広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

東海林太郎諸越サブレ

2009-06-11 20:19:51 | 各地お土産・食べ物
旅行記は中断して、秋田のお菓子のお話です。

秋田市大町のイーホテルショッピングモール(旧ファッションアベニューAD)地下の大町こみち(旧スーパーランドヤマト)では、ニューシティのヤマト時代から複数の地元お菓子屋さんの製品をバラ売りしている。
その1つが近くの旭北栄町(通町から新国道へ抜ける鉄砲町の通り)の「ぜんげつ堂」。小さな町のお菓子屋さんで、ケーキやタルトなど洋菓子メインのお店だと思ったら、明治14年創業で和・洋菓子とも扱っていた。秋田蕗のエキスを入れた「蕗ようかん」、秋田産の米や乳製品が原料で竿燈まつりの提灯をかたどったサブレなども作っている。
僕が買ってきたのではないが、こういう商品があるそうだ
新製品か? と思ってネットで調べると、少なくとも1年前には発売されていたようだ。
何も表示のないシンプルな包装だが、中身はインパクト大。誰かの顔だが、秋田の方と年配の方はご存じだと思う。

秋田生まれで直立不動で歌う歌手、東海林太郎(1898-1972)だ。
生家が千秋矢留町(千秋トンネルの保戸野側、明徳小学校裏手の下)で、千秋公園入り口の県民会館の裏に歌声の流れる銅像のある小公園(なんであの場所にあるんだろう?)もあるし、旭川沿いの榮太楼というお菓子屋(東京の榮太樓總本鋪とは別だが、昔お菓子の型を分けてもらったからだと聞いた。うろ覚えですが)の2階には資料を集めた「東海林太郎音楽館」があるなど、秋田市中心部に縁のある人物。

開封
なかなか似てるんじゃないでしょうか?
眼鏡と耳がもっと大きくて、髪の量も多いとさらに似ると思うけれど。
お菓子はフラッシュをたいていないのに、反射してテカテカ。ちょっと湿っているようで、普通のサブレと何か違う。
実はただのサブレではない。表示を見ると、

品名は「東海林太郎(もろこしサブレ)」、原材料には小麦粉よりも小豆が多く使用(先に記載)されている。

秋田銘菓の「諸越(もろこし)」というのがある。落雁(らくがん)という米などの粉を型に入れて固めた干菓子があるが、代わりに小豆の粉を使った(さらに通常は焼いた)もの。ぜんげつ堂はじめ複数の店が作っている。
そのもろこしをイメージしたサブレなのだろう。米粉サブレはわりと見るが、小豆は珍しい。
厚手でおいしそうだけど、このデザインは食べるのを躊躇してしまうなー
食べるとさくっとしてバターの味がするが、たしかにもろこしと同じ味も少しする。もろこしは口中の水分を吸収する上甘くて、お茶がないと食べにくいが、こちらは食感や甘さは通常のサブレと同程度。悪くない。
上手く小豆をサブレ化したとは思うが、もろこしを知らない人には、小豆の味を感じても、それが何の味か分からないだろう。もう少しバターを弱くするとか小豆を強くすることはできないのかな? 難しいのかもしれないけど。
さらにバラ売りだからかもしれないが、包装がシンプルすぎる。若い人は「東海林太郎」自体を知らないだろうし。

音楽館と同じ建物に入る榮太楼さんは釣りキチ三平の映画に便乗した商品なんかを出しているが、ぜんげつ堂さんは東海林太郎とはなかなか渋い所に目を付けましたな!

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8 コメント

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これ今日見たよ! (あどれ)
2009-06-11 21:45:54
私ねー、今日ヤマトに行ったのー!
「そのまんま冷やし」を買いに!!
その時、ちらっとお菓子コーナーも見て来たんだけど、このクッキーありました!以前ニューシティの地下にあった時から、このクッキーの存在には気がついてたけど。。。
でも買わなかった・・・もろこしが入ってるとは知らなかったわ。秋田の素材にこだわってるのに、目立たなくて悲しいね。。。もうちょっと上手に宣伝すれば、秋田銘菓に仲間入りできるのに??

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タイムリー! (taic02)
2009-06-11 22:07:48
よく見てますね~ 僕はヤマトに「ぜんげつ堂製品があるな」ってしか見てなくて、サブレの存在自体、今日初めて知りました。
顔はインパクトあるけど、もろこしだとは裏面のカッコ書きを見ないと分からないから、パッケージとネーミングをもう一工夫ですね。
東海林太郎さん自体、もっとPRが必要かもしれません。秋田の偉人として。
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この方は (沖波路)
2009-06-12 01:21:23
東海林太郎氏は秋田の方でしたか。直立不動の歌い方をなさる東海林氏は秋田のご出身だったのですね。

そう言えば、秋田の有名人て他にどんな方がいらっしゃるのですか?
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もろこしは・・・ (mugi-shochu)
2009-06-12 19:15:18
もろこしのサブレ???
と瞬間的に思ってしまいました。
でも、記事を読むと思いの外食べやすそうなので安心しました。
学生の頃、コンパで東海林太郎の物まねをやりそれなりにウケてました
このサブレは、ちょっと顔がふっくらした東海林太郎ですね(笑)
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沖波路さん (taic02)
2009-06-12 20:03:41
「東海林」を「しょうじ」と読む姓は山形と秋田にしかないそうです。

秋田県出身で最近有名なのは(順不同・敬称略)藤あや子、柳葉敏郎、小倉智昭、加藤夏希、モデルの佐々木希、内館牧子あたりでしょうか。
当ブログ守備範囲内の秋田市内では、浅利香津代、桜田淳子、水泳の長崎宏子、NHK気象情報の高田斉、フリーアナウンサーの伊藤綾子を挙げておきましょう。

僕は長崎県出身といえばさだまさし、原田知世です。佐世保では平浩二・たいらいさお兄弟。いさおさんはおかあさんといっしょのお兄さんだったのが記憶にあるようなないような…。今は佐世保バーガーの歌を歌われているそうですね。
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mugi-shochuさん (taic02)
2009-06-12 20:17:53
結構バターの香りが強く、普通のサブレだと思った家族もおりました。
ハハハ。その物まね見てみたかった! っぜんげつ堂さん同様、シブい所に目を付けますね。
とはいっても、僕が生まれる前に亡くなっているので、ご本人の細かい仕草などはよく知らないんです…
お声は千秋公園下の銅像でよく聞きますが。
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おどろきの連続 (沖波路)
2009-06-12 22:37:22
お答えいただいてありがとうございます。それにしても、高田さんや加藤夏希も秋田でしたか。

長崎は、多いのか少ないのかわかりませんが、しかし、たいらいさおさんは、私の守備範囲外だったので、あまり知りませんでした。そういえば、市内のホールでコンサートされていたのを思い出しました。あと、佐世保市出身は前川清を忘れてはいけませんね。

失礼しました。
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へぇ~ (taic02)
2009-06-12 23:31:15
前川さんも佐世保ですか! 知らなかった!
チャゲアス、氷川、大川、水前寺、八代、森、の皆さんなど、九州は歌手が多いイメージがあります。芸名を出身地名にしたり郷土愛が強いのでしょうか。
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