今の名古屋の繁華街は中区栄ですが、昔は中区大須という地名の街です。
この街は古くからの店が多く人情味の溢れる街です。
そこで今日の僕の一こまを、小説風に書いてみました。
【登場者】
私(たーさん)
古本屋の女主人
私は大須商店街の近くにある古本屋の立ち寄った。
この店に入るのは確か二十数年ぶりになると思うが、店のたたずまいは昔と全く変わったいなかった。
店に入ると狭い通路の両側には、天井近くまで古本が所狭しとならんでいたが、私は趣味のバイクか空手の古本が無いかと探していた。
探していると風邪ではないが、急に軽く咳き込みが始まった。
暫くすると私の上着を指でツンツンとつつく人がいた。
振り返ってみると、この店の奥さんらしい六十代半ばぐらいの品の良さそうな女性がにこやかに微笑みながら、何か手に持ったものを私の方に差し出してきた。
急なことでもあり私はその手のモノをじっと見つめると、その女主人は優しい声で『よろしかったらどうぞ』と差し出したものは、彼女の手のひらに飴が一つ乗っていた。
おそらく私が咳き込んだので、その女主人は気を利かせて飴を渡そうとしたのだろう。 私は遠慮なしにその好意に甘えることにして、礼を言いながらその飴を戴いて口に入れてなめ始めた。
彼女に『僕は気管支が弱くて…』と一言言うと、その女主人は『まだ沢山有りますからどうぞ』と言いながら、今日の英傑行列を見に行かないのかと訊ねてきた。
『今日は行きません』と答えると、女主人は急に『前の英傑には、私の娘の婿が秀吉に選ばれたので嬉しくて』と話し出したが、私はその正直な笑顔に好感を抱き『そうですか、それは名誉なことですね』と言うと、彼女は嬉しそうにうなずいた。
私は、こんな会話が自然に出来る大須の街が好きだ。
この街は古くからの店が多く人情味の溢れる街です。
そこで今日の僕の一こまを、小説風に書いてみました。
【登場者】
私(たーさん)
古本屋の女主人
私は大須商店街の近くにある古本屋の立ち寄った。
この店に入るのは確か二十数年ぶりになると思うが、店のたたずまいは昔と全く変わったいなかった。
店に入ると狭い通路の両側には、天井近くまで古本が所狭しとならんでいたが、私は趣味のバイクか空手の古本が無いかと探していた。
探していると風邪ではないが、急に軽く咳き込みが始まった。
暫くすると私の上着を指でツンツンとつつく人がいた。
振り返ってみると、この店の奥さんらしい六十代半ばぐらいの品の良さそうな女性がにこやかに微笑みながら、何か手に持ったものを私の方に差し出してきた。
急なことでもあり私はその手のモノをじっと見つめると、その女主人は優しい声で『よろしかったらどうぞ』と差し出したものは、彼女の手のひらに飴が一つ乗っていた。
おそらく私が咳き込んだので、その女主人は気を利かせて飴を渡そうとしたのだろう。 私は遠慮なしにその好意に甘えることにして、礼を言いながらその飴を戴いて口に入れてなめ始めた。
彼女に『僕は気管支が弱くて…』と一言言うと、その女主人は『まだ沢山有りますからどうぞ』と言いながら、今日の英傑行列を見に行かないのかと訊ねてきた。
『今日は行きません』と答えると、女主人は急に『前の英傑には、私の娘の婿が秀吉に選ばれたので嬉しくて』と話し出したが、私はその正直な笑顔に好感を抱き『そうですか、それは名誉なことですね』と言うと、彼女は嬉しそうにうなずいた。
私は、こんな会話が自然に出来る大須の街が好きだ。