「死をもって抗議する」

 

 兵庫県の元西播磨県民局長だった男性は、こうしたメッセージを残して死亡しました。男性は今年3月、斎藤知事のパワハラ疑惑などを告発。今週金曜日(19日)には、知事の疑惑を調査する百条委員会証人として出席する予定でした。

 突然の死に、百条委員会のメンバーからは、調査の見通しは厳しいとの声も飛び交う中、今回、明らかになったのは…。

 “百条委員会に向けた陳述書・音声データ残す”

 関係者によりますと、男性は「死をもって抗議する」という趣旨のメッセージとともに、百条委員会で発言する内容をまとめた陳述書と知事の疑惑に関する音声データを残していたことがわかったのです。

 これらは先週金曜日(12日)に遺族から百条委員会に提出されていて、百条委員会は16日に理事会を開き、提出された陳述書や音声データの取り扱いを協議するとしています。一方で…

 “自民が事実上の辞職要求”

 3年前、自民党などの推薦を受けて初当選した斎藤知事。14日に神戸市内で開かれた自民党兵庫県連の大会で、会長の末松参議院議員は…

 自民党兵庫県連 会長 末松信介 参議院議員

「斎藤知事には大きな、正しい決断をしていただきたい」

 末松会長は記者団に対し、「県政の立て直しはかなり厳しく、自分だったら辞職を前提に考える」と述べ、事実上、辞職を迫りました。

 最大会派の自民党からもソッポを向かれ、四面楚歌の斎藤知事ですが、「県民からの負託を受けている」として辞職はしない考えです。

 議会運営の見通しも立たない中、この難局をどう乗り切るのでしょうか。