からからと折ふしすごし竹の霜 芭 蕉
霜夜のものさびしさの中に、竹の音をとらえ、ぞっとするほどものさびしい感じを出しえている。
この句は、年代不詳の霜月十七日付、甚左衛門宛真蹟書簡集にあるが、疑いのあるものとされている。しかし、句そのものは、季感の真実に感動してなった、捨てがたい佳句といえよう。
「からから」は、竹の触れあう音。冴えたものさびしい感じのする擬声語である。
「折ふし」は、折からの意。「ふし」は、竹の縁語である。
「すごし」は、①寒く冷たく骨身にこたえるように感じられる。
②恐ろしい。気味が悪い。すさまじい。
③ぞっとするほど、ものさびしい。
④恐ろしいほどすぐれている。すばらしい。
などの意があるが、ここでは③。
書簡の宛名「甚左衛門」は、どういう人物か不明。
季語は「霜」で冬。竹をよく生かしている。
「霜の冴えた夜。しんかんとした中で、竹の触れあうカラカラという音が
聞こえ、折も折とて、何とも、ぞっとするほどの寂しさを感じることだ」
若き子と冬あたたかく夜を帰る 季 己
霜夜のものさびしさの中に、竹の音をとらえ、ぞっとするほどものさびしい感じを出しえている。
この句は、年代不詳の霜月十七日付、甚左衛門宛真蹟書簡集にあるが、疑いのあるものとされている。しかし、句そのものは、季感の真実に感動してなった、捨てがたい佳句といえよう。
「からから」は、竹の触れあう音。冴えたものさびしい感じのする擬声語である。
「折ふし」は、折からの意。「ふし」は、竹の縁語である。
「すごし」は、①寒く冷たく骨身にこたえるように感じられる。
②恐ろしい。気味が悪い。すさまじい。
③ぞっとするほど、ものさびしい。
④恐ろしいほどすぐれている。すばらしい。
などの意があるが、ここでは③。
書簡の宛名「甚左衛門」は、どういう人物か不明。
季語は「霜」で冬。竹をよく生かしている。
「霜の冴えた夜。しんかんとした中で、竹の触れあうカラカラという音が
聞こえ、折も折とて、何とも、ぞっとするほどの寂しさを感じることだ」
若き子と冬あたたかく夜を帰る 季 己