こぶた部屋の住人

訪問看護師で、妻で、母で、嫁です。
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横浜市「在宅医療連携拠点」

2013-05-15 23:15:11 | 訪問看護、緩和ケア
この前記事にした「リーダーシップ研修」。
あれの目的がよくわからないといったけれど、たぶん医師会の先生と、医師会の訪問看護ステーションの管理者がみんな出てきていたのは、今後実施される予定の『在宅医療連携拠点』作りのためもあるのかな・・・と思います。

これは何かといえば、5月3日の読売新聞にも出ていたとうり、在宅医療の充実を図るために、市医師会と連携して、高齢者の入院治療を担う病院と退院後在宅療養ををする診療所を結びつけるための拠点ということです。
来る2025年は、在宅医療の対象者が今の2倍になることが予測されていて「2025年問題」とまで呼ばれています。

現在でも、退院後の療養先や診療所を自力で探さなければならないケースが多くて、途方に暮れている患者さんやご家族はたくさんいます。
そういう方を減らし、速やかに在宅療養に移行するために、どの地域にどんな診療所があるかを把握し、速やかにそこと繋げるネットワーク作りをすることとなりました。
今年は、西区が手上げをして先行実施となりましたが、近い将来には各区の医師会立訪問看護ステーションを拠点として、常時2名の看護師が常駐して、入退院の高齢者を支援することになります。


とはいえ、受け皿となる在宅支援診療所が少なくて、今後はそちらの整備も並行して行わなければなりませんよね。

ちなみに、地域のなかで退院直後や、家で寝たきりになって途方にくれていた方を、あちこちにお繋げするという仕事は、うちではずっと昔からやっていて、突然のご相談にも、状況によっては即動いていましたから、今更ながらそれが形になるということだと思います。
今まで、医師会だから地域のためにボランティア的な動きで、訪問看護を使わなくてもつなげてきましたが、もしかしたら拠点という名前がつくことで、多少なりとも認めていただけるのだとしたら、それはとてもありがたいことだと思っています。

いずれにしても、在宅が療養の場として、やっと国レベルで認められ、周知されてきたのだとしたら、それは本当に嬉しいことです。

未だに地域格差があったり、事業所に格差があるので、並行して在宅のコメディカル全般の底上げもしなければいけないので、まだまだ課題は山積みですが、とにかく一歩を踏み出すことからでしょうか。

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
在宅医療元年 (もみじ)
2013-05-16 10:20:33
昨年度「在宅医療連携拠点事業」を行いました。私は長年(15年位?)訪問看護していました。
こぶたさんのブログを時々見ては「そうだそうだ」と納得しています。昨年から病院を持たない医師会で地域連携室というのが開設されそこの室長として勤務しています。
国・県の計画がどう動き地域に何が必要か?訪問看護をしている時の問題だな~と感じていたことが国からしかも、医療施策が動いたのが昨年度です。医療・看護の視点は「即解決」でしたが、地域やつくりや地域課題解決には広いソーシャルワーク視点が必要だと実感しています。そのためには訪問看護の経験者が医療と介護、医学モデルと生活モデル、医師と利用者をつなぐネットワーカーが必要ですよね。
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もみじさん、コメントありがとうございます・ (こぶた部屋の住人)
2013-05-16 23:08:28
そうですか。
すでに、稼働されているのですね。
実際の状況はどうですか?
スムーズな連携はできているのでしょうか?
個々の患者背景を鑑みながら、公平な目でその方の受け皿を探す作業は、とても責任がありますね。
本格的に稼働するとなれば、やはり在宅の受け皿を確保しなければなりませんよね。
地域として、どこまでできるかわかりませんが、今のうちから整備しないと、間に合わないのではと危惧しています。

もみじさんのご活躍を楽しみにしています。
また、いろいろ教えてください。
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