壺中日月

空っぽな頭で、感じたこと、気づいたことを、気ままに……

日本語ボランティア

2009年02月25日 20時22分07秒 | Weblog
 明日も休もうと思っている。
 これで4回連続の欠席だ。ボランティアの「日本語教室」のことである。

 外国人のためのこの「日本語教室」は、週2回、火曜日と木曜日に開かれている。日本語がほとんど分からない人を含めて、大勢の受講生に対して先生は一人。レベルや国籍もまちまちなので、当然、先生ひとりでは教えきれない。そこで、それを手助けするボランティアが必要となる。
 このボランティアになるためには、「日本語ボランティア養成講座」を受講しなければならない。受講の条件として、この講座は教養講座ではないので、養成講座修了後は、「日本語教室」あるいは「日本語サロン」で活動することが前提である、としている。

 昨年12月、全18回・36時間の講習を1回も休むことなく終え、修了証書をもらった。もちろん、これは公的なものではなく、持っていても何の役にも立たない代物である。
 それでも、この1月から外国人のお役に立てる、昔とった杵柄が活かせる、と心中ひそかに喜んでいたのだが……。
 今学期中、つまり3月いっぱいまでは、先輩ボランティアの教え方を勉強するように、先生から命じられた。
 実は昨年秋に、「時間のある人は、日本語教室に来て先輩の教え方を学ぶように」と言われていたのだが、わたし一人だけ、一度も参加していないのだ。22回も教室があったのに。それで今回、“見習い”を命じられたのだ。

 仕方なしに、10回ほど先輩ボランティアの授業?ぶりを拝見させていただいた。たしかに十人十色、それぞれ教え方が違う。
 受講中、いまの日本語ボランティアは、10年以上のベテランと5年以下の経験の両極端で、中間がいないと聞いていた。
 見学していると、すぐにわかった。10年以上のベテランは手ぶらで来て、テープレコーダーのようにしゃべって、時間が来るとさっと帰る。
 5年以下の人は、テキスト以外に補助教材を手作りしたり、パソコンでプリントを作成したりしている。
 また、元小学校教諭の女性もすぐわかる。「これ、わかるよね」「わかったわよね」と、自分で納得して先へ進めてゆく。日本人である変人が聞いていても理解できない説明が、どうして外国人の受講生がわかろう……。
 そんなこんなでストレスがたまり、必要とされていないなら、休んでしまえということで、現在すねている状態。どうせこのまま放っておかれ、事実上のクビになるに違いない。ボランティアなどは、また「養成講座」を開けば、いくらでも集まるのだから。

 それに反して、水曜日の「日本語サロン」は楽しく、水曜日が待ち遠しい。
 こちらは、ある程度、日本語で日常会話が出来る外国人が対象だが、決まったテキストはない。国籍も、韓国・中国・タイ・インドネシア・ケニア・イタリアなどにぎやかである。自分である程度のテーマを持ってやって来る。
 「日本語サロン」は、「日本語教室」と違い、最初から担当させてもらえたのだ。これまで韓国・中国・タイ・イタリアの方々を担当してきた。
 帰り際に、「先生の説明よくわかりました。こんなこと教わったのは初めてです。ありがとうございました」などと言ってもらえるのが、最高にうれしい。


      春雨や教師のときの鞄さげ     季 己