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秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

津軽二股へ

2013-04-16 23:14:42 | 津軽のいろいろ
青森県津軽半島の蟹田に到着した続き。
目的地は道の駅と鉄道の2つの駅が同じ場所にあり、さらにもう1つ新幹線の駅ができようとしている場所(だから何て表記すればいいか迷う)。しかもその2つの駅は管理する鉄道会社が異なる。海峡線のJR北海道「津軽今別」駅と津軽線のJR東日本「津軽二股」駅。※「今別」駅も存在するがそれは津軽線の別の駅。

津軽今別駅には1日上下各2本の列車しか停まらないし、蟹田での青森方面の普通列車との接続も良くない。それに今回使った「東北ローカル線パス」のエリア外なので別に運賃を支払わないといけない。
そのため、三厩(みんまや)へ向かう津軽線に乗って、途中の津軽二股駅へ向かうことにした。


蟹田から津軽二股・三厩方面も列車本数は多くなく、1日5本。
長時間滞在するような場所でもないので、青森市から行ってすぐ戻ることになるが、それが可能なダイヤとなると、1日2パターンしかない。いずれも現地滞在1時間と往復の乗車時間を合わせて、約4時間コース。

再び蟹田駅の改札を通り、三厩行きの列車に乗る。
青森から乗ってきて2番線に着いた701系電車は、7分の折り返しで青森に戻っていった後だった。
さらに北へ向かう列車
3番線に停まっていたのは、白地に赤いラインの盛岡支社塗装の気動車(ディーゼルカー)。八戸運輸区所属の「キハ40 558」の1両編成(いわゆる「単行」)。ワンマン運転ではなく、車掌が乗務(津軽線ではワンマンを実施しておらず、車両にも設備がなかった)。
個人的にはキハ40系は、その性能や設計から「国鉄末期の負の遺産」というイメージが強くて好きになれないけれど、ローカルムードは高まる。
男鹿線や五能線を走る秋田支社のキハ40系は冷房設置・扇風機撤去やエンジンの換装が行われているが、この車は冷房なしでエンジンもオリジナルかもしれない。車内は4人掛けボックスシート主体の本来の配置で、荷棚もオリジナルの網の荷棚(=本来の“網棚”。秋田のは別の網に換えられているのもある)。
座席の布地は、盛岡支社の車両でよく見る、鮮やかな紫色に換えられている。
1列だけ窓が狭くて2人掛けの座席がある
【28日追記】JR東日本では節電対策の一貫として、なぜか気動車の車内の照明も間引いている。
電車の701系では間引く蛍光灯そのものを取り外しているが、秋田支社のキハ40系では、蛍光灯を取り付けたまま消灯していて、国鉄型車両だけにそういう機能がある(夜行運用に備えて「滅灯スイッチ」でもあるのか?)ようだが、盛岡支社所属の津軽線のキハ40では蛍光灯を取り外していた。

車内では、荷棚にハシゴ(をたたんで入れた袋)が置かれ、「津波警報が発令された場合のお願い」という大きな掲示があった。八戸線も走る車両なので、その津波対策。

お客は1ボックスに1人程度。青森からの電車から乗り継いだ人が多そう。地元の人もいるが、青春18きっぷや北海道&東日本パスの利用期間中の週末だけに、津軽半島の先っぽを目指すであろう旅行客もわりといる。
蟹田駅を発車した列車は、意外にも西に進路を取り、海から離れていく。人家はまばらで、道路を走る車はとても少ない。
次の「中小国(なかおぐに)」駅で旅客制度上は海峡線と分岐するが、実際にはその先の新中小国信号場で、海峡線が右へ分かれていく。以降の海峡線は、複線の高規格の線路で青函トンネルをくぐって北海道へ向かう。
星印が目指す場所 
津軽線のほうは、いよいよ非電化の末端区間に入っていく。すぐに「大平(おおだい)」駅。いちおう、十三湖にいちばん近い駅になるみたいだけど、歩いて行かれる距離ではなく、駅にはバスもタクシーもいない。【19日訂正】十三湖にいちばん近い駅は、津軽鉄道の津軽中里駅でした。津軽中里からは、乗り換えが必要なもののバスの便があるとのこと(五所川原駅からは直通バスあり)。

大平駅付近からは、分かれた海峡線が高架で山(大平トンネル)に向かうのが見えるが、そこで大きな工事が行われていた。
手前の高架は海峡線。奥が工事現場

新たな高架や橋を造っている
北海道新幹線は、青函トンネル部分は既存の海峡線を使って(在来線と共用で)新幹線が走るが、新青森から海峡線につながる部分までは新たに建設される(青森から蟹田へ向かう時に遠くに高架が見えた)。その両者の接続地点が、ここになるそうだ。

大平の次の駅は、もう津軽二股なのだけど、所要時間は13分もかかる。途中で信号待ちなどがあるわけでもない。距離にして11.6キロを走り続けるのだ。
北海道の大地を駆け抜ける路線や、県境の山間部などならともかく、海が近い津軽半島の路線に、こんなに駅間距離が長い区間があったとは驚いた。
※秋田・岩手県境の田沢湖線の田沢湖-赤渕は18.1キロで、北海道以外の在来線でいちばん駅間距離が長いそうだが、途中に信号場が2つある。
窓の外は雪が残る山あい
線路はカーブが多く、山の中へ分け入っていく感じ。木々はまだ雪に埋もれている。せせらぎや木の周りの雪が消えて、やっと春の兆しが見えてきた状態。ここが海に近い津軽半島ということを忘れてしまう。予想していたのとは違う“最果て感”。
トンネル(品川トンネル)を過ぎて開けた所に出て、右から海峡線が寄り添ってくる。海峡線は、この区間をまっすぐなトンネルで抜けている。(青函トンネルに入る前に短いトンネルが連続していてフェイントをかけられるが、その最初のほうに当たる。)
ついに津軽二股到着
乗る人はおらず、降りたのは僕のほかにもう1人。やはり旅行客というか駅目当ての人のようだ。
津軽線共通デザインの駅名標。両隣の駅が「大平(おおだい)」と「大川平(おおかわだい)」で似ている

ここで、駅などの位置関係を整理。
縮尺や線形は不正確です
山と山に挟まれた平地に位置し、西から県道14号線、今別川、そして道の駅と線路や駅。
南(上の略図で下)から見た、道の駅と線路
道の駅と単線の津軽線・津軽二股駅はくっついている。そこから一段高い所を複線で海峡線が走っていて、そこに津軽今別駅がある。北側では、新幹線関連と思われる工事が行われていた。

ネットで写真は見ていたし、自分でも真っ暗な時に来ているわけだが、はっきり言って何にもないし誰もいない。県道沿いに家が少々見え、たまに工事関係者が通るだけ。
川越しに県道を見る
駅付近からは、山(丘)に隠れて見えないが、南=駅から見て左側にまとまった集落があり、そこが「大川平二股」というようだ。

路面の雪はないが、それ以外は固くなった雪が30センチほど残っている。
秋田よりも北でまだ3月末だから、寒いのは当然のこととそれなりの装備で来たけれど、それでも寒い。マフラーがほしくなった。

4年前、荒れた天気の中で約4時間停車して不安なひとときを過ごした、津軽今別駅へ。
津軽今別駅へは、道の駅側から津軽二股駅南側の踏切(遮断機なし)を渡って、屋根付きの階段を上って行くしか、ルートがないはず。
津軽線を越えて階段の上が津軽今別駅

上の写真から右を向いたアングル
県道と津軽線側を向いた「津軽今別駅」という表示板はあるが、それ以外には案内板は見当たらない。

階段を上ってから津軽今別駅のホームまではやや距離があって、通路がある。
その通路付近では、工事の準備なのか除雪作業が行われていた。邪魔をして手を止めさせては申し訳ないし、通過列車が来るかもしれないから、階段の出口付近だけで引き返した。
奥がホーム

上下線ともログハウス風の待合室がある
向かい側の上り線側へは、遮断機付きの踏切を渡るようだ。
線路の東側が海なわけだが、間にはそれなりの高さの山がある。4年前は、それを越えて、停まっている列車がふわふわと揺れるほどの強い風が吹いていたのか。
階段を下へ戻る
そうそう。4年前は4時間待って代行バスが到着し、この階段を下りて道の駅前に来ていたバスに乗り込んだんだ。
津軽二股駅ホームと道の駅。4年前はこの前にバスが来ていたはず
道の駅は「道の駅いまべつ・半島ぷらざアスクル」という。文房具などが翌日に配達されるアスクルとは関係ない。

中途半端で恐縮ですが、長く・画像が多くなってしまったので、続きは後日別記事にて

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2 コメント

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キハ40 (FMEN)
2013-04-17 00:06:28
秋田支社のキハ40はエンジン乗せ換えていたんですか?これは意外
なかなか廃車来ないと思っていたら…
新幹線200系よりも歴史が長いので。
エンジン乗せ換え、これバスにも適応すれば昔の市営車や中央車もまだまだ長生きできた車あったかもしれなかったですね。
特に重厚な大型車とかは。
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掃き溜め (taic02)
2013-04-18 00:00:42
北東北は「東日本のキハ40の掃き溜め」とか言われるようですが…
海沿いの平坦な路線では、まだしばらく使われるのでしょう。

高速で走る新幹線や融雪剤にさらされるバスよりも、在来線の普通列車は長持ちするとはいえ、キハ40はしぶといです。
オリジナルは220馬力で、350馬力程度のものに換装されているようです。昔よりは発車が力強くなっているのが分かり、冷房も使えるわけですが、さすがに大幅なスピードアップは無理なようです。
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