フランス国民議会の下院議員各選挙区3人による決選投票で、左派連合が182議席を獲得、与党連合168議席、極右連合の143議席を凌駕し予想に反して左派連合が1位となった。
それに比べて、第1回目の投票で第1位の票を獲得していた極右連合は3位に沈み自力で組閣が不可能になった。
ただ、極右連合は、選挙前の88議席から大幅に議席を増やし単独の党としては第1位になった。
左派連合の躍進は決選投票で与党連合と共闘した結果だが、左派連合の最大政党「不屈のフランス」のメランション党首は、マクロン大統領に対し首相を指名するよう要請した。
しかし、もともと左派連合と与党連合は考え方に距離があり、マクロン大統領もおいそれと左派に首相を要請する分けにはいかないようだ。
ただ、恐れていた極右連合に内閣を渡さなくて済んだことは一先ず危機を乗り切ったことになり、今後、どのように左派とマクロン派で折り合いをつけるのかが当面の課題になった。
どこの国でも言えることだが、フランスにおける左派、極右の広がりはマクロン大統領の独善的な政権運用に対する国民の反発が根底にあるようだ。
フランスは、一先ず極右の脅威を回避した形になったが、移民、貧困問題など今のままでは欧州の右傾化は多くの国に及び、この流れを転換することは容易ではないだろう。「関連:7月1日」
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