広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

弘前の“菊もみ”

2021-09-26 23:37:33 | 津軽のいろいろ
陸奥新報のサイトで、ニュースの見出しを眺めていたら…

9月25日付

「菊もみ」11月開催に意欲/弘前市長
※陸奥新報以外の新聞社も含めて、紙面の見出しより、サイトの見出しのほうが文字数が少ないため、紙面とは異なる見出しでアップされることは多いようだ。本件の紙面がどうなのかは不明。

「菊もみ」って何?
初めて聞いた。

ひらがなの「もみ」が想像できない。
「菊籾」? 「菊揉み」? それとも???

クリックして、中身(紙面のリード文程度だが)を見たら解決。

恒例の弘前公園で開かれる「弘前城菊と紅葉まつり」のことか!
正式には漢字表記の「紅葉」なのを、「もみ」としているから、頭が回らなかった。
このイベントを「菊もみ」と略するのが、弘前では一般的なんだろうか?

ネットで検索。
まず、最初に頭に浮かんだ2つの漢字表記。「菊籾」という言葉はなさそうだが、「菊揉み」は存在した。2つあって1つは、そば打ちや陶芸の土練りの時、生地や粘土に菊の花びらのような模様が浮かぶようにやる方法のことらしい。「菊練り」とも。もう1つは、織物の地の模様の名でもあるそうだ。

「弘前」と組み合わせて検索すると、弘前城菊と紅葉まつりを「菊もみ」もしくは「きくもみ」と略した使用例がそこそこあった。「キクモミ」はほぼなし。
古くは、2011年のブログに「菊もみ」、2013年のツイッターに「きくもみ」を確認。

2017年には、じゃらんサイト内のスマイルホテル弘前のブログに「もうすぐ開催!きくもみ!!」。
2018年には農業活性化アイドル りんご娘のオフィシャルブログに「きくもみ!!」。

弘前城菊と紅葉まつりの、実質的な主催者であるはずの公益社団法人 弘前観光コンベンション協会のホームページにも、「菊もみ」と「菊モミ」が複数。
「管理者」「管理者用」がページタイトルに付いているので、一般公開を前提としたものでないページが、見えてしまっているようだ。中身は「菊もみポスター」とかで、別段見られてまずいものではなさそう。
「管理者:菊もみチラシ」チラシは2018年版

弘前市の公式サイトには、日本語での略称はなさそうだが、HTMLやPDFのファイル名が「kikumomi」なのが3つアップされていた。古いものでは2014年。


てっきり、陸奥新報が勝手に「菊もみ」と略したのかと思ったが、そうではないかもしれない。

コンベンション協会や弘前市役所内部で、だいぶ以前から「菊もみ」が使われた。それが外部に広まって、一般市民など民間では「きくもみ」表記も使われ出し、今回陸奥新報も使用した。といった流れだろうか。
今回の陸奥新報の場合、文字数が同じなのだから、正式表記に従って「菊紅葉」と略したほうが、見出しとして伝わりやすいはず。しかし、市の“公式な略称”である「菊もみ」にこだわったのか。
検索結果数からすれば、弘前市民の誰もが知っていて使うようなレベルには達していないと思われる。「菊もみ」の弘前市民認知度が気になる。


前から思っていたが、「弘前城菊と紅葉まつり」は長ったらしいし、正しく覚えていない人が多いと思う。「紅葉」を「こうよう」と読まれることもあり得る。
区切りも分かりづらく、以前、どこかのテレビ局のアナウンサーが「ひろさきじょうぎく」と一気に呼んでしまいかけたこともあった。
2001年までは「弘前城もみじと菊人形」という名前だったそうで、(なんか尻切れだけど)そのほうがまだマシだった気もしなくない。
あと、弘前公園にはモミジ・カエデ類もある(1000本あるらしい)が、やはり桜。桜の紅葉も目に入り、見事なのに、「もみじ」で片付けるのは、もったいなくも感じる。
「弘前(城)菊まつり」「弘前(城)秋まつり」とかに変えては…ダメなんでしょうね。


一緒くたにして申し訳ないが、今年春、「新型コロナウイルス感染症まん延防止等重点措置」が始めた出された当初、政治家、行政、マスコミとも「まん防(まんぼう)」と略すことが多く、緊張感がないとか指摘が出て、わりと早期にそうは略されなくなった。そんなことも連想してしまった。

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