『大阪産ワクチン治験』“承認前”の知事と市長の発表に波紋…医療関係者の声は
新型コロナウイルスへの効果を期待され、大阪府の吉村知事が「治験を始める」と発表した、いわゆる『大阪産ワクチン』。6月25日、その開発会社と大阪市立大学が治験を始めると発表しました。しかし、“治験の発表のタイミング”を巡って疑問の声も上がっています。
「6月30日に人への投与・治験を実施いたします。これは全国初になる。」(大阪府・吉村洋文知事6月17日)
6月17日、全国初の治験開始を吉村知事が発表した『大阪産ワクチン』。その発言から約1週間経った6月25日、ワクチンの開発会社と大阪市立大学が治験を始めると発表しました。
一般的に治験を行う場合、開発する会社などが厚生労働大臣に治験計画の届出をすることが法律で義務づけられています。届出は、PMDA(独立行政法人医薬品医療機器総合機構)が必要な調査を行い、その後、治験を行う病院の審査委員会が承認して、初めてスタートします。審査委員会には、医療の専門家などが参加し、治験が科学的・倫理的に正しく実施できるかを審議します。この委員会を経なければ、治験を行うことはできません。
大阪市立大学が、この審査委員会を開き治験を承認したのは、「6月24日」でした。ところが、松井市長は6月16日に…
「6月30日、まず市大病院で医療従事者にワクチンを接種してもらうことが、ほぼ決まってきております。」(松井一郎市長6月16日)
吉村知事は6月17日に…
「6月30日に人への投与・治験を実施いたします。医療従事者にまず20例から30例の投与をいたします。」(吉村洋文知事6月17日)
つまり、吉村知事と松井市長は、“正式決定の1週間も前に大阪市立大学の医療従事者を対象にした治験が決定した”かのように発表していたのです。
しかし、大阪市立大学は6月25日、最初に治験に参加するのは「医療従事者には限定していない」とし、「知事や市長の発言の意図は分からない」としました。承認の1週間前に発表したことについて吉村知事は…
「そのこと自体を非難されるのは少し違うのではないかと思っています。市大の倫理委員会でこうだというのはそう。各所の判断権者から見て、僕が中身に入っていって侵食するわけではない。方向性・目標を発表した。目標を示すのは知事として必要な役割。」(吉村洋文知事 6月24日)
「府民市民の皆さんが求めている情報を発信している。決定として言っているのではなくて、“予定”として伝えている。」(松井一郎市長 6月25日)
慎重さが求められる『治験』のプロセス。知事らの発言について医療関係の研究者からは様々な声が聞かれました。
「審査委員会はきちんとした手続きがあり、本来、自治体のトップの発言で結果が揺らいではいけないものです。」(医療関係の研究者)
「知事や市長が発言することで審査委員会に影響を与える恐れがある。当初、被験者を医療従事者と発言したことも、被験者に断りにくいプレッシャーを与える可能性があり、発言は望ましくない。」(医療関係の研究者)
治験について大阪市立大学は「あくまで募集して手を挙げた人が対象になる」とコメントしています。
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この記事はMBSの嫌がらせ? と思ってしまいました。
大阪大とアンジェスが共同開発し、タカラバイオが協力したワクチンの治験が始まります。
やっとです。
待ち焦がれていたワクチンです。
ところが今になって吉村知事や松井市長の発表が早すぎたと、まるで言い掛かりのような記事です。
まずは市立大の医療従事者に治験に参加してもらうのは当初から言われています。
なぜ医療従事者なのか。。。。
それは常に武漢コロナウイルスに感染する危険があるからだと思っていました。
勿論、強制ではなく希望者なのは言うまでもありません。
今の時代、常識的に考えても義務とか強制する筈はありません。
この批判的な記事を書いたMBSは3月にワクチン開発を報道しています。
それを今頃、言い掛かりのような記事をなぜ書くのでしょう。
大阪大学で新型コロナウイルスの『DNAワクチン』開発中…従来ワクチンとの違いは?(2020年3月24日)
国産ワクチン21年春にも実用化か。 まずは7月から医療従事者に治験始める。
ずっと待ち焦がれていたワクチンです。
何とか医療従事者への治験を経て9月の大阪府民への治験へ、
そして希望者全員に接種され、一日も早く元の生活に戻れる事を願っています。