広く浅く

秋田市を中心に青森県津軽・動植物・旅行記などをご紹介します。

脳研裏の桜

2011-04-21 20:05:16 | 秋田の地理
先日の記事の秋田駅西口の北側の「秋田駅西北(にしきた)地区土地区画整理事業」の続きです。
前回の図をより実際に近くしてみました(縮尺や線形は完全に忠実なわけではありません)
前回は広小路側から北に進み、拡幅された道路(上の図の赤い線)の南端までご紹介した。
これから先は既に区画整理がだいぶ進んでおり、様変わりしているし、今後さらに変化することだろう。

(以下、一部前回と重複します。)
区画整理エリアは、県立脳血管研究センター(脳研)などの裏側と線路の間にあたるが、脳研の裏は崖というか土手というか斜面になっている(国土地理院の地形図では崖の記号ではなく、単に等高線が引かれている。上の図では緑の線で示しています)。
以前はそのエリア中央寄りを、手形方面から広小路への南進の一方通行の狭い道が通っていたが、区画整理により周辺の建物とともに廃止された。
その代わりに、脳研裏のすぐ真下に、歩道付き対面通行の市道「千秋久保田町」が造られ、現段階では一方通行ながら200メートルほどに渡って供用されている。
※前回の記事で、歩道の整備の工期が「4月21日」までと書いてあったとしましたが、現在は「5月27日まで」になっています。見間違えか、その後修正されたようです。

結果として、脳研の裏付近では、従来の一方通行路が西へ30メートルほどスライドして対面通行化する形になる。(上の図の茶色線→赤線)

また、現在は東西方向の道路は線路で行き止まりになっているが、北端のものを拡幅して線路をくぐって東側へつながるアンダーパスが計画されている(市道「千秋山崎線」)。今のところ未着工の模様。

これら工事に伴い、旧道沿いに線路に背を向けて建っていた、株式会社ベルコの結婚式場「秋田セントポール教会」とレストランが昨年度に移転・新築された。
移転先は隣接地(千秋久保田町線沿い)で、同時に名前が「アールベルアンジェAkita」に変わったらしい。
ちょうどアンダーパス予定地付近にあることと、道路から離れてしまうことから移転が必要だったのだろう。まだ新しかった(1999年頃築?)のにもったいないけれど。
セントポール教会の跡地の一部(線路際の駐車場だった辺り=上の図で「公園」とある所)は、いわゆる児童公園(手形堀反街区公園)になるようだ(アンダーパスに向かって右側)が、現在は未着工で、道路でなく“通路”として車や人が通行できるようになっている。(式場当時も人は通り抜けていた)

以下、写真で工事の様子をざっとご紹介。
2009年6月北側から。着工前の貴重(?)な写真
左側の緑のとんがり屋根が式場で、その前を旧道が通っている。
右端のこんもりとした木が茂るのが、脳研裏の崖。
その間の立ち退いた跡の空き地に、新しい道路が造られた。
2009年10月南側から
右の式場はまだ残っているが、その前の旧道が更地になり、左側に新しい道路ができた。

さて、かつては建物があったため脳研の裏の崖のことには意識が向かなかったが、区画整理で家屋が立ち退いた後、崖がむき出しになって目につくようになった。
2010年4月北側から。右上が脳研
上の写真は車道部分がほぼ完成していた、今から1年前の様子。歩道や結婚式場は工事中。
この区間の真ん中から南側にかけて、笹薮の斜面の途中に大きなサクラ(ソメイヨシノ)の木が数本あることをこの時初めて知った。
なかなか見事
歩行者の多くもこの桜の花を見上げていたし、上の脳研敷地内(駐車場になっている)では、脳研か成人病医療センターの入院患者と思われる人が車椅子で来て花を眺めていた。

この桜は直接的には新しい道路に影響はなさそうだが、どうなるのかと思っていた。
2010年12月
残念ながら、桜をはじめとする樹木は伐られてしまった。
2011年1月(左端に結婚式場が完成した)

2011年2月
その後、斜面がコンクリートで固められた。
2011年4月
ソメイヨシノは寿命が短いし、土砂崩れ防止や排水などの都合上、仕方ないことなのだろう。
左端に切り株が残っている
切り株の部分は、コンクリートで固めないらしく、切り株が残っている。どうするんだろう?


脳研の裏は、職員用駐車場になっている。
駐車場自体は特に立入禁止ではないようなので、初めて足を踏み入れてみたところ、こんな眺めだった。
新しくなった結婚式場の後ろに太平山の山並み。手前が千秋久保田町線
右(南側)に目を転じると、
千秋久保田町線と秋田駅前のビル
少し遠くを見ると、
アンダーパス予定地付近
赤い「★」の間がアンダーパスになると思われる。
手前のアスファルト敷きの部分が結婚式場の駐車場。その奥が、かつて結婚式場があった辺り(現在は通路)。そこが公園になるのかな。


各資料を見る限り、区画整理が完成した場合でも、千秋山崎線と千秋久保田町の2つの市道がL字型に交わるだけで、その他の道路は現状のままのようだ。
最初の図に「坂」と印をつけたとおり、既存の道は区画整理エリアの西側で坂になっている。また道幅も狭く、手形陸橋の通りとの交点には信号機がない。
したがって、脳研前の手形陸橋の通りと区画整理エリアの間を、大量の車が行き来することは現実的ではないと思われる。

そうすると、アンダーパスは車に関しては秋田駅前西口広場や広小路(この道も一方通行)と駅東側を結ぶ役目しか果たさないことになる。
若干は渋滞緩和・アクセス向上にはなると思うが、逆に広小路側の車の流れが変化したりして、周辺道路の車線や信号機など交通規制に何らかの対応が求められるかもしれないし、さらなる道路建設や区画整理をしないと明確な効果が出ないかもしれない。

昨年の脳研裏の桜
この桜はもう見ることはできないが、今年ももうすぐ秋田で桜が開花する。

※その後、一部対面通行できるようになった
※アンダーパス予定地付近の2016年秋の変化
コメント (7)
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