線(四中校方面)」がある。
泉ハイタウン線では、時刻表検索はおおむね正しく表示されるようだ。整理券や運賃表示は二ツ屋福島線と同じ方式。環状になる部分は1キロにも満たない小規模なもの。
弘南バス茂森線は、整理券はやはり通しだが、運賃表示は消えないようだ。弘前駅前から弘前駅前までといった乗り方も、運賃制度上は可能ということか。
※茂森線についてはこちら


二ツ屋福島線は、市営バス当時の1990年初め頃までは、単純に「福島下丁」で折り返す運行形態だった。しかし、1993年4月から現在の形になり、それが中央交通へ移管された。
おそらく、道路の整備により通行が可能になったことや牛島東七丁目・牛島小学校周辺での乗車機会を増やす目的だったのだろう。
 (再掲)以前のLED表示
旧市営バスや系統番号表示前の中央交通の行先表示が、「福島下丁」だったのは、1993年以前のものをそのまま使っていたためだと思われる。

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2 コメント

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表示が難しい (mugishochu)
2011-11-09 23:11:31
この路線のような場合、確かに始発とか終点とかの表示が難しいですね。
要するに最後が環状ルートになっているから紛らわしいので、いっそのこと終点をもっと先まで伸ばしてはどうでしょうか?
(素人考えで勝手なことを言ってますが)
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分かりにくい (taic02)
2011-11-09 23:51:27
かえって環状にしなければいいとは、僕も思います。でも、適当な折り返し場所がなさそうですし。
「二ツ屋線」って元は南高の方へ行く路線がメインだったはずで、いつの間にか福島方面行きが増えて、環状運行された経緯があるのですが、実際のところ、この運行形態の恩恵を受けている乗客ってあまりいないのではないかと思ったり…

他の記事でも何度か言っていますが、根本的に路線網を見直す必要があるのかもしれません。
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