「ゴールデンウイーク」も、いよいよラストスパート。
上野公園は、ひと・ヒト・人でごったがえしていた。その中に、大行列が三つできていた。
一つは、東京国立博物館平成館の「阿修羅展」。メインはもちろん、国宝・阿修羅像。通常は、奈良の興福寺へ出かけていかなければ拝めない阿修羅像が、東京で拝めるのだからすごい。阿修羅率いる八部衆と十大弟子もだ。
しかも今回の阿修羅は、ガラス越しではなく、露出展示。おまけに360度全方向から鑑賞できる。
いま「鑑賞できる」と書いたが、変人は必ず、お数珠を手にし合掌して、対面することにしている。仏像は見るものではなく、拝むものだと信じているので。
図録や解説書はしまいこみ、頭をからっぽにして、実物の阿修羅と対面していただきたい、何かを感じるまで。
国立科学博物館の「大恐竜展」は、親子連れの長蛇の列。行列の最後のプラカードには、「40分待ち」の文字が……。
こちらはまだ観ていないが、“ちらし”を見る限りでは非常に面白そうなので、後日、平日に行くことにしよう。
三つ目の大行列は、国立西洋美術館の「ルーヴル美術館展」。こちらも「阿修羅展」同様、二度来ているので今日はパス。
こちらの目玉は、フェルメールの《レースを編む女》。小品であるがゆえに技巧的な面が感じられず、何かしら心和ませるものがあり、他の作品がすっかりかすんでしまう。
「画面の小ささ、主題の親密さ、構図の大胆さと視点の近さ、これらすべてが絶妙に絡み合い、極端な様式化を忘れさせるよう働いている。だからこそ、この作品は《地理学者》以降の他の作品から区別され、フェルメールの傑作の一つに数えられるのである。」(小林頼子著「フェルメール」、角川文庫より)
もし、《レースを編む女》の複製画をお望みなら、西洋美術館の売店?のものではなく、六本木・国立新美術館の「ルーヴル美術館展」出口で販売している版画の《レースを編む女》をおすすめしたい。こちらのほうがテカリがなく、より実物に近い上に価格が安い。西洋美術館の物は、四万円台と七万円台だが、おすすめの物は、消費税込みで29800円。
東京文化会館(大ホール)へ、「第79回 新人演奏会」を聴きに行ったのだが、ついつい回り道をしてしまった。
新人演奏会は、今日の昼と夜、明日の昼と3部にわかれて演奏が行なわれる。また明日も聴きに行くので、まとめて明日書くことにする。
惜春の阿修羅・恐竜・フェルメール 季 己
上野公園は、ひと・ヒト・人でごったがえしていた。その中に、大行列が三つできていた。
一つは、東京国立博物館平成館の「阿修羅展」。メインはもちろん、国宝・阿修羅像。通常は、奈良の興福寺へ出かけていかなければ拝めない阿修羅像が、東京で拝めるのだからすごい。阿修羅率いる八部衆と十大弟子もだ。
しかも今回の阿修羅は、ガラス越しではなく、露出展示。おまけに360度全方向から鑑賞できる。
いま「鑑賞できる」と書いたが、変人は必ず、お数珠を手にし合掌して、対面することにしている。仏像は見るものではなく、拝むものだと信じているので。
図録や解説書はしまいこみ、頭をからっぽにして、実物の阿修羅と対面していただきたい、何かを感じるまで。
国立科学博物館の「大恐竜展」は、親子連れの長蛇の列。行列の最後のプラカードには、「40分待ち」の文字が……。
こちらはまだ観ていないが、“ちらし”を見る限りでは非常に面白そうなので、後日、平日に行くことにしよう。
三つ目の大行列は、国立西洋美術館の「ルーヴル美術館展」。こちらも「阿修羅展」同様、二度来ているので今日はパス。
こちらの目玉は、フェルメールの《レースを編む女》。小品であるがゆえに技巧的な面が感じられず、何かしら心和ませるものがあり、他の作品がすっかりかすんでしまう。
「画面の小ささ、主題の親密さ、構図の大胆さと視点の近さ、これらすべてが絶妙に絡み合い、極端な様式化を忘れさせるよう働いている。だからこそ、この作品は《地理学者》以降の他の作品から区別され、フェルメールの傑作の一つに数えられるのである。」(小林頼子著「フェルメール」、角川文庫より)
もし、《レースを編む女》の複製画をお望みなら、西洋美術館の売店?のものではなく、六本木・国立新美術館の「ルーヴル美術館展」出口で販売している版画の《レースを編む女》をおすすめしたい。こちらのほうがテカリがなく、より実物に近い上に価格が安い。西洋美術館の物は、四万円台と七万円台だが、おすすめの物は、消費税込みで29800円。
東京文化会館(大ホール)へ、「第79回 新人演奏会」を聴きに行ったのだが、ついつい回り道をしてしまった。
新人演奏会は、今日の昼と夜、明日の昼と3部にわかれて演奏が行なわれる。また明日も聴きに行くので、まとめて明日書くことにする。
惜春の阿修羅・恐竜・フェルメール 季 己